1979年放送、大河ドラマ『草燃える』2話では、義経(国広富之)が、頼朝(石坂浩二)との対面を果たします。東国の足がためが先決と思う頼朝に対し、平清盛をすぐに討ちたい義経はしびれを切らします。そんな中、頼朝の女癖の悪さが災いする「亀の前事件」、そして、義時の思い人の茜(松坂慶子)にも頼朝が手を出します。茜は身ごもりますが、父親は頼朝なのか義時なのか、自分を責めて、義時の元を去ります。同じ頃、伊東祐之も京で落ちぶれ、盗賊たちの仲間入りをしています。
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2話あらすじ(ネタバレ注意)
冒頭、1979年当時の鎌倉・鶴ケ岡八幡宮と参道の上空からの映像が映し出されました。三方を山に囲まれた立地がよくわかります。
政子と大姫が鎌倉入りします。久しぶりの家族だんらんに頼朝も嬉しさひとしおです。
頼朝「大姫は病気をしなかったか?」
政子「大姫は敏感なたちで、まるで壊れそうなお雛様みたい。」と行く末を暗示しているかのような言葉です。大姫(斎藤こず恵)は見た目、とても健康的なお嬢さんですが。
伊東祐之登場
大庭景近(加藤武)側について敗北し、落ちぶれた祐之と義時が対面します。
祐之が「兄貴と同じ目にあわせてやろうか」「兄貴の仇が目の前にいるんだぞ、かかってこい」と、
兄・宗時を討ったのは祐之だと知っても、義時は祐之を討つどころか、
「おまえは今、体が弱っているんだ。逃げろ」と言ってお金を渡そうとします。義時がまだまだ純真でいい人です。祐之は去っていきます。
富士川の合戦
有名なシーンです。功を急いだ武田軍が夜が明けるのをまたずに平家軍に攻め込もうとします。
が水鳥の羽音を奇襲と勘違いし、平家軍が京に逃げ帰ります。
頼朝軍は戦わずして、勝利します。
ここで、上総広常(小松方正)が頼朝を「武衛(ぶえい)」と呼んでいます。
『鎌倉殿の13人』では、三浦義村の入れ知恵で
上総広常(佐藤浩市)が頼朝を「武衛(ブエイ)」と呼んでいました。
頼朝は西国に進まず、上総広常の進言を受け入れ、日立の佐竹を討つことになります。まず東国の足固めをします。義経が頼朝と涙の対面を果たす黄瀬川の陣です。義経を見る頼朝(石坂浩二)の表情が何とも言えず優しくて、義経(国広富之)も感極まっています。
大庭景近(加藤武)の最期
敗北した大庭景近本人は申し開きはしないと覚悟をきめていたのですが、愛する茜の父ですし、義時がかばって北条に預かることになります。
茜(松坂慶子)の美貌に頼朝(石坂浩二)口あんぐり
このシーンは何度見ても笑えます。父・大庭景近(加藤武)を助けてと頼朝のところに懇願しに来た茜を見て、そのあまりの美しさに頼朝はデレデレを超えて、口がポカーンと開いたままです。茜の話なんて聞いていません。意味もなくうなずいたり「考えてみよう」「なんとかせねばならんな」って、誰のことを?です。義時も同席していて、頼朝に感謝しています。
このまずい雰囲気に早く気づいてほしい。
先の展開が見えてきました。
茜が帰ると、頼朝は態度を一変、大庭を助けるわけにはいかないと義時に言いつけます。
「あの女の顔を見ていると言えなかった。そちの口から言え。」
『鎌倉殿の13人』でも、義時が何度となく
損な役回りを担ってきました。同じです。
大庭は処刑されます。その姿を見て倒れ込む茜。詫びを言う義時。茜の松坂慶子さんが美しすぎて目がくらみます。
頼朝の政治家としての一面と、単なる女たらしの一面がうまく表現されているシーンです。
全成(伊藤孝雄)も鎌倉に
『鎌倉殿の13人』では、伊豆山権現に隠れていた政子や実衣のところに来た全成でしたが、『草燃える』では、鎌倉に直接やってきたようです。義経は全成に対して、頼朝と対面した瞬間のことマウントします。義経は頼朝が自分と会った時、僕の手を取って泣いた。それを聞いた全成は、自分の時もそっくりそのまま同じだと。嘘ですね。全成の心に暗い空気が流れます。
京の都に祐之
落ちぶれた祐之は、京にたどり着きます、盗賊が食べている鍋をよこせといい、食べ始めますが。ただの肉ではないぞ。と苔丸(黒沢年男)がござをめくります、衝撃的な場面です。
鎌倉は婚姻続き
北条時政が娘たちを周辺の御家人たちに次々に嫁がせて、地位固めをしていきます。
保子=実衣(真野響子)と全成(伊藤孝雄)の婚儀の席で、
義経が「こんなことしている場合ではない。」と息巻きます。余談ですが、畠山重忠(森次晃嗣)に義時の妹が嫁いだそうです(義経談)
義時が「御家人たちの本領を安堵して、婚儀のために鎌倉に皆が集まって親交を深めるのが大事だ」と力説します。
そうこうしているうちに、平清盛が死去します。
義経のくやしさが爆発します。この辺から雲行きが怪しくなってきました。
亀の前事件
万寿(のちの頼家)が生まれ、お祝いムードも束の間、政子のお産の度に起こる頼朝の浮気。
今回のお相手は、亀の前(結城しのぶ)です。政子の耳に入ったが最後「坂東には後妻打ち(うわなりうち)というものがあるでしょ。思い知らせてやる。」と言って、政子の発案で命令します。
『鎌倉殿の13人』では、京の習いとして後妻打ち(うわなりうち)があって、
りくの入れ知恵で、少しだけこらしめてやりましょ。というタッチでした。
政子(岩下志麻)は「手加減なく、二度と住めないようにめちゃめちゃにしてしまいなさい!」ド迫力!です。政子が命じた相手を「牧の三郎」と呼んでいましたので、りくの方の親族に命じたようです。亀の前の館を焼き払ったあとで、頼朝にちくっと皮肉を言って、終わりにするところも政子、さすがです。あっぱれ。
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悲劇のはじまり
頼朝の浮気心は収まらず、今度はあろうことか茜の元へ忍び、茜を寝取ってしまいます。
傷心の茜は義時に
「今はとて 相模の海の形みかわ 君がことのは 泡と浮きぬる」
という文を残して京に去ります。
義時は事情が全くわかっていなくて、頼朝に話に行きます。頼朝はしらを切ったままです。
まだこの時点では、義時は理由をしらないままです。頼朝は二人だけの秘密にしておこうと、純粋な義時をそそのかします。どういう神経しているのでしょう?
木曽義仲(河野存臣)と息子・義高(長谷川裕二)
祐之と茜が京で
この2人が対面するシーンがあります。祐之はもうすっかり盗賊で、一握りの米のために人を殺し、その地獄が心地よくてやめられん。と言います。頼朝と義時への恨みは一生消えない。と言います。茜も、同様に二人を恨んでいます。と涙を流すので(この姿がまた美しい)、茜のおなかの子どもは誰の子なんだという疑念が祐之の頭にわきます。
義高(長谷川裕二)と大姫(斎藤こず恵)
父・木曽義仲(河野存臣)が嫡男・義高(長谷川裕二)を鎌倉に差し出します。この親子は何となく顔立ちが似ています。義高はやはり見た目がいいです。
義高(長谷川裕二)と大姫(斎藤こず恵)はさながら「小さな恋のメロディ」です。木曽義仲を討って、敵となった頼朝と義高。政子は義高を救いたくて、大姫の思いを伝えますが、頼朝は頑として義高の処遇を変えようとしません。自分も流人となったが、20年後にこうやって挙兵している。父を殺された恨みは消えないのだ。ときっぱりと決意しています。
『鎌倉殿の13人』では、頼朝(大泉洋)さんが最後には大姫の思いを汲んで
義高を殺すな。と命じました。間に合いませんでしたが。
大姫は、頬っぺたも丸々していて健康的なのですが、これを機に大姫が病んでいきます。義高12歳、大姫7歳でした。
後白河法(尾上松緑)と丹後の局(草笛光子)
二人で、京が焼けるのを見ているシーンがあります。丹後の局役の草笛光子さんは、この時46歳です。かなり妖艶です。『鎌倉殿の13人』で、比企尼として善哉のところへ「北条を許すな」とやってきました。二作とも存在感がすごいです。
一の谷の合戦
義経が馬に乗って坂を駆け下ります。『草燃える』から43年経過し、歴史研究は進み、『鎌倉殿の13人』では、人馬別々に下りていきました。こういう点も非常に興味深いです。
義経の独断ぶりが、御家人たちの反感を買って、義経は孤立していきます。
義経は京で静御前(友里千賀子)と出会います。
茜に男子誕生(のちの泰時)
茜が男子を生みます。今のようにDNA鑑定はないので、生まれた子どもの顔でしか判断できません。
事実を知ってしまった義時が侍女に「どうなんだ。どちらに似ているんだ。源氏特融の顔の長い、鼻の大きな顔なのか」と問い詰めます。
源氏は、頼朝(石坂浩二)、義経(国広富之)、頼家(郷ひろみ)、実朝(篠田三郎)。
そういえば、長い顔、大きな鼻でしょうか。
壇ノ浦の合戦で、平家方の船上で茜と義時が対面します。義時の目の前で傷心の茜は海に身を投げます。海に身を投げた茜は、息子を鎌倉の政子に託していました。のちの泰時です。
『草燃える』で檀上の戦いは海でのロケ、『鎌倉殿の13人』ではスタジオだそうです。
まとめ
『草燃える』2話は、平家滅亡という歴史の大転換点だけでなく、亀の前や茜といった女性と頼朝の関係が、ストーリー展開に大きな躍動感を与えています。義高と大姫の悲恋も大きなウェイトを占めていて、義経にも静御前と、男女の愛情物語がふんだんに盛り込まれています。その中で、きりっとした政子(岩下志麻)と、美しい茜(松坂慶子)が際立っていたように思います。
大胆な演出で、終始ドキドキの「草燃える」2話。43年経って歴史研究が進んでいることもあり、戦の描き方が二作品で違っているのも面白いですね。
三谷幸喜さんが高校時代に観ていた「草燃える」をどこまで参考にして「鎌倉殿の13人」の最終話がどこまで描かれるのかも気になります。
二作品を比べて視聴すると、楽しさが倍増しますね。
『草燃える』1話ネタバレあらすじ
『草燃える』4話ネタバレあらすじ
『草燃える』5話ネタバレあらすじ
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