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【源氏物語】二十二帖「玉鬘(たまかずら)」簡単あらすじ&登場人物と感想

『源氏物語』二十二帖玉鬘(たまかずら) 光る君へ
『源氏物語』二十二帖玉鬘(たまかずら)

この記事では、全54帖ある超長編『源氏物語』の二十二帖「玉鬘(たまかずら)」のあらすじと主な登場人物を簡単にまとめました。

『源氏物語』二十二帖「玉鬘(たまかずら)」は『光る君へ』では何話のどの辺りのこと?についても独自の考察と感想もお届けします。

『光る君へ』『源氏物語』の両方を楽しんでいただくきっかけになれば幸いです。

大河ドラマ「光る君へ」の全話のあらすじ&感想はこちらからどうぞ。

【源氏物語】二十二帖「玉鬘(たまかずら)」あらすじ。

一言あらすじは?

光源氏は、元頭中将と夕顔の娘・玉鬘(たまかずら)を養女として六条院に引き取る。

もうちょっと長いあらすじは?

母・夕顔の死により玉鬘は乳母に連れられて大宰府へ移りました。美しく成人し、求婚するものが後を絶たず困っていました。長谷寺の御利益を頼み参詣の旅に出たところ、偶然にも元・夕顔の侍女で今は源氏に仕える右近に再会します。右近からの報告に、光源氏は玉鬘を養女として六条院に迎え、花散里を後見に夏の町に住まわせた。

主な登場人物

光源氏:35歳。太政大臣。

玉鬘:20歳。内大臣(元頭中将)と亡き夕霧の娘。

右近:元夕顔の女房。夕顔の突然の死の後、光源氏に仕えている。

二十二帖「玉鬘(たまかずら)」のポイント

二十二帖「玉鬘(たまかずら)」から、三十一帖「真木柱(まきばしら)」の十帖は、華麗な六条院を舞台に描かれる玉鬘の結婚を主軸に繰り広げられる物語であることから「玉鬘十帖」と呼ぶこともあります。

「玉鬘十帖」とは

二十二帖 玉鬘(たまかずら)、二十三帖 初音(はつね)、二十四帖 胡蝶(こちょう)、二十五帖 蛍(ほたる)、二十六帖 常夏(とこなつ)、二十七帖 篝火(かがりび)、二十八帖 野分(のわき)、二十九帖 行幸(みゆき)、三十帖 藤袴(ふじばかま)、三十一帖 真木柱(まきばしら)までの10帖です。

「玉鬘(たまかずら)」とは毛髪の美しい呼び名であり、今もですが、平安時代や昔はもっと長い髪の美しさは女性の美そのものであったので、玉鬘=美の象徴として文学作品にも多く使われました。

そして別の角度から捉えると、毛髪は自分の意志とは関係なく伸びることから『源氏物語』では「どうにもならないこと」あるいは「運命」というを象徴するキーワードにもなっています。『源氏物語』に登場する玉鬘も数奇な運命と自らの美しさが引き起こす騒動に翻弄され続けた女性といえます。

玉鬘が長谷寺に祈りに行くと、たまたま右近と巡り合ったという時点で、玉鬘と光源氏の数奇な運命が繰り広げられていきます。

光源氏の六条院が完成して、四季になぞらえて造園された点や、玉鬘十帖では、宮中の年中行事や結婚にまつわる雅な景色がふんだんに描かれ、光源氏の栄華を極める様もみどころです。

六条院100分の1ジオラマ
六条院100分の1模型
いろは
いろは

玉鬘に心を奪われた鬚黒のストーリーも「心の闇」をあぶりだす紫式部ならではです。

「光る君へ」では何話のどの辺りなのか考察、そして感想も。

石山寺

『光る君へ』ではそのものズバリのシーンはないものの、玉鬘と右近がで出会う長谷寺という場所の力が『光る君へ』でも何度も出てきています。

平安時代は奈良の長谷寺と大津の石山寺が貴族たちが訪れる定番スポットだったようで、『光る君へ』15話”おごれる者たち”のまひろ(吉高由里子さん)も、さわ(野村麻純さん)に誘われて、初めて石山詣に行きました。道綱の母・寧子(財前直見さん)とばったり出会って『蜻蛉日記』は「書くことで悲しいを癒している」という言葉を聞きました。

