1979年放送、大河ドラマ『草燃える』3話は、義経(国広富之)が京の都に入り、こ頼朝(石坂浩二)と対立を深め、有名な富士の巻狩りで曽我兄弟の仇討ち、静御前などなど。
そして、頼朝の落馬へイッキに話が進みます。
前後する部分はありますが『鎌倉殿の13人』の19話~26話あたりになります。
架空の人物の伊東祐之が今回もキーマンになって、頼朝・政子・義時の前に現れます。
大姫が斎藤こずえから池上季実子へ。一幡役は子役の頃の鶴見慎吾です。
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3話あらすじ(ネタバレ注意)
『草燃える』は全5話にまとめられた総集編ですので、『鎌倉殿の13人』で詳細に描かれていた義経と比企・娘せつや、静御前とせつの女の争いなどは見れません。
義経最期の場面で、「そなたたち、ともに死のうぞ」と、義経によってせつと子は斬られ、静御前が生んだ男子は、安達盛長(武田鉄矢)によって、由比ガ浜に埋められていました。
義経は上皇に気に入られ(利用され)、それを怒った頼朝は義経を鎌倉に入れず、義経は兄追討に駆り立てられ、失敗。奥州で自害します。
頼朝の上洛、外戚工作の失敗、頼朝の落馬。と3話は早い展開で進みます。
義経(国広富之)と頼朝(石坂浩二)
今までの嫌なことはみんな忘れて心機一転、幸せになると、政子がやる気満々です。
さすが、ブレない政子は切り替えが早いです。義経が後白河法皇から官位を受けたからと、鎌倉の御家人24人も勝手に官位を受け、頼朝の怒りを買います。
官位を受けた御家人を罵倒する文を全成に書かせます。
口述筆記です。「きょときょとした眼でネズミのようなしわがれ声出しやがって。月夜の晩ばかりじゃないんだぞ、鍛冶屋に行って、首の周りに金具を何重にも巻き付けたおくんだな!」とか。
義経が鎌倉の足元を危うくしていると頼朝の怒りは治まりません。
そこに輪をかけて、梶原景時(江原真二郎)が、義経の京での様子を報告してきます。
『鎌倉殿の13人』16回でも木曽義仲を打ち取った様子を
義経、和田義盛、義時、梶原景時が鎌倉に文で伝えてきました。
義時の細かい文面や、和田義盛の子どもみたいな文、梶原景時は事実を淡々と、義経は大きな字でバン!と。それぞれの人物像がよく表されていました。
『鎌倉殿の13人』で和田義盛が書いた文です。
全成(伊藤孝雄)と頼朝(石坂浩二)
義経の横暴を伝える梶原景時の知らせによって、頼朝は逆上します。見かねた全成が頼朝に問います。
全成「兄上はわざと怒っているふりをしておられる。」
「草燃える」総集編3話より
「兄上は九郎に悪意がないことを百も承知じゃないですか。」
「(義経は)兄上によくやった。父上の仇をよくとった。とほめてもらいたいだけ。そんなことをすべてご存知なのに、どうしてあいつの無知を憐れんでやらないのですか?」
頼朝「その無知が憎いのだ。その無知が神業のような手柄を立てる。あのように世知にうといバカ者が、戦になると神々しいほどの功を立てるのか。それが憎いのだ」
このやり取りが頼朝の義経に対する全てですね。
頼朝と義経兄弟の溝は深まるばかりで「腰越状」へと発展していきます。
おそらく叔父の源行家(戸浦 六宏)にそそのかされたのでしょう。
絶望的になった義経は、法皇(尾上松緑)に頼朝追討の院宣を願い出ます。
『鎌倉殿の13人』では後白河法皇(西田敏行)が、義経と頼朝を操ろうと院宣を次々出しましたが、『草燃える』では、義経(国広富之)が院宣を出してくれなければ死ぬと言って、ためらっている後白河法皇(尾上松緑)に詰め寄ります。
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土佐坊(荒井注)が義経討伐
頼朝の命で、土佐坊(荒井注)が京の義経の討伐に来ます。
