「鎌倉殿の13人」42話のネタバレあらすじと感想をお届けします。
和田義盛が散って一年後。実朝は義時たち宿老に従うのではなく、後鳥羽上皇を後ろ盾にして新体制を組もうと奔走します。ですが、経験値不足なのでなかなかうまくいきません。
義時は頼朝が築いた「武士のための鎌倉」が本来の姿だと、実朝と反目していきます。
後鳥羽上皇の策略で、暗雲立ち込める鎌倉。実朝が理想を描いたビッグプロジェクトのゆくえは?
>>こちらの記事で『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
執権となった義時にも、しくじりながら経験を積んでいた頃がありました。
そんな若き日の義時を見ることができる
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和田義盛が散って一年。
和田義盛とその一族が滅ぼされて一年が経過しました。
和田滅亡後、ほどなくして鎌倉を大きな地震が襲い、現代よりずっと神々の祟りが信じられていた時代の人々は、相当な危機感を抱いたと思います。
山はさけ海はあせなむ世なりとも君にふた心わがあらめやも
(意味:山が裂け海の水が褪せてしまう世になろうとも、君(後鳥羽上皇)を思う心は決して変わりません)
鶴ケ岡八幡宮内 源実朝の歌碑より
実朝は後鳥羽上皇の強大な力に頼ることを決意します。
かつて、頼朝(大泉洋)が義時(小栗旬)を信頼して右腕にしたように、実朝(柿澤勇人)は、泰時(坂口健太郎)に「そばにいて支えてくれ」と頼みます。
実朝は泰時に思いを寄せていたこともあり、また何より御家人の筆頭にいる義時に物申すことができるのは、息子の泰時だけだからです。鎌倉に世代交代の波が押し寄せてきています。
頼朝と義時にも、同じような節目がありました。
2話「佐殿の腹」の最後、頼朝と義時が温泉につかって腹を割って話しをするシーンです。
この頃の義時が、まさに今の泰時です。
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陳和卿ちんなけい(テイ 龍進)と宋船
陳和卿(ちんなけい)は24話で初登場しています。
この時には、上洛した頼朝と会うのを拒みます。
頼朝は殺生を重ねた大悪人。すでに仏にも見放されおる。そのような者に会うことはできぬ。
「鎌倉殿の13人」24話より
24話では陳和卿ひとりの考えというより、中納言土御門通親と九条兼実のパワーゲームに利用された形でした。
今回も後鳥羽上皇(尾上松也)の指示で、実行班は源仲章(生田斗真)と陳和卿。陳和卿の大げさな演技に、純粋な実朝はコロっと騙されてしまいました。
陳和卿は東大寺の大仏の再建に尽力した宋の技術者ですが、船の建造は未経験なため、
結果は残念なものに。
NHKの歴史番組「歴史探検」52回で、実朝が計画した宋船のことについて詳しく解説しています。
オンエアされなかった実朝役の柿澤勇人さんのトークも番組HPから見ることができます。
義時、怒鳴ります。
実朝の成長が著しく、息子の泰時に痛いところをつかれるばかりの義時。声を荒げる場面が多いです。やっていられなくて、お酒の量も増えている様子です。
酒の肴にエビを食べていましたが、コレステロール値が気になります。八幡宮大階段への布石でしょうか。
義時はのえに勧められて執権を名乗ります。のえの思考回路は時政の妻・りくとそっくりですが、時政は「りくのためなら」と身を滅ぼしましたが、義時はそこまでではないところが救いなのかどうなのか。
実朝の芯の強さ
まだ思うような舵取りはできていませんが、実朝の成長ぶりに大いに期待したいです。
書物や歴史を学び、朝廷との太いパイプを利用し(まだ利用されている段階ですが)宋との貿易によって国の安定を考えている姿を見るとおのずと応援したくなりますね。
千世との仲睦まじい様子も微笑ましいですし、泰時を心から信頼している点も素晴らしいと思います。
実朝の内に秘めた芯の強さと政子のバックアップで、鎌倉がうまく回ってほしいです。
実朝の歌碑や、宋船を浮かべようとした由比ガ浜のレポートはこちらから↓
実朝を演じる柿澤勇人さんの出演作はこちらから↓
https://dramani-hoheto.com/kakizawahayato-sakuhin/
政子が覚悟を決めました
政子は尼御台の立場と、実朝の母という立場の間で揺れています。
