大河ドラマ『べらぼう』第25話「灰の雨降る日本橋」の主要キャストを徹底解説します。
天明3年(1783年)、浅間山が大噴火し江戸市中にも灰の雨が降ります。上方の柏原屋から丸屋を買い取った蔦重は日本橋・通油町に乗り込みます。陶朱公のような蔦重の人間力に、ていの気持ちも動き、えっ、もう祝言!?の25話です。
・25話「灰の雨降る日本橋」の主なキャストと役どころを知りたい。
・『べらぼう』再放送は?どこで見れる?全話を見たい!
というあなたにお届けします。
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【三行あらすじ】25話「灰の雨降る日本橋」
25話「灰の雨降る日本橋」のざっくり三行あらすじです。
・浅間山が大噴火して灰の雨が降る
・蔦重は日本橋・通油町の人たちの心をつかむ
・ていは蔦重に心を開き、二人は祝言をあげ、耕書堂を営むことになる。
主人公・蔦屋重三郎/蔦重(横浜流星さん)
25話の蔦重は、灰まみれになったかと思うと川でおぼれたりの汚れ役。ですが、ていとの祝言の席では一変して水も滴るいい男。紋付袴姿の蔦重は輝くばかりの色男でした。
そこへ鶴屋さんが通油町総意の祝いとして「耕書堂」の暖簾を持ってきてくれて、もう「望月の欠けたることのなしと思えば」です(「光る君へ」がまだ抜けません)。
浅間山の灰に皆が憂鬱な表情をしている時に、「恵の灰だ」と目をキラキラさせる蔦重。
すでにこの時点で、ナレーションの綾瀬はるかさんが語っていた「蔦重はこれを狙っていたんですね」の、通油町の皆さんでの宴会までの青写真が完成していたのかも知れません。

蔦重のことなので筋だけ考えて、あとは身体が動くままにしていれば結果はおのずとついてくる。という勝算だったのかもしれません。
丸屋の屋根に吉原の女郎たちの古着を掛けて灰の被害を防ごうとする蔦重。その派手な古着は通油町にはそぐわない色合いでしたが、お陰で絶大な注目を浴びます。
老舗が集まる日本橋・通油町の人たちは江戸っ子気質。商売を守るため、理にかなっているなら、吉原モノの蔦重のマネもOK。面白いことに敏感な人達の心を蔦重はぎゅっとつかみます。

つまらないことがだから遊びにしよう!という蔦重の「発想の粋」に皆が賛同しました。
灰捨て競走のアンカー蔦重vs鶴屋さん。川に飛び込んで浮かんでこない蔦重。身体を張った心意気に鶴屋さんもにっこり微笑みます。鶴屋が蔦重を認めた瞬間です。
通油町の皆さんと飲めや飲めやの大騒ぎをした後、わちゃわちゃ感を引きづって、ていと相対さないところも蔦重の粋なところ。ていが厳粛な気持ちで雑巾がけをするなら、蔦重も誠心誠意、雑巾がけをします。

ていは、蔦重が掛ける言葉に対して、まだ一度もニコリとしませんね。ていの表情が固まっている時は、実は照れくさくて表現できない時なんだと思います。かわいいですね。
祝言のお祝いにと、鶴屋さんが通油町の総意として新しく染めた「耕書堂」の暖簾を蔦重に贈ります。その前の段階で、丸屋の暖簾をていが大事に桐の箱に収めるのシーンが流れているので、暖簾がどれほど大事なものかを実感する、感動のシーンでした。


駿河屋市右衛門(高橋克実さん)とも和解した鶴屋(風間俊介さん)。全てが丸く収まってよかったです。
てい(橋本 愛さん)
丸屋の女将・ていのキャクターが異彩を放っています。蔦重を陶朱公に例えたり、メガネを外していて固まっている姿、蔦重から嬉しそうに暖簾を見せられても無表情(に見える)等々…。
チャラくない文学少女がそのまま大きくなった感じで、蔦重も真面目なので、「割れ鍋に綴じ蓋」で良い夫婦になりそうです。
ていが蔦重を陶朱公のようだと言った理由↓
陶朱公 | どんな人? |
---|---|
越の武将の頃 | 血なまぐさい謀略に長ける |
斉で商い | 斉を栄えさせて国の宰相にと乞われる |
陶へ | 築いた冨を周りに分け与える |
ていから聞いた陶朱公の話に「宵越しの金は持たない、イイ男でさぁね」と、すごくかみ砕いて理解する蔦重。蔦重に言わせると陶朱公は「大通」そのものですね。
ていは「蔦重には、陶朱公のよう移り住んだ土地を富み栄えさせる才覚がある」と語りました。そこで、蔦重は再び「陶朱公の妻になりませんか?」と、ていに持ち掛けます。
蔦重とていの得意・不得意比較表です↓
蔦重 | 蔦重 | てい |
---|---|---|
人付き合い | 能力あり | 苦手 |
学 | なし | あり |
大店 | 初めて | 生まれ育った |
漢詩やたとえ話を出してきて講釈を垂れるところは、『光る君へ』のまひろ(吉高由里子さん)そっくりです。でも道長(柄本佑さん)も蔦重(横浜流星さん)もですが、魂の部分でOKを出しているので、「面白いなぁ~」と受け止めている感じが同じで、見ていて非常に面白いです。

蔦重の才覚を速攻で見抜いたていの聡明さ。今後の「耕書堂」の発展が楽しみでなりません。
「てい」という名前について
「てい」という名前だったどうかは諸説ありますが、蔦重には実在の妻がいました。
史実で残っているのは、妻自身が狂歌を呼んでいるのと、吉原から朝帰りした蔦重が妻に怒られたというエピソード(2025年1月26日『蔦重』を書いた歴史小説家が語る蔦屋重三郎と大河ドラマ『べらぼう』の世界~X座談会より)があるとのことです。

ビジュアルとしては、『一目千本』から蔦重が頼りにしている北尾重政作の『絵本吾妻抉』に、蔦重と妻、妻の後ろに男の子が描かれています。
蔦重が独り身だったとしたら、仲良しの北尾重政が敢えて妻子を描かないと思うので、蔦重には奥さんと子どもがいたと類推できます。
「てい」という名前は、『べらぼう』オリジナルのネーミングです。台東区にある蔦重の墓碑に「妙貞日義信女」と戒名があり、そこから「てい」と名付けられたと思います。

蔦重を描いた小説での妻の呼び名は?
蔦重が登場する小説『蔦屋(著:谷津矢車さん)』では「お春」。泉ゆたかさんの『蔦屋の息子(著:泉ゆたかさん)』では「お文(ふみ)」。また別の小説では「おこう」さんなど名前はさまざまです。
ですが、どの小説でも出版業界で成功する蔦屋重三郎を「内儀」として支えた、かけがえのない存在として描かれています。

小説の中では、妻:日本橋の耕書堂の接客や「表」を切り盛り。蔦重:接客には出ず、店の奥で企画案を練ったり、交渉事や営業、吉原での接待と「外」周り。と夫婦二人三脚で奮闘している姿が描かれています。特性を考えると納得の「役割分担」ですね。
「てい」と、演じる橋本愛さんについて詳しく解説しています。よろしければ、あわせてご覧下さい。

余談ですが、『青天を衝け』の吉沢亮さん、と蔦重の横浜流星さんの妻役。「国宝」そろい踏みですね。
みの吉(中川翼さん)
24話から登場した、丸屋の手代・みの吉。ていの元で幼いころから奉公していたと想像できます。
25話では、蔦重の大胆な発想に戸惑いながらも、蔦重のお店を守ろうとする姿や、屈託なくおにぎりを食べる姿を見たあたりから「あ、この人はすごい」と悟ったようです。
今後、みの吉が耕書堂・日本橋本店を支える右腕になりそうで、とても楽しみです。
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柏原屋さんはド迫力の吉原の親父さまを目の当たりにして尻込みしたのでしょうか?それとも商いの勘が働いたのか?蔦重の熱き想いに賛同したのか?柏原屋さんの真意が知りたいですね。
演じる中川翼さんは2005年生まれ、神奈川県出身です。大河ドラマは『おんな城主 直虎』『鎌倉殿の13人』に続く3作目の出演です。
次郎兵衛の妻・とく(丸山礼さん)
祝言の席で、テロップ付で登場したのは、次郎兵衛の妻・とく。長女・のぶ、次女・こう、長男・忠吉と共にセリフはなかったものの、確かな存在感を放っておられました。
演じる丸山礼さんは、1997年生まれ、北海道出身。お笑いタレント、女優さんとして活躍されています。大人気のドラマ『ワタシってサバサバしてるから』シリーズ1、2の主人公・網浜奈美を演じられました。
『ワタシってサバサバしてるから』は、こちらで詳しくご紹介しています。

吉原から日本橋に舞台が移るので、今後登場されるのかどうか分かりませんが、こじらせキャラを『べらぼう』でも見てみたい気がします。
わかなみ(玉田志織さん)
灰が降った吉原の後処理に奔走する田沼意知(宮沢氷魚さん)を、誘惑する女郎・わかなみ。その様子を見ていた誰袖が二階から飛び降りて、わかなみと取っ組み合いのケンカになります。

蔦重兄さんに熱を上げていた頃の誰袖とは一味違っていて、真剣さが伝わってきます。
わかなみを演じる玉田志織さんは、2002年生まれ、宮城県出身。モデル、グラビアアイドル、女優として活躍されています。大河ドラマは初出演です
鶴屋喜右衛門(風間俊介さん)
ついにこの時が来た~と思われた方も多いと思う25話。蔦重&吉原と鶴屋が犬猿の仲からお互いを認めあう関係になりました!
日本橋のプライドを守ってきた鶴屋喜右衛門。筋を通して、日本橋にふさわしいと判断したら、「耕書堂」の暖簾を贈って仲間認定する潔さはさすが商人です。
通油町で向かいに位置する「鶴屋」と「耕書堂」はこれからますます発展していくと期待しかありません。
演じる風間俊介さんは、1983年生まれ、東京都出身。大河ドラマは『西郷どん』『麒麟がくる』に続き三作目の出演です。『麒麟がくる』でのナイーブな徳川家康役は印象的でした。森下佳子さんのドラマ『大奥』での杉下役もいい味だされていました。
小田新之助(井之脇海さん)&おふく(小野花梨さん)
一瞬でセリフもありませんでしたが、新之助とおふくが畑に立ち、灰の降る空を見上げる場面が映りました。二人仲良く暮らしていることが分かるだけでもほっこりするシーンでした。
第25話の主要キャスト一覧&最新相関図
25話「灰の降る日本橋」の蔦重とていの祝言の場面の相関図です。
クレジットに名前はありませんでしたが、ていサイドに座っていた女性は帯を前で結んでいたので、扇屋さんの女将さんで、三々九度の盃にお酒を注いでいた男の子と女の子は、扇屋さんの子どもから孫だと想像しました。障子のスキマからのぞいている皆さんがかなりキュートでした。

25話の主要な登場人物と新登場のキャストを舞台ごとにまとめました。
第25話の主なキャスト |
蔦屋重三郎:横浜流星 てい:橋本愛 【吉原】 駿河屋市右衛門:高橋克実 ふじ:飯島直子 次郎兵衛:中村蒼 とく:丸山礼 扇屋宇右衛門:山路和弘 若木屋与八:本宮泰風 松葉屋半左衛門:正名僕蔵 大文字屋市兵衛:伊藤淳史 丁子屋長十郎:島英臣 りつ:安達祐実 半次郎:六平直政 喜多川歌麿:染谷将太 留四郎:水沢林太郎 誰袖:福原遥 わかなみ:玉田志織 【幕臣】 田沼意知:宮沢氷魚 松前廣年:ひょうろく 【江戸市中】 鶴屋喜右衛門:風間俊介 須原屋市兵衛:里見浩太朗 みの吉:中川翼 タケ:ベッキー ウメ:福田麻貴 マツ:伊藤かずえ 小田新之助:井之脇海 ふく:小野花梨 |
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第25話の制作陣(抜粋)
脚本 | 森下佳子 |
音楽 | ジョン・グラム |
テーマ音楽指揮 | 下野竜也 |
時代考証 | 山村竜也 |
版元考証 | 鈴木俊幸 |
戯作考証 | 棚橋正博 |
風俗考証 | 佐多芳彦 |
衣装デザイン | 伊藤佐智子 |
三味線指導 | 清元斎寿 |
江戸ことば指導 | 柳亭左龍 |
インテマシーコーディネーター | 浅田智穂 |
演出 | 大原拓 |
インテマシーコーディネーターについては、『50ボイス』の記事で詳しくご紹介しています。よろしければどうぞ>>『べらぼう50ボイス』番組に携わる50人にインタビュー
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まとめ
第25話は、浅間山の噴火で降ってきた灰を蔦重が見事に「恵の灰」にして、ていと力を合わせて日本橋「耕書堂」を盛り立てていく幕開けの回でした。
吉原のキャストの方々のクランクアップがSNSで流れてきます。たまには登場して欲しい忘八の親父さま方。これからも蔦重を見守ってあげてください!
『べらぼう』ネタバレあらすじまとめはこちらから↓
ぬっぺっぽーや、ダイダラボッチなど、鳥山石燕が描いた妖怪についてはこちらで詳しく解説しています。
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