義経には苔丸(黒沢年男)小観音(かたせ梨乃)猿太(佐藤蛾次郎)盗賊団が味方しています。
荒井注さんが大河出演していたんですね。
鎌倉から派遣された土佐坊を討ったとなると、義経は完全に頼朝の敵となる。
そこのところを確認してこい。と頼朝は義時を京の義経のところへ行かせます。
義時が京についた時、すでに土佐坊の首がさらされていました。
苔丸に連れられ、義経のもとに行った義時。「飛んで火にいる夏の虫」です。
なぜかいつも登場する伊東祐之(滝田栄)が、義時は自分の兄を殺した仇だから(ということは、祐之は義時の兄・宗時を殺したので、お互いの兄を殺されている仇同士ということになります。)
「義時はおれが殺す」と他の人の手出し無用にさせます。
義時を刀で刺そうとした瞬間、祐之は横にいた苔丸(黒沢年男)を斬ります。
これには一同びっくりです。そして、祐之は義時を逃がします。
以前、逃がしてもらったお返しでしょうか?苔丸は死に、義時は命拾いします。
守護・地頭
大江広元(岸田森)と三善康信(石浜朗)が、義経の追討を口実に、全国に守護・地頭の設置を朝廷に要求すべきだと頼朝に力説します。
大江も三善も京に嫌気がさし、新しい世を作りたいと思って鎌倉に来た文官です。
頼朝から「坂東の武者よりも荒々しい。」と言われます。この2人の功績は大きいです。
義経にも大江や三善のような文官のブレーンがいたら、展開も変わっていたと思います。
頼朝がこのアドバイスに従って強気に出たのが功を奏し、
朝廷は鎌倉の要求をほぼ承諾し、朝廷と武士の力関係が均衡になってきました。
静御前(友里千賀子)
京から鎌倉へやってきた静御前は、頼朝と政子の前で有名な「しずやしず」の歌と舞を披露します。
頼朝は激怒しますが、政子のとりなしで静御前の命は救われます。
ただし生まれてくる義経との子が男子だった場合は子は殺すという条件付きです。
生まれてきたのが男子だったため、その子はすぐに由比ガ浜に埋められてしまいます。
「鎌倉殿の13人」では、善児が男子を埋めたことになっています。
静御前と自分を重ね合わせていた大姫はこれに猛反発します。
父・頼朝にあらん限りの悪態をつき、政子に「いい加減にしなさい」と頬を打たれます。寺内貫太郎一家ばりの場面です。
義経の矢を見つけるシーン
藤原氏を滅ぼし、義経の矢を見つけて頼朝が泣くシーンです。
義経の最期の回想シーンが流れます。
「話せばわかるはず。野心はありません。平家を滅ぼす以外の事を考えるはずがない。兄上、信じてください。」これを受けた頼朝(石坂浩二)のセリフは「九郎」と何度も名前を呼ぶだけなのですが、一回一回の「九郎」に、違った感情が込められていて、頼朝の苦しみや悲しみ、九郎に対する思いがひしひしと伝わってきます。
「鎌倉殿」では、頼朝のもとに九郎の首桶が届けられ、
頼朝は一人っきり首桶を抱いて、これまでの戦の功績を話してくれ。
と泣き崩れます。
後白河法皇(尾上松緑)
後白河法皇崩御の前に、後鳥羽天皇が後白河法皇(尾上松緑)に会いに来るシーンがあります。
後鳥羽上皇役の尾上辰之助さんは、この後40歳の若さで早世されましたので、貴重な大河ドラマ・親子共演です。
『鎌倉殿の13人』でも、後鳥羽上皇役は尾上松也さんが演じられます。辰之助さんと松也さんは血縁ではありませんが、法皇は尾上一門で。なのですね。
この後、九条兼実の尽力で、頼朝が征夷大将軍に任命され、千幡(のちの実朝)が誕生しました。
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曽我兄弟の仇討ち
伊東祐之が画策して、曽我十郎(三ツ木清隆)と弟・五郎(原康義)の親の仇、工藤祐経(加藤和夫)だけではなく、頼朝と義時を殺して、源範頼を立てろと曽我兄弟をそそのかします。
富士の巻狩りの時です。巻狩りには頼朝の嫡子・万寿(のちの頼家)も参加していました。