久しぶりに再会した丹後局(鈴木京香)から「覚悟を決めなさい」とアドバイスされ、大江広元にも背中を押されます。
大江広元のセリフ
「鎌倉殿は後ろ盾として上皇さまをお選びになった。小四郎にも一理ある。あとは尼御台の気持ち一つ。逃げてはなりません。あなたが頼朝さまの妻であったことに変わりない。」
「鎌倉殿の13人」42話より
源氏の棟梁である頼朝の妻になった時点で、平凡な幸せを求めるのではなく、覚悟を決めろということですね。政子もじわじわと尼御台へと覚醒してきました。
思い起こせば、亀からの「みんなが羨む御台所なんだから」という言葉を真摯に受け止めたり、
13話 「幼なじみの絆」あらすじ
政子が発した一言で人の命が左右されたり、
17話「助命と宿命」あらすじ
政子は夫やわが子にも先立たれるという悲しい運命を背負っていますが、それゆえ人の痛みがわかるリーダーとして成長してきたように思います。一旦、覚悟を決めると人は強くなります。
義時にもピシッと言い放ちます。
「北条がなんですか。小四郎、あなたが言ったんですよ。北条あっての鎌倉ではなく、鎌倉あっての北条だと。まずは鎌倉殿のことを考えたらどう。」
「鎌倉殿の13人」42話より
強いだけではない、尼将軍・政子が誕生しました。
八田知家(市原隼人)と三善康信(小林 隆)
ワイルドな魅力たっぷりの八田知家(市原隼人)さん。
三善康信(小林 隆)に「実はあなたと、そんなに歳は変わらない」発言がありましたので、調べてみました。
宋船が入水しようとしたのは「1217年(建保五)年4月17日」とテロップが出ましたので、
八田知家は、1142年生まれ→75歳!
三浦康信は、1140年生まれ→77歳!
注:NHK歴史ハンドブック「鎌倉殿の13人」を参照。
ただし、八田知家は「生没年未詳」とありましたので、Wikipediaの情報を記載しています。
「鎌倉殿の13人」は登場人物の史実年齢ではなく、演じる俳優さんの実年齢で。ということになっていますので、そのお陰でローマの彫刻のような八田知家さんの姿を見ることができました。これも視聴者の反応からということですから、大河ドラマと我々視聴者の距離が近い気がして嬉しいです。
時政パパ、そしてりくは?
42話の最後の場面でほっこりされた方も多いと思います。
時政パパが穏やかに余生を過ごしていて本当によかったです。さつき(磯山さやか)さんがそばにいてくれるなんて、時政パパは女性運に恵まれていますね。
さて、りく(宮沢りえ)さんは、京に行ったとのことですが、
- りくの独立した退場エピソードがない。
- クランクアップした時のインタビューがない。
- 38回「時を継ぐ者」三浦義村のセリフに
「あんたは会わなきゃいけない。俺に借りがある」
という点から考えて、りくの再登場に大きく期待したいですね。
今までの退場者はこちらから
時政パパは「北条時政は、この後、78年の生涯を閉じた。鎌倉を追われてから、10年後のことである」と長澤まさみさんのナレーションで送り出されました。
幸せな人生だったと思います。お疲れさまでした。
まとめ
頼朝が思い描き、義時も従った「武士のための鎌倉」と、実朝の理想とする鎌倉には大きな違いが出てきました。
実朝の宋船建造という夢は破れましたが、実朝による新しい鎌倉は築かれていくのでしょうか?
西のお方(後鳥羽上皇)の存在感がますます大きくなってくる鎌倉。
実朝は朝廷から後継ぎを迎え、自分は退位して大御所として院政を行うと言い出しました。
そこへ、自分こそ源氏嫡流の後継ぎだと思って公暁が鎌倉に帰ってきます。不穏な空気が漂ってきました。公暁の乳母夫の三浦義村の動向も気になります。
大江広元の目の病も気になりますね。これからは「心の目」で政子を支えていくのかもしれません。
残すところあとわずかとなった「鎌倉殿の13人」。
>>こちらの記事で『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
ここまでの「鎌倉殿の13人」の見逃しやイッキ見には、見逃し配信やU-NEXTのNHKオンデマンドで。
本ページの情報は2022年11月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
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