2024年大河ドラマ『光る君へ』は、千年続く大ベストセラー『源氏物語』の作者・紫式部が主人公のドラマです。主人公のまひろ/紫式部を吉高由里子さんが、ソウルメイトの藤原道長を柄本佑さんが演じられています。大河ドラマの放送に合わせて、紫式部と源氏物語ゆかりの地である宇治、大津、越前の3か所で大河ドラマ館がオープンしています。
この記事では、2024年4月、当サイト管理人が宇治大河ドラマ館とびわこ大津大河ドラマ館、京都・宇治の名所と大津・石山寺に行った際の模様を写真多めでお届けします。
宇治・びわこ大津・越前大河ドラマ館の詳細はこちらから
2024年4月22日~23日、管理人のわたしが小雨でしっとりと青もみじが美しい宇治と石山寺をめぐってまいりました。
方向音痴な上に地図が読めない管理人ですが、宇治と石山寺はその場所もそこにいらっしゃる方々もとても優しくて素晴らしい旅となりました。「光る君へ」や「源氏物語」のゆかりの地に興味をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。
※大河ドラマ館の内容だけ見たい場合は、目次の12と15から「大河ドラマ館」にジャンプしてご覧ください。
全行程
「宇治大河ドラマ館」のある宇治も、「びわ湖大津大河ドラマ館」のある石山寺も京都から在来線で15分~20分です。電車で移動を予定されている方は京都を拠点にするとスムーズだと思います。私は帰省先の神戸から京都に移動、夕方16:30に「JR宇治駅」に到着し宇治で一泊、翌日午後「JR石山寺」に移動しました。
- スタートJR宇治駅
(JR京都から奈良線で15分でした。)
- 16:45平等院
(閉門が17:30、最終入場は17:15です)
- 17:30宇治川と宇治橋、紫式部像
(夕暮れの宇治川と宇治橋はとても美しかったです)
- 2日目朝8:00宇治川・朝霧橋
(宇治川にかかる朝霧橋。山々に霧がかかってまさに朝霧橋でした)
- 8:15宇治神社
(しっとりあお紅葉とウグイスの美しい声で平安時代にタイムスリップ)
- 8:30宇治上神社
(世界一小さい世界遺産。国宝・本殿は平安時代に建てられた木造建築物)
- 9:00「雲上茶寮」(源氏物語ミュージアム併設)
(和菓子とお抹茶のセットをいただきました)
- 9:30源氏物語ミュージアム
- 10:15宇治大河ドラマ館
- 11:00在来線で宇治~京都~石山へ移動(12:00石山に到着)
- 12:15石山寺・びわこ大津大河ドラマ館
- 14:25京阪・石山寺出発
- 15:00京都から新幹線乗車~帰宅
何度も書いて恐縮ですがとにかく方向音痴なため、ちゃんと回れるかどうかの自信がなくて、事前におトクな切符や周遊券を購入しませんでした。電車やバスは、アップルウォッチに紐づけているモバイルICカードで、大河ドラマ館などの各種入場券は(愛用している)楽天カードだとうまく決済できない事象が起きているという情報を読んだので現金で購入しました。そのため、ある程度時間は短縮できましたがそこまでおトクには回り切れていない気がします。※お得なチケット情報をまとめられたら追記します。
1日目:宇治駅~平等院~宇治橋・紫式部像
JR宇治駅に着いたのが16:30、平等院に向かいます。宇治橋通り(上の図の青い通り)のお茶屋さんなどを横目に見ながら、進みます。
平等院到着
JR宇治駅から徒歩10分。16:30閉館の大河ドラマ館は明日に回して、17:30まで開門している平等院を拝観します。
平等院の裏側に回って17:15に閉館する
内部は撮影禁止でしたが、その方が返って拝観することに集中できて、運中菩薩像のかわいらしさに釘付けになりました。
平等院は藤とツツジが見ごろでした。
これは絶対ですよね。10円玉とのコラボ写真。
次回、平等院に行く機会があったらピカピカに磨いた10円硬貨を持ってい行こうと思いました。
春はツツジ、夏は百日紅、秋は紅葉。と四季折々の美を味わえる平等院。お天気のよい午前中には、平等院の建物に日がさしてより一層美しいと思います。