そして、またなぜか伊東祐之が源範頼とともに政子の元へやってきて、
曽我兄弟の謀反の計画を話して聞かせます。
曽我兄弟は、工藤祐経(加藤和夫)を討ちとりますが、ここで捕らえられます。
翌朝、頼朝や御家人たちに仇討ちではなく鎌倉幕府に対する謀反だと訴えますが、烏帽子親である時政が「謀反ではなく、見事な仇討ち」だと主張します。
謀反ということになると、烏帽子親の時政だけでなく、北条家の破滅につながるからです。
御家人たちも「これぞまさに孝道の鑑」と同調し、頼朝も「見事な仇討ちだ」と納得します。
『鎌倉殿の13人』23話では、時政(坂東彌十郎)は曽我兄弟から話を聞き、
本当に仇討ちだと信じていました。
水面下では謀反という噂が比企や梶原の耳にも入っており、
義時の機転で時政と北条家は窮地を免れました。
『鎌倉殿の13人』では、頼朝は「仇討ち」という義時の筋書きに乗ったものの
「義時、これからわしのそばを離れるように」と脅し文句を言っていたのが印象的でした。
そして、頼朝が討たれたという誤報が範頼を破滅へと導いていきます。
『草燃える』と『鎌倉殿の13人』で、出てくる役者は違いますが、
どちらもよく練られたストーリーだなぁと思います。
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大姫(池上季実子)
頼朝は大姫を入内させて朝廷と外戚関係を結ぼうとしますが、京で政子とともに巫女に会わせたのがいけません。
もともと敏感な性質の大姫は、ますます自分の殻に閉じこもって20歳の若さでこの世を去ります。
九条兼実との関係にも影が差し、入内の話は流れてしまいます。
頼朝と政子
仲睦まじい頼朝と政子の会話。イチャイチャしています。この二人は盤石。
頼朝の女たらしに何度も泣かされた政子ですが、結局何があっても夫婦円満です。
そして、頼朝の落馬シーンです。昏睡状態に入ります。政子が頼朝に口移しで水をあげると、頼朝が水を飲みます。
義時や安達盛長は手放しに喜びますが、政子は義時にだけ伝えます。
頼朝はもう半ば死んでいる。唇に死の影が。まもなくこの世を去られます。
「草燃える」総集編3話より
頼朝が死去します。尼将軍・政子の誕生です。
まとめ
頼朝が落馬し、昏睡状態になってから死去までを『鎌倉殿の13人』では、生前出家や小さな観音像が描かれて、静かに頼朝を見送っている雰囲気がしました。
ともに歩んできた政子とは、夢か幻か、頼朝が覚醒して政子と最後に会話を交わすシーンもありました。
これは、三谷幸喜さんが『草燃える』を見て「ぼくだったらこう描くのにな」と思ったことを『鎌倉殿の13人』で描かれたのだと思いました。
『草燃える』が『鎌倉殿の13人』を生み出したのを実感した、総集編3話でした。
頼朝に寄り添っていた岩下志麻さんの政子ですが、ここから尼将軍として本領発揮していくのかと思うと、わくわくします。
3話の最後に、義時(松平健)が茜(松坂慶子)との心の傷を癒し、新しい妻・野萩(坂口良子)を迎えます。ナレーションで「侍女だった」と紹介しているので、『鎌倉殿の13人』の比奈(比企の娘)ではない設定です。
曽我兄弟の仇討ちは、仇討ちが目的ではなく頼朝が目的だった。時政が黒幕。など諸説ある中で『草燃える』も『鎌倉殿の13人』もそれぞれ、ディテールが違っていて興味深いです。
二作品を並べて視聴すると、楽しさが倍増します。
『草燃える』1話ネタバレあらすじ
『草燃える』2話ネタバレあらすじ
『草燃える』4話ネタバレあらすじ
『草燃える』5話ネタバレあらすじ
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。大河ドラマよ永遠に♪
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