2023年大河ドラマ「どうする家康」。2話では松本潤さん演じる徳川家康が気弱なプリンスから覚醒した姿を見せました。この記事では
・3話を見逃した
・3話”三河平定戦”のみどころを知りたい
方に向けて、ネタバレあらすじと感想をお届けします。
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第3話あらすじ(ネタバレ注意)
故郷の三河・岡崎へ戻った松平元康(松本潤さん)は、打倒・織田信長(岡田准一さん)を決意するが、大敗し多くの命を失ってしまう。
今川氏真(溝端淳平さん)は援軍をよこさず、本多忠勝(山田裕貴さん)は織田に寝返るべきだと言い始め、駿府に瀬名(有村架純さん)と子どもを残す元康は今川を裏切れないと悩む。
織田方についている伯父の水野信元(寺島進さん)が岡崎城に16年前に生き別れた元康の母・於大の方(松嶋菜々子さん)を連れてくる。
於大は「今川と手をお切りなさい」「主君たる者、家臣と国のためならば己の妻や子ごとき平気で打ち捨てなされ!」と元康に告げる。
家臣たちの命を張っての説得に泣きながら決断する元康。元康の慟哭が聞こえてくるような3話でした。
水野信元(寺島進さん)の「背中に気をつけろよ、甥っ子」
今川義元(野村萬斎さん)の跡を継いだ今川氏真(溝端淳平さん)の命により、刈谷城の水野信元を攻めることになった元康(松本潤さん)。
第2話で心が通い合った家臣の本多忠勝(山田裕貴さん)から、叔父にあたる水野を攻めていいのか。と問われます。水野は松平を裏切って織田につき、そのせいで元康は実の母、於大の方と引き離されることになったので、恨みこそすれ好きでいるはずがありません。
元康は水野攻めを決行しますが、水野の方が一枚上手でした。元康軍は織田軍に背後から攻められ大敗を期してしまいます。
寺島進さんが演じると、いい人なのか悪い人なのか分からない
不気味な人物になるのが魅力ですね。
徳川家康の生涯はどんなだったのか。
年表にまとめてみました。第3話にあたるのは、赤字の部分です。
年 | 出来事 |
---|---|
1542年 | 三河国・岡崎城で生まれる |
1547年 | 尾張国・織田信秀(信長の父)の人質となる |
1549年 | 父・弘常が暗殺される。 駿河国・今川義元の人質となる。 |
1560年 | 「桶狭間の戦い」で義元討ち死。 岡崎城に戻り、のちに信長と同盟を組む。 |
1572年 | 「三方ヶ原の戦い」で武田信玄に敗北。 直後に武田信玄死去。 |
1582年 | 「本能寺の変」で信長死去。 |
1584年 | 「小牧・長久手の戦い」で羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)と戦う。 |
1600年 | 秀吉死後の「関ケ原の戦い」で勝利。 |
1603年 | 征夷大将軍に任命。江戸幕府を開く。 |
1605年 | 息子・秀忠に跡を継がせる。 |
1615年 | 「大阪夏の陣」で豊臣家を滅ぼす。 |
1616年 | 75歳で死去。 |
元康(松本潤さん)と母・於大の方、涙の再会。
岡崎に帰還したものの、どうしても駿府にいる瀬名と子どもの元に帰りたい元康。今川義元と瀬名たちが夢枕に立ちます。元康にとって、今川義元と瀬名が心のよりどころなのでしょう。
そんなところへ、水野信元が母於大の方を連れて元康に会いにきます。16年ぶりの母子の対面です。
元康「母上のこと、心の中でずっとお慕い申しておりました。」
於大の方「母も、そなたを思わぬ日はありませんでした。」
「どうする家康」第3話より
ここまでは、涙の再会で感動的でした。
松本潤さんがじっと目を閉じているので、このまま目を開けないのかなと画面を見つめていたところ、於大の方から強烈な一撃がありました。
於大の方「今川と手をお切りなさい。今川はもうおしまいです。」
元康「わたしが今川を裏切ったら、妻と子はどうなるか」
於大の方「それがなんだというのです。つまらぬことです。主君たるもの、家臣と国のためならば己の妻や子ごとき平気で打ち捨てなされ!」」
