2022年9月、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は34話まで放送されています。
「全部大泉のせい」と言われた頼朝(大泉洋)も、息子の頼家も亡くなり、今は三代将軍実朝の時代になっています。
この記事では、さかのぼって4話の感想をお届けします。
34話まで見たからこそ、キャラ設定などで気づく点がありまして、最初見た時とはまた違う味わいです。『鎌倉殿の13人』、本当にすごいドラマです。
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キーワードは「矢」
毎回、放送回のタイトルがつけられていて、例えば3回は「挙兵は慎重に」でした。
今回は「矢のゆくえ」です。ストーリーの中で二度、象徴的な「矢」のシーンがあります。
4話では、いよいよ頼朝が挙兵しますが、慎重な頼朝の背中を押したのも、挙兵の火ぶたを切ったのも矢。ずばりキーワードは「矢」です。
佐々木秀義(康すおん)
4話で話題をさらった佐々木秀義役の康すおんさん、4話を見られた方は笑いの渦に包まれたことと思います。
27話で三浦義村に「佐々木のじいさんは、もう死にました」と言われ、もう登場しないのだと思っていたら、31話「諦めの悪い男」で、役名はないものの、佐々木秀義の孫の医者役で再登場しました。
わたしが気づいていないだけで、他にも2役の役者さんがいるのかもしれないと思うと、『鎌倉殿の13人』の1話から見なさなければならない義務感が沸いてきます。
三谷幸喜さんが高校時代によく見ていて、今回『鎌倉殿の13人』の脚本を書くのにも参考にされた、43年前の大河ドラマ『草燃える』では、松坂慶子さんが、義時の妻・茜役と、小夜菊役の2役を演じられていました。
『鎌倉殿の13人』では八重さんに該当する役です。新垣結衣さん、再登場してほしいです。
衣装は、まだ田舎っぽい
大河ドラマは衣装も豪華なことで有名です。衣装の色合いや雰囲気によって、ドラマの世界観が存分に表現されています。
4話の義時は、頼朝に正面切って意見するほど成長してきていますが、まだまだアースカラーの着物で何にも染まっていない土っぽいイメージです。ダークサイドとは無関係です。
女性陣は、りく(宮沢りえ)の衣装が京の雰囲気を出していてキラキラと雅ですが、政子も妹の実衣もアースカラーっぽい色合いで、着物の丈も家事仕事をするため、くるぶし辺りの短めです。
挙兵するにあたり、早速、時政が鎧を出して着ていましたが、こちらも絢爛豪華な鎧というわけではなく、まだ田舎侍のいでたちでした。
衣装からも、まだまだ全体的にのんびりとした雰囲気が漂っています。
これが30話を過ぎた辺りから、実衣の赤、りくの黄色、そして出家した政子はモノトーンと色の対比が鮮明になってきています。前半のストーリーを見直すことで、後半のパワーゲームへの色合いの変化も実感できました。
嘘も誠心誠意つけば誠になるby頼朝
坂東武者を見くびっていた頼朝に対して、義時が「その坂東武者がいなければ挙兵はできない。」と頼朝に頭を下げるよう進言します。
頼朝はそれを聞いて「よくぞ言った」と義時の言い分を認め、やってきた土肥実平(阿南健治)、岡崎義実(たかお鷹)、佐々木秀義(康すおん)に誠心誠意、大ウソをつきます。
この辺りの大げさふるまいは、演じている大泉洋さんの人たらしがなせる業で、確かにこれは老兵の皆さんも心を動かすはずだと思いました。
頼朝は幼くして流罪となり、20年近く幽閉生活を送ってきた苦労人なので、受けた恩も仇も忘れない。風を読み、人の心をつかむのがうまいです。義時は、頼朝の背中を見て政治手腕を磨いていきます。
同じようなことを、2回(1月16日放送)「佐殿の腹」で、八重が義時に言っていました。
「もっとまともな嘘をつきなさい!私は命がけで来ている。父に咎められれば自害する覚悟でここへ来た。何故貴方も命がけで嘘をつかない!」
このセリフ、気品ある新垣結衣さんだから、笑いではないシーンになっていると思います。頼朝と八重さんは気質が似ているなと思ったシーンでした。
1話からの見逃し、見た方がいい?
『鎌倉殿の13人』は2022年1月から放送が始まって、すでに34話まで話が進んでいますが、見ていない方も、すでに一度見た方も、もう一度1話から見直すべきだ!と強くおすすめします。
ちなみに、この4話で挙兵した後、4年に及ぶ源平合戦が始まります。
わたしはU-NEXTで何度も見直していますが、毎回見るたびに新発見があって、その奥深さにはまっていく一方です。
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まとめ
何度も見て、全部知ってると思っていたのですが、忘れている箇所もあったり、「なるほど、そういうことか」と気付く場面もありました。
「みんな頼朝のせい」とばかり思っていたのが、武士の社会を築いた頼朝の人間力を知るビジネスドラマとも言えそうです。
その後何が起こったかを知ってはじめて、効いてくる内容もあって、三谷さんがセリフに込めたメッセージの受け止め方が変わったりしました。
まだ『鎌倉殿の13人』を見ていない方も、何話か見たけれど見逃している方も、ぜひ1話からのイッキ見をおすすめします。
>>こちらの記事で『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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