義時と八重に男子が生まれました。
上総広常の一件で御家人たちに不安が渦巻く中、時政が鎌倉に呼び戻されます。
木曽義仲追討と平家を滅ぼすために、義経と範頼が一致団結して奮闘します。戦の天才「義経伝説」がここから始まります。
16話のあらすじと感想をまとめていきます。
16話のあらすじ(ネタバレ)
御家人たちをまとめ上げた源頼朝(大泉洋)は、弟・範頼(迫田孝也)を総大将、梶原景時(中村獅童)を軍奉行とした本軍を派兵。八重(新垣結衣)に見送られた義時(小栗旬)も従軍し先発した義経(菅田将暉)と合流する。後白河法皇(西田敏行)を捕らえて京に籠もる木曽義仲(青木崇高)、福原を拠点に復権を伺う平宗盛(小泉孝太郎)に対し、鎌倉方は義経の天才的な軍略に導かれて奮戦。畠山重忠(中川大志)らが華々しく駆ける……
引用：https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/16.html
木曽義仲の命運が尽きた宇治川の合戦から、一の谷の合戦へと続く義経の戦神っぷりと、義経の兄範頼(迫田孝也)の良い人ぶり、梶原景時(中村獅童)の真面目で謙虚な姿が目立った回です。
のちの泰時、金剛と命名
雪の降る日、義時と八重が頼朝に子の誕生を頼朝に報告します。頼朝が名付け親となり、この子は「金剛」と命名されます。振り返れば頼朝の妻だった八重さんですが、義時と落ち着くところに落ち着いた感があります。この金剛、大人になると頼朝の跡継ぎ・頼家から「泰時」という名前を授けられます。
同じ時期に三浦善村の娘・初が、八重さんに預けられました。幼なじみですね。赤ちゃんの頃から一緒に育つことになります。
義時が後軍として鎌倉を出立する際、八重に対して
「金剛が大人になる頃には安寧な世の中になっているのだろうか」といういうセリフが心に残ります。
全く関係ないですが、朝ドラ「カムカムエブリバディ」の稔さんの言葉を思い出しました。戦に向かうお父さんの心情そのものです。
「御恩と奉公」とは
鎌倉に呼び戻された時政の言葉が、御恩と奉公とは何か？を如実に表しています。
誰かに落ち度があれば、その所領が自分のものになる。
北条が生き残るには、源氏に取り入り、付き従う。これまで以上に。それしかない。
「鎌倉殿の13人」16話より
頼朝と義時や盛長は忠義で結ばれていると思いますが、頼朝と御家人たちの間は忠義ではなく土地＝米で主従関係が保たれていました。
ですので、木曽義仲を滅ぼせば、義仲の信濃の所領。平家を滅ぼせば全国の平家の所領を分け与えられるということなので、御家人たちも頑張るわけですね。
戦は「情報操作」と「心理作戦」
水を得た魚、引き絞られた矢が放たれたように、16回の義経は生き生き輝いています。
「勝つ」ことだけにこだわって、情け容赦なく次々と計略を繰り出します。
使者は殺してはいけない。なんて知らん顔。宇治川の戦いでは兵力を少なく偽って噂を流し、情報戦を制します。
木曽義仲も戦法には長けていますが、義を重んじる義仲と手段を選ばない義経では、
義経が何枚も上手でした。義仲は巴に別れを告げて、滅びます。
戦をするために生まれてきた義経。戦法は天才的ですが、周りの者に無理をさせる部分もあります。
だまし討ちや策略で人をハメるのが得意な義経と後白河法皇は気が合いますが、ついてくる兵の負担を考えない義経に、坂東武者たちはどうでしょうか？
義経の天才的な戦のセンスに加えて、政の才覚があれば頼朝を上回る存在になっていたことでしょう。義経を演じる菅田将暉さんのサイケディリックな演技がすごかったです。
梶原景時の姿勢
戦奉行に命じられた景時ですが、上総広常を斬ったので、みんなから不評を買っています。
ですが、そんなことは特に気にしていないようです。
誰かに媚びへつらうことはなく、ただ道理を正したい人なんですね、梶原景時という人は。
景時は天才肌というより、どちらかというと学者肌。
データを集めて、分析して、方向性を決めるタイプです。
戦奉行に任命されて、義経の右腕となっていますが、自分の戦略を思い切り否定されても、義経が繰り出す戦法に全て感服します。
義経のように突き詰めて考えられず、自分は一歩手前で止まってしまうと自分で自分を分析しています。そして、頼朝にあてた報告文も簡潔で分かりやすい。
上総広常亡き後、義時が信頼を寄せるのも梶原景時ですが、力を持ちすぎると良いことは起きません。
刀を選ぶ目を持っています。
木曽義仲役・青木崇高
木曽義仲を演じる青木崇高さん、『るろうに剣心』シリーズの相楽左之助役でも有名です。
共通するイメージは「大きい」「強面」「純粋」で、青木崇高さん、そのものです。
青木崇高さんは絵を描くのが趣味とのことで、『鎌倉殿の13人』をテーマに絵画を制作されています。
詳しくはこちら
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/special/column/010.html
畠山重忠の決め台詞
鵯越の逆落としでは、義経が馬と人が別々に崖を降りていく。見栄えは関係ない！と命じ、畠山重忠勢がついていくことになります。
馬を大切にしている畠山重忠だからこその言葉「馬を背負って見せまする。末代までの語り草になりまする。」は、本当に末代まで語り継がれています。
畠山重忠と和田義盛の嫁探し
畠山重忠は義時に自分の妹はどうだと言われて「いいですね」と。
この後、義時の妹ちえと結婚します。
和田義盛はすでに本妻がいるようですが、もっと闊達な女性を求めています。巴との出会いです。
25話以降、ほのぼのした二人が、周りに癒しを与えていきます。
御家人からの報告文
木曽義仲を討ちとった武功を伝える文が、ぞくぞくと鎌倉の頼朝に届けられます。
和田義盛の文です。
臨場感たっぷりの絵から、義盛の工夫を感じますが、
頼朝からは、可愛さは求めておらん。とバッサリでした。
まとめ
宇治川の合戦から、鵯越の逆落とし(ドラマでは鉢伏山）一の谷へと続く、義経の快進撃、義経伝説が凝縮された回でした。
嬉々とした表情で戦略を練り、弓を射る菅田将暉さんの演技に圧倒されました。
参戦した坂東武者たちは、自分たちの所領を守り、更に拡大するために務めているのに対し、義経や木曽義仲は平家討伐という大義のために戦っている点で、そもそものモチベーションが違うのだろうか。とも感じました。
木曽義仲の最期のシーンでは、息子・義高に虫の知らせが届きました。
義高の運命はどうなるのでしょう？義経の華々しい活躍の陰で、鎌倉では義高に暗い影が忍び寄ります。
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＞＞こちらの記事で『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本ページの情報は2022年9月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
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