今の元康には、到底、母の言葉に従うことなどできず、「出ていけ!」と母と決別します。
元康と家臣団の本気のやりとり
元康を「殿」と立てながらも、言いたいことはちゃんと言うという風通しのよい「チーム家康」の皆さん。
大敗してばかりの元康軍、本多忠勝が自軍を守るために織田軍に加わろうと言いだします。
この人は常に本音でぶつかってくる人です。それでも元康はまだ駿府に残した瀬名たちのことを吹っ切れません。
さらに、石川数正と酒井忠次が元康に農民たちの姿を見せ、自分たちも命を張って元康を説得します。
ここでも簡単に「わかった」とは言えない元康。元康の慟哭が聞こえてくるシーンでした。
苦渋の決断をして、泣きながら吉良軍を討った元康。離反はすぐ今川氏真の耳に届き、三河の家臣たちは制裁を受けます。
スパンスパンと決断するのではなく、家臣団の思いを受け止めて
もがき苦しみながら「殿」になっていく姿が強く心に響きました。
松本潤さんの涙と声が美しい。
第3話では、泣き叫びもがき苦しむ場面が多かった松本潤さん。主君と言えど、一人の人間で家族や愛する人が大切だということを松本潤さんの涙と震える声を聞いて実感しました。
ぬかるんだ田んぼで酒井忠次に刀を振り下ろそうとするシーン。その後、松本さんも泣き叫ぶ場面には胸が張り裂ける思いがしました。
時折震える、どこか自信のない松本さんの声にも、元康の揺れ動く心が投影されているようで、一緒に泣いてしまいました。
「ローマは一日にしてならず」と言いますが、家康も一日にしてならず。
様々な葛藤と苦渋の決断をしながら「どうする」を乗り越えてきた姿に共感しますね。
本多忠勝(山田裕貴さん)戦死?
歴史に詳しい方なら安心して楽しまれていることとを思いますが、大河ドラマで初めてこの時代に接する方には、毎話がドキドキの展開ですね。
本多忠勝(山田裕貴さん)が戦死?というくだりは、まさにその極みでした。
話数が進むにつれて、家臣団の皆さんの個性が分かってきて楽しいです。
本多忠勝(山田裕貴さん)はまっすぐ突き抜けていて、石川数正(松重豊さん)は冷静な中に元康に対して父のような愛も感じ、「エビ踊り」の酒井忠次(大森南朋さん)はポジティブに物事をとらえられる人。
がっちり強力な家臣団に支えられて、元康はそれに応える主君に成長していきます。
「どうする家康」のキャスト一覧はこちらから
The狼・織田信長(岡田准一さん)
最後のシーンで、武道家である岡田准一さんの迫力ある姿に圧倒されました。まさに狼ですね。
来週どんな形で元康と対峙するのか、今からドキドキワクワクします。
第3話のキャスト
役名 | 俳優名 |
松平元康 | 松本 潤 |
瀬名 | 有村架純 |
於大の方 | 松嶋菜々子 |
織田信長 | 岡田准一 |
酒井忠次(左衛門尉) | 大森南朋 |
本多忠勝(平八郎) | 山田裕貴 |
鳥居元忠(彦右衛門) | 音尾琢真 |
夏目広次 | 甲本雅裕 |
鳥居忠吉 | イッセー尾形 |
大久保忠世 | 小手伸也 |
平岩親吉(七之助) | 岡部 大 |
本多忠真 | 波岡一喜 |
登与 | 猫背 椿 |
今川氏真 | 溝端淳平 |
水野信元 | 寺島 進 |
久松長家 | リリー・フランキー |
吉良義昭 | 矢島健一 |
たね | 豊嶋花 |
富 | 鯉沼トキ |
ふみ | 柴田浩味 |
関口氏純 | 渡部篤郎 |
巴 | 真矢ミキ |
石川数正 | 松重 豊 |
今川義元 | 野村萬斎 |
武田信玄 | 阿部 寛 |
第2話の制作陣
脚本 | 古沢良太 |
音楽 | 稲本 響 |
ナレーション | 寺島しのぶ |
演出 | 村橋直樹 |
最後に
「どうする家康」第3話”三河平定戦”のネタバレあらすじと感想をお届けしました。
大河ドラマ本編の放送後に流れる「大河紀行」も、第1、2話に引き続き、ナレーションが石川数正役の松重豊さん、そして松本潤さん本人が登場されています。永遠に続いて欲しいですね。
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