『光る君へ』ではさらにもう一度、まひろは27話”宿縁の命”で石山寺詣に行きます。そして、お経を納めにきていた道長と再会し、賢子を宿します。

いろは
いろは

石山寺には紫式部源氏の間というのがあり、紫式部が石山寺詣に来て、ここで源氏物語を発案したと言われています。

大津石山寺・本堂横にある紫式部源氏の間
大津石山寺・本堂にある紫式部源氏の間(2024年4月管理人撮影)
いろは
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「光る君へ」は『源氏物語』を土台にして全方位にストーリーを展開していますね。 

大河ドラマ「光る君へ」の全話ネタバレあらすじはこちらかどうぞ↓

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まとめ

二十二帖「玉鬘(たまかずら)」の簡単あらすじと、「光る君へ」におけるオマージュを探りました。

「玉鬘十帖」で六条院での光源氏と女性たちの華やかな暮らしが描かれていきます。

いろは
いろは

忙しすぎる光源氏。六条院のきりもりは実際には紫の上が行っていて、嫉妬や気苦労など、紫の上に重くのしかかってくることになります泣

『源氏物語』は54帖の超大作。スキマ時間を利用して3か月かかってやっと読破しました。前半で目の疲れに悩まされて、耳の読書を色々試してみました。その様子はこちらからお読みいただけます。
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「源氏物語」を読んでみたい方におすすめの本7選!

『源氏物語』原文は文字数約100万文字(といってもイメージ沸きませんよね)、400字詰め原稿用紙で約2400枚と言われています。現代語訳だと注釈の言葉も入ってくるので、とんでもない長編小説です。

まずはオーディブルでざっくり内容を把握して、興味のある部分を深堀りしていくことをおススメします。

いろは
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活字や紙のボリュームを見ると「むり~」と思ってしまいますが、オーディブルだと全体ボリュームに関係なく流れていきますので私には耳での読書が合っていました。

一番売れている現代語訳は角田光代さん版。全8巻です。

現代語訳は瀬戸内寂聴版と与謝野晶子版もおすすめします。

読破するぞと読み始めたものの、絵合の巻あたりでギブアップするのを「絵合がえり」(高床式倉庫のネズミ返しみたいですね)と言うらしいですが、そこまでたどり着けず、二帖”帚木”で「どの巻もこんなに長いの~」と思って諦める人も多いと聞きます。

私は七帖”紅葉賀”で目の疲労に悩まされて、オーディオブック併用にしました。朗読の収録時間は『源氏物語・与謝野晶子版』で70時間。瀬戸内寂聴版で135時間くらいです。途中寝てしまったり、翌日はまた最初から、でもやっぱり意識を失いながら、約3か月で聴き終わりました。

いきなり100万文字の大海に漕ぎ出さず、まずはざっくり『源氏物語』を味わいたい方には、田辺聖子さんの『新源氏物語』がおススメです。一帖”桐壺”がなくて二帖”帚木”から始まっていて、ぎゅっと詰まっています。

参考文献としておススメなのは「紫式部の欲望」。作者の酒井順子さんの着眼点が面白くて、今のご時世だと非難されてしまうかもしれない見解も楽しく読めました。

「イギリスは美味しい」など英国エッセイでご存知の方も多い国文学者の林望先生の源氏物語関連本は、分かりやすく古典に寄せた知見を読めます。「くり返し読みたい」シリーズは特に絵が多くて優しい内容です。

真打ちは林望先生の「謹訳源氏物語」。林望先生の「謹訳平家物語」もとてもいいのですが、源氏物語も読みやすくて、リンボー先生独特の品があります。前書きを読むと内容が予想できるので、ネタバレ不要の方はご注意下さい。

※本ページの情報は2024年11月時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認下さい。

#源氏物語 

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管理人いろは

中学2年生の国語の授業で平家物語「敦盛の最期」を勉強して以来、歴史ドラマにはまっています。特にNHKの大河ドラマが大好きです。リアルタイムでテレビを見る時間がないので、あとから見逃し配信を見たり、過去の作品をイッキ見して楽しんでいます。ゆかりの地を訪ねるのも楽しみの一つです。ドラマにほへとでは、管理人いろはが実際に見た大河ドラマの情報をまとめています。PCやスマホでイッキ見する方法も紹介しています。大河ドラマよ永遠に♪

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