「鎌倉殿の13人」では、北条時政、和田義盛の依頼を受けて仏像を彫ったり、修復したり、そして44話では義時のために12神像を制作している運慶。
時折、義時の前に現れて義時の「顔つき」について触れますが、相島一之さんが演じる運慶のひょうひょうとした姿に、義時の苦悩が少し軽くなる気がします。
今回は仏師・運慶作の仏像を拝観に、2022年11月25日(金)、神奈川県立金沢文庫で開催中の「800年遠忌特別展 運慶~鎌倉幕府と三浦一族」に出かけた様子をご紹介します。
金沢文庫での展示は、あと2日です。 →すでに終了しています。
行ってみたかった方。
今回見逃したけど、どんな様子か知りたい。 という方のお役にたてば幸いです。
「金沢文庫」へのアクセス
展示が開催されているのは、神奈川県横浜市金沢区、京急「金沢文庫」から徒歩10分にある金沢文庫です。
金沢文庫とは、鎌倉時代、北条実時が作った書庫で、武家文庫としては最も古いものです。
現在の金沢文庫は、昭和5年(1930)に昭和天皇御大典記念事業の一環として整備されたもので、中世の歴史博物館として、貴重な資料の展示のほか、称名寺本堂内の復元や図書室などがあります。
「金沢文庫 運慶~鎌倉幕府と三浦一族」基本情報 | |
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開催期間 | 2022年10月7日(金)~2022年11月27日(日) |
営業時間 | 9:00~16:30(最終入館:開館30分前) |
所在地 | 神奈川県横浜市金沢区金沢町142 |
料金 | 大人800円(20名以上の団体700円) 20歳未満および学生600円(20名以上の団体500円) 65歳以上200円(20名以上の団体100円) 高校生100円(20名以上の団体100円) 中学生以下及び教育課程に基づく教育活動として入館する高校生は無料。 障害者手帳/療育手帳/精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は、手帳又は、スマートフォンアプリ「ミライロID」の手帳画面の提示で観覧料は免除(無料)となります。 介助者の方1名も免除(無料)となります。 図書閲覧室のみの利用は無料。 |
アクセス | 京浜急行「金沢文庫」駅下車徒歩12分(品川より快特33分) JR根岸線「新杉田」駅接続、シーサイドライン「海の公園南口」駅下車徒歩10分 アクセス方法 |
公式HP | https://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/bunko/tenji.html |
展示の様子と感想
金沢文庫のエントランスに掲示されている不動明王さまの看板。躍動感があります。
リーフレットの表にも不動明王さま。
リーフレットの裏には毘沙門天さまや実朝像もあります。これら全てが展示されていました。
入場券と公式図録です。
公式図録は、現地で販売のほか書店やネットでも購入できます。
貴重な文化財を保護するため、館内は全て撮影禁止でしたので、リーフレットや公式図録から少しご紹介します。
今日、行った理由
展示終了まであと2日になって、滑り込みで行ったのには理由があります。
管理人は、もともと運慶の毘沙門天と不動明王をお祭りしている横須賀市の「浄楽寺」さんのSNSをフォローしているのですが、
「浄楽寺」さんのインスタグラムに「あと3日です」という告知があったこと、
11月15日のインスタの写真を見て、毘沙門天と不動明王の後ろ姿も見えるということに気づきまして、これはまたとないチャンスと思い、飛んで行きました。
毘沙門天立像の感想
実際にこの目で見た毘沙門天立像は、図録とは少し色味が違っていて、ざらっとした中にも艶のある、沖縄特産の黒砂糖のような質感でした。
後ろに回り込むと、衣が長いドレープになっていて、そのドレープはどこか優しくて、たおやかな感じがしました。
正面から見ると怖い形相の毘沙門天様が、後ろ姿は柔らかい優雅さが漂っていて、なんとも言えないすばらしさでした。
毘沙門天立像と、不動明王像の中から発見された「月輪型銘札(がちりんがためいさつ)」という長いお札も横に展示されおり、そこに記された銘から1189年に和田義盛と妻の小野氏が発願して、運慶が仏師10人を率いて制作したことが判明されたそうです。
「鎌倉殿の13人」44話で義時が運慶に12神像を依頼したのも、こういう流れだったんだろうなぁと思いを馳せました。
時政の書状
時政が、三浦義村に宛てた書状というのも展示されていました。義村を宛書とする唯一の現存書状だそうです。
また、隣には義村の花押が押された唯一の現存書状と展示されていました。
普段はこの2通の書状は東京国立博物館に所蔵されています。
称名寺の庭園
金沢文庫がある称名寺は、北条実時が創建し金沢北条氏の菩提寺として栄えました。
本堂の前に広がる阿字池を中心とした浄土式庭園の銀杏がちょうど見ごろで、素晴らしい景色でした。
今後の展示は、和田義盛ゆかりの浄楽寺へ
今回展示されていた運慶作の毘沙門天立像、不動明王像、釈迦三尊図は、展示終了後は横須賀市の浄楽寺で拝観できます。
浄楽寺は、和田義盛(三浦半島に和田義盛七阿弥陀堂の伝承あり。浄楽寺はその内の一つとされる)が開いたとされるお寺で、国指定重要文化財の運慶作仏像5体(阿弥陀三尊、毘沙門天、不動明王)・横須賀市指定重要文化財釈迦三尊仏画がお祀りされているお寺です。
春・秋の御開帳の他、事前に参拝申し込みをすれば、今回金沢文庫では展示されていなかった釈迦三尊像も拝観できます。
浄楽寺 基本情報 | |
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所在地 | 神奈川県横須賀市芦名2丁目30番5号 |
予約 | 和田義盛が発願し運慶が製作した浄楽寺の仏像は、全国18体の運慶真作のうちの5体。 年二回の御開帳の他に予約拝観で参拝することができる。 |
アクセス | 車の場合 横横道路「逗子」IC・「横須賀」ICより逗葉新道を通り国際村方面へ、国道134号「湘南国際村秋谷入口」信号を左折、約1km。 横横道路「衣笠」ICより県道26号を林方面へ、林交差点を右折、約3km。 公共交通機関①JR横須賀線 JR横須賀線「逗子駅」下車 東口改札を出て、京急バス乗り場・②番(改札出てすぐ正面)から「大楠芦名口」・「横須賀市民病院」・「長井」「佐島マリーナ入口」・「電力中央研究所」・「湘南佐島なぎさの丘」行のいずれかに乗車。(20分~30分) |
公式HP | https://www.jorakuji-jodoshu.com/ |
まとめ
金沢文庫は、京急「金沢文庫駅」から、ゆるやかな上り坂で徒歩10分程度でした。
展示は11月27日までの残すところ2日間ですが、称名寺の見事な庭園も併せて、お出かけになってはいかがでしょう。
★2022年11月25日時点の情報です。
各施設の開館時間などは公式HPなどでお確かめの上、お出かけください。
いよいよ最終章の『鎌倉殿の13人』。
1話からの見逃しをイッキ見には、U-NEXTがおススメです。
ぜひ、最終話まで思う存分「鎌倉殿の13人」を楽しんでください。
本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の情報はTSUTAYA DISCASサイトでご確認ください。
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