今回、管理人は夕方の拝観だったので叶いませんでしたが、次回は朝に行って鳳凰堂内部拝観の申し込みをしたいと思いました。
宇治川と紫式部像
平等院を出て、宇治川のほとりを歩きながら京阪宇治駅方面を目指します。宇治橋のほとりに紫式部像があります。
宇治橋を渡ると、対岸に京阪・宇治駅があります。JR宇治駅と京阪宇治駅は徒歩10分強です。
なんともいえないしっとりとした景色に移動の疲れも忘れました。宇治は本当にいいところ。平安貴族の別荘地だったのも大納得です。これで一日目終了です。
2日目:宇治川~朝霧橋
2日目は上の図の→のルートでめぐりました。朝8時にスタートして11時半頃、宇治駅から石山寺に向かいましたので、3時半の行程です。
この日も小雨です。お陰で宇治の山々に霧が立ち込めていてとても幻想的な景色でした。紅葉の季節のキリッとした朝も素敵だと思いますが、霧の中にしっとりツヤツヤ輝くあお紅葉が大層美しく、ウグイスやトンビの鳴き声もしていて平安時代にタイムスリップしました。マイナスイオンに包まれ癒し効果も抜群です。
右手の赤い「朝霧橋」を渡って、宇治川の対岸に見える赤い鳥居の宇治神社に向かいます。
宇治十帖モニュメント
朝霧橋を渡ると、宇治神社の鳥居の前に「宇治十帖モニュメント」があります。宇治十帖に登場する匂宮と浮舟が小舟で宇治川に漕ぎ出す場面をモチーフにしたもの。雨に濡れて二人とも泣いているようでした…。
宇治神社
続いて、宇治神社のすぐ近くにある宇治上神社に向かいます。
世界遺産・宇治上神社
宇治神社の横の出口から出て、あお紅葉の「さわらびの道」を少し歩くと宇治上神社です。
宇治上神社は世界一ちいさな世界文化遺産。こじんまりして温かさを感じる神社です。
本殿の裏側に国宝・本殿があります。平安時代後期に建てられた木造建築物だそうで、この場所で千年ずっと建っているのかと思うと感慨ひとしおです。
さわらびの道
さわらびの道にある与謝野晶子の歌碑。
数歩進むと、総角(あげまき)の石碑があります。源氏物語をちゃんと読んでいないのが今更ながら悔やまれます。読んでいたらもっと味わい深いだろうなぁと思います。
『源氏物語』の原文にはなかなか手が出ないので、現代語訳では角田さんのが読みやすいと聞いたので、1巻2巻を購入して読み始めています。全8巻予定のうち5巻までが刊行されています。宇治十帖は最後の方なので、大河ドラマ『光る君へ』のドラマの展開と伴走しながら静かに読み進めて、読み終わったらまた宇治に来たいです。
雲上茶寮(源氏物語ミュージアム併設)
さわらびの道をゆったりと歩いていくと、その先に源氏物語ミュージアムがあります。近代的ですっきりとしたデザインの建物があお紅葉に映えます。
朝から歩いたので、源氏物語ミュージアムを見学する前に、ミュージアム併設の「雲上茶寮」でお茶をいただくことにしました。公式サイト:https://www.unjosaryo.com/
充電バッチリです。源氏物語ミュージアムを見学してまいります。
源氏物語ミュージアム
チケット販売・受付の裏に数は多くないですがコインロッカーがあります。100円を入れて戻ってくるタイプです。両手を使って体験するプログラムがいくつかあるので、お荷物の多い方はどうぞ。
では、展示物を見ていきましょう。
まずは、大きな牛車がお出迎えです。この瞬間平安時代感がいっぱいになりました。そして乗っている姫のお顔は見えません。やんごとなき姫さまですね。
大河ドラマ「光る君へ」の放送直前番組でも特集していましたが、平安時代の恋のキーワードは「垣間見る」。明暗の影響で、御簾の内側にいる姫の顔は外にいる殿御に見えても、内側から外は見えないというマジック。この展示を見て、色鮮やかな衣に映える「艶のある黒髪」というのもすごく魅了的なのだと実感しました。
「垣間見る」の体験コーナーがあるので、見てみましょう。
印象的だったのは、お香に関するコーナーが充実していたことです。動物系の香(麝香(じゃこう)や貝香)、植物系の香(白檀や丁子もありました)を実際に香ることができました。
数あるお香の原料の中でも「藿香(かっこう)」というフィリピン産のシソ科の葉の香りに引き込まれました。そして「藿香(かっこう)」の香りを胸いっぱいに何度も吸い込んだので、その日一日中、鼻腔の奥にほのかにその香りが残っていました。
隣には「お香を当ててみよう」というクイズコーナーがありました。
うーん、「葵」かなぁと思い、恐る恐る「葵」のスタンプを押してみました。
帰る時に、受付横で答え合わせができます。
まさかの正解!答えは「葵」でした。まぐれでも嬉しいモノですね。
私が見学した4月23日にお香クイズのお香を入れ替えられたそうで「初の正解者ですよ!」と言って頂いて天にも昇る思いでした。完全にまぐれですが。
源氏物語ミュージアムを後にして「宇治大河ドラマ館」を目指します。
宇治上神社からは「さわらびの道」を通って源氏物語ミュージアムに着いたのですが、ここから宇治大河ドラマ館は来た「さわらびの道」を戻るのではなく、ちょうど反対側に向かうことになります。
源氏物語ミュージアムのスタッフの方に道順をお聞きしたのですが、それでも住宅街に出ると方向音痴の虫が騒いで、ん?と止まってしまいました。そこへ、大学生?のお嬢さんが通られたので「京阪の宇治駅はどっちでしょう?」と尋ねたら「ここをまっすぐですけど、私も駅に行くところなので一緒に行きましょうか?」と言ってくださいました涙。
急いでいらっしゃるご様子だったので、ご厚意は有難くご辞退して、でも何となく彼女の後姿を見ながら歩いていきました。
ジロジロ見たら失礼なので本当にうっすら遠目ですけど、実は彼女は京阪ではなくJRの宇治駅に向かっていると気づきました。優しいお気持ちをありがとうございました。
光る君へ 宇治大河ドラマ館
※源氏物語ミュージアムとのセット券(100円おトク)が購入できるのは大河ドラマ館だけです(源氏物語ミュージアムでは販売されていませんでした)が、先に見学した源氏物語ミュージアムの入場券(600円)を大河ドラマ館のチケットを購入する時にスタッフの方に見せると、100円割引のチケット(通常500円を400円)を案内してくれます。大河ドラマ館で購入できるセット券と同じ金額になります。先に源氏物語ミュージアムに行かれる方は、混雑していなければこの方法もお試し下さい(2024年GW前の情報)。
2023年の「鎌倉殿の13人」の鎌倉・鶴ケ岡八幡宮内の大河ドラマ館は非常に混雑していたので、当日、大河ドラマ館まで行って券売機で購入するとその分待ち時間が長くなったり、秋以降は当日入場が厳しい事態まで発生しました。そのため、事前にオンラインでチケットを購入+入館時間も予約していました。宇治大河ドラマ館も公式HPなどで最新の情報をご確認下さいね。
光る君へ宇治大河ドラマ館は、お茶と宇治のまち交流館「茶づな」の2階で開催されています。「茶づな」のエントランスに向かう道には「光る君へ大河ドラマ館」ののぼりがいっぱいでワクワクします。
「茶づな」は通常は宇治のお茶文化を体験できるさまざまなイベントが開催されている場所。解放感のある敷地と宇治川と「茶づな」の建物の間で栽培されている茶畑など、ここに来るだけでお茶の世界にふんわり身を置ける空間でした。
大河ドラマ館に入って、まず目に飛び込むのは10代の頃の道長とまひろの衣装。実際に柄本佑さんと吉高由里子さんが着用した衣装だそうです。大河ドラマ館のスタッフの方によると、柄本さんは身長182㎝、吉高さんは157㎝とのことで、ドラマの中でさわがまひろの物思いにふける様子を見て、まひろの思い人を「シュッと背の高い方」と言い当てていたように、柄本佑さんの衣装からもスラッと颯爽とした道長が容易に想像できました。
10話「月夜の陰謀」でまひろと道長の間で交わされた書簡の字は、柄本さんと吉高さんが実際に書いた文字だそうで、特に吉高さんは利き手ではない右手で筆を持って演技もして。というのは本当にすごいと感じました。柄本さんはほぼ一発書きだったのとのことで、芸術的なセンスに溢れている方なのだと思いました。
10話「月夜の陰謀」で交わされた書簡全部の写真と意味や10話のあらすじや感想はこちらからどうぞ↓
そのほか、実際に撮影で使われた小道具が展示されていて、見るとそれぞれの場面が思い出されて、楽しかったり哀しかったり。色んな感情が沸いてきました。
大河ドラマ館でも平安時代のお香を体験できたのと、宇治の名所が方角によって紹介されていたりと工夫を凝らした展示が楽しめました。
大河ドラマ館のスタッフの皆さんの「光る君へ」愛と「宇治」愛が炸裂していて、深くて幅広いお話を伺うことができました。
大河ドラマ館の方だけではなく、宇治で出会った皆さんはどなたもとても素敵で、宇治の方々のハートフルな優しさの源は宇治川と霧立つ山々の美しさ、紫式部の源氏物語ゆかりの地であるという誇りと、なによりも日々、あお紅葉やお茶で癒されているからかもと感じました。
楽しいお話をお伺いできて、光る君へと源氏物語への興味が倍増しました。ありがとうございました。
それでは、JR石山寺からJR奈良線で京都に移動し、そこから琵琶湖線で石山寺に向かいます。
お昼ごはんには宇治で茶そばを頂きたかったのですが、ネットの乗換案内で遅延情報が出ていたので、お昼ご飯は石山寺での楽しみにして、早めに移動したいと思います。
JR石山寺駅から石山寺へ向かいます
石山寺へは、JR石山寺駅から①バス、②京阪電車の2通りのアクセス方法があります。乗ってみて分かりましたが石山寺まではバスと京阪電車はほぼ同じルートを走ります。
①バスは「京阪石山寺駅」の次の停留所が「石山寺門前」。降りると石山寺の正門はすぐ。
②京阪電車石山駅から石山寺門前は平坦な広い歩道を800メートル(徒歩10分くらい)で、京阪・石山寺の駅前に「京阪石山寺駅」バス停があります。次のバス停が「石山寺・門前」になります。
私は往きはJR石山寺からバスで、帰りは京阪・石山寺駅まで歩き、そこから京阪電車に乗ってJR石山寺に戻りました。門前から京阪石山寺駅の間のお店に立ち寄りたい方や、瀬田川の景色を味わいたい方はJR石山寺→京阪石山寺を電車で、そこから石山寺までは徒歩で行かれるといいと思います。どちらもとても分かりやすくて便利です。
私が毎回珍道中になる由縁なのですが、JR石山寺駅に着く直前に車窓から紫色のバスを目撃しまして、紫=大河ドラマ館!と思い込み、駅の表示を見ずにそのバスに向かったのですが、近くに行ってみると大河ドラマ館へのバスではなく「叶匠寿庵」さんの送迎バスでした。こちらのバスの方が大河ドラマが始まるよりずっと前から運行されていると思いますので、勘違いするのはおっちょこちょいな私くらいだと思いますが、大河ドラマ館へ向かうのは一般的な路線バスですので、お間違えございませんよう。ちなみに路線バスは「叶匠寿庵」さんのバスが停まっている駅の反対側のロータリーに来ます。
(帰りに乗車した)京阪電車・石山寺駅は紫にカラーリングされていました。
石山寺近くの郵便局です。京阪の駅から歩いてきた方はこの郵便局が見えたら、石山寺はもうすぐそこです。
大本山 石山寺
無事、石山寺に到着しました。重厚な門構えとその奥に広がる青々とした緑に清々しい気持ちになります。
大本山石山寺の↑赤マルの箇所に「光る君へびわ湖大津大河ドラマ館」と「恋するもののあはれ展」と「石山寺と紫式部展」が開催されていて、その三か所が観覧できます。
光る君へ びわ湖大津大河ドラマ館&恋するもののあはれ展
「光る君へびわ湖大津大河ドラマ館」と「恋するもののあはれ展」は、東大門を入ってすぐの左手、明王院と世尊院で開催されています。
石山寺の境内にある、大河ドラマ館、恋するもののあはれ展、石山寺と紫式部展の三か所では、靴を脱いで備え付けのスリッパに履き替えます。
中でも入口に近い大河ドラマ館、恋するもののあはれ展は団体の方もいらっしゃるので、靴の取り違えのないようにレジ袋に靴を入れて自分で持ち歩くのを勧められます(もちろん下駄箱もありますので、自己責任で下駄箱に入れておいても大丈夫です)。脱ぎ履きしやすい靴で行かれること、夏場裸足にスリッパに抵抗がある方は靴下を持参されることをおススメします。
穴をくぐると願い事が叶うという言い伝えがある「くぐり岩」。この日は小雨だったので事故防止のため立ち入り禁止でした。安全第一ですね。
まず、明王院で開催中の「大河ドラマ館」を見学します。
入ってすぐの展示に息を飲みました。第4話「五節の舞姫」でまひろ(吉高由里子さん)が着用して舞を踊った衣装がそこに…。一見しただけで、すごく重たそうです。
倫子(黒木華さん)に頼まれて舞姫を引き受けたまひろ(吉高由里子さん)。観客の中に三郎=道長(柄本佑さん)と、その横に座っているのが母・ちやはを殺めた道兼(玉置玲央さん)だと知ることになります。
4話「五節の舞姫」のあらすじや感想はこちらからどうぞ↓
大河ドラマ館は団体の方で混雑していたので、あまり写真が撮れませんでした。五節の舞姫の時の衣装の他に、登場人物の大きな相関図や、「お香」にまつわる展示などがありました。
実際に撮影に使われた小道具の展示も大河ドラマ館ならではの醍醐味。私が訪れた時にはまだ展示されていませんでしたが、きっと15話「おごれる者たち」でまひろとさわが石山詣に行った時の小道具が今後展示されるのでは。と期待します。
石山詣が描かれている「光る君へ」第15話のあらすじと感想はこちらからどうぞ↓
「光る君へ」1話~最新話までのネタバレあらすじとみどころはこちらから↓
明王院の隣で同時開催の「紫式部 恋するもののあはれ展」も見学します。こちらも靴を脱いでスリッパに履き替えます。
源氏物語の恋を現代的に解釈して、イラストレーターさんやアーティストさんオリジナルの表現を展示されています。千年経っても全く色あせない、いえ、色あせないどころか恋する気持ちは今と全く同じなところが、とても斬新で興味深いです。
ここでも平安の「香り」と「色」の組み合わせについての展示がありました。デジタルおみくじもありましたので、足を運ばれた方はお試しください。
現代の解釈を読んで、魔女の宅急便のシーンが頭に浮かびました。こんな歌を送られたら、あなたならどう思われますか?
石山寺・本堂 源氏物語の間、紫式部像
かなり広い境内に足を進めていきます。まずは本堂を目指して階段を上ります。
階段を上り切った左にそびえるご神木です。天平時代からの一本杉だそうです。天平時代は平安時代の前の聖武天皇?の時代なので、千年どころではないですね。
石山寺のけた違いのスケールに驚きの連続です。正面に隆起している珪灰石(けいかいせき)のダイナミックな姿。水底の石灰岩が花崗岩のマグマに触れてこうなったそうで、国の天然記念物に指定されています。
そしてその珪灰石に張り付くように建てられた本堂。懸造(かけつくり)という建築様式だそうです。
管理人はXでも大河ドラマのことをつぶやいているのですが、石山寺と紫式部像のことをツイートしたら、投稿をご覧下さった「日本の懸造りめぐり@kakezukuri」さんから、石山寺には3つ懸造りのお堂があると教えていただきました。懸造りという建築様式自体を初めて耳にしまして、Xの存在と初心者にもかみ砕いて教えて下さる「日本の懸造りめぐり@kakezukuri」に感謝しました。大河ドラマのお陰でどんどん世界が広がっていきます。
#紫式部 像をポストしたら、思いがけず #懸造り という建築様式を知りました。#石山寺 の #光堂 が #懸造り と知らず…美しいなぁ🥹と思い写真撮ってました。知ることができた喜び💕 Xの繋がりに感謝しつつ光堂と紫式部像です😊#光る君へ #大河ドラマ #大津 #方向音痴 pic.twitter.com/XfkAlKDn7q
— いろは (@dramanihoheto) April 24, 2024
石山寺・豊浄殿 紫式部展
豊浄殿で開催中の「紫式部展」では、紫式部が使ったと言われる「濃淡2つある硯」が展示されていました。濃い墨の方に「