冒頭の出演者欄に「善児」の名前があると、あー今日も誰かが…と予感がします。
演じていらっしゃる梶原善さんには申し訳ないですが、出てこないでと思ってしまいます。
「鎌倉殿の13人」28回では、13人の合議制に早くも亀裂が生じました。
宿老たちと頼家の対立もさらに激しくなり、13人からの引き算が始まりました。
2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、2023年7月2日以降はNHKオンデマンドの配信が終了します。
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28話のあらすじ(ネタバレ)
北条時政(坂東彌十郎)と比企能員(佐藤二朗)との争いにより、義時(小栗旬)と梶原景時(中村獅童)の構想から大きく逸脱し、13人まで膨れ上がった訴訟の取り次ぎを行う宿老たち。鎌倉殿となり気負う源頼家(金子大地)はこれを自身の力を侮っている結果だと捉えて憤慨し、北条時連(瀬戸康史)・頼時(坂口健太郎)ら若い御家人をそばに置いてけん制する。そんな中、13人の宿老たちが集まり常陸の御家人の土地争いについて評議を……
引用:https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/28.html
13人の合議システムの中での、いわば仲間内の争い、そして頼家と宿老13人との対立、あちこちで不協和音がなり始めました。
策略が行き交い、義時もだんだんと先を見通した行動を取るようになってきました。
重苦しい雰囲気が漂ってきました。
忠臣は二君に仕えず
28回では「忠君は二君に仕えず(ちゅうくんはにくんにつかえず)」というセリフが何度も出てきました。意味は「忠実な臣下は、いったん主君を決めたら、他の主君に仕えないということ」ですが、結城朝光は弓の稽古をしながら、思わずこの言葉を仁田忠常に漏らしてしましました。善児のそばで…。
壁に耳あり障子に目あり。口は禍の元です。
義時の妹・実衣に琵琶を教える結城朝光役は高橋侃さん。大河初出演です。ドルチェ&ガッバーナのモデルをされていたとのことで、人妻を誘惑する怪しい雰囲気が漂っていました。
三浦義村がラスボス?
三谷幸喜さんは、脚本を書く時に当て書き(演じる役者さんのイメージで書く)することで有名ですが、三浦義村役も山本耕史さんに「なんとなく品があって気高いけれど胡散臭い。頭がいいんだけれど信用できない……みたいな。」つかみどころのない役柄になってもらいたいと話されています。
三谷さんが脚本を手掛けた大河ドラマ「新選組!」「真田丸」でも、山本耕史さんは主人公に絡む重要な役演じています。
「鎌倉殿の13人」は『吾妻鏡』を原作にしているとも言っている三谷幸喜さん。
『吾妻鏡』に記載されていない部分は、三谷ワールドが繰り広げられます。28回でも義村が後ろで糸を引いているようなシーンがありました。もしかして、義時ではなくて、義村がラスボスか?という展開になっていくのかもしれません。
三谷幸喜さんのインタビュー
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/special/interview/051.html
28回の女たち
せつ・つつじ・ゆう
頼家をめぐって、せつ、つつじ、ゆうの3人が、みつどもえの様相でした。
①頼家の側室・比企の娘・せつ(山谷花純)
②頼家の正室・つつじ(北 香那)
③安達景盛の妾・ゆう(大部恵理子)
ゆうが仮想敵国になって、せつとつつじの心が一瞬通じたシーンがありました。
史実では、このあとつつじが頼家の子・公暁を産むことになります。
三谷さんによると、せつは「赤」、つつじは「青」月のイメージだそうです。
二人の衣装もせつは赤系、つつじは青系ですね。
★せつ役の山谷花純さん出演の「劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」は
U-nextで視聴できます。
政子
政子の威厳のある姿も際立っていました。
頼家も政子にいさめられるとグーの音も出ません。
りく
りくの先を見通す力も、目を見張るものがありました。
時政の名前を最後に書かせる判断力、策士です。
実衣
実衣も夫・全成の嫉妬をよそに、存在感を増してきています。
実衣役の宮澤エマさんは、NHK朝ドラ「おちょやん」でも三味線を弾いておられました。
お茶目で妖艶な雰囲気がピッタリですね。
★宮澤エマさん出演の「おちょやん」もU-nextで視聴できます。
梶原景時からのギフト
第7回放送”敵かあるいは”で、義時が景時に頼朝の元に来ませんかと誘った時に、景時が
「刀は切り手によって、名刀にもなれば、なまくらにもなる。決めるは切り手の腕次第」
そして、28話の最後に
「なまくらにはなりたくなかった」
「ひけらかしてしまった」と後悔もしていました。
景時は顔には出さないものの、頼家に頼朝の姿を重ねて、純粋に鎌倉幕府をよくしたいと動いていたように思います。御家人の反感を買う結果に怒りや無念さを感じたのかもしれません。
景時が刀を振り下ろすシーン、決意と悲哀を感じました。
最後に、義時への置き土産として善児が登場しました。
今回は善児が誰も殺さなくてよかった。と思いました。が、
兄・宗時を殺めた善児を、義時はどう扱うのでしょうか?
「鎌倉殿の13人」7回”敵かあるいは”の見逃しを見るには
引き算していきます
28回では、政子の次女・三幡が病死します。
三幡の乳母夫で13人の宿老の一人だった中原親能はこれを悲しみ、鎌倉を去ります。
ですので、13人ー中原親能ー梶原景時=11人 になりました。
放送1回で2人減っていくと、あと5回で最後の一人になる計算です。
大河ドラマはコロナ禍で放送が変則になった「麒麟がくる」「青天を衝け」を除くと、
「西郷どん」から47回が最終回になっています。
あと残り24話とすると、1回で2人退出のペースだと展開がどうなるのか、
歴史のどこまで描くのかが非常に気になります。
まとめと感想
北条でも比企でもない、梶原景時の失脚によって、宿老のパワーバランスが完全に崩れました。
そして、頼家の暴君ぶりにも拍車がかかってきました。
頼家は本当は純粋な心を持っているだろうに、進むべき方向を間違ってしまい、
その上、いくら頼朝の息子だからといって女グセの悪さは論外な印象を受けました。これも全て父・頼朝のせいでしょうか。
陰の存在だった善児が、表舞台に出てくることはあるのでしょうか?
三浦義村や畠山重忠は、義時の敵なのか味方なのか?
今後のストーリー展開が見逃せません。
>>『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 はこちらから。
2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、7月2日以降は動画配信サイトで配信終了します。
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本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。29話のあらすじはこちら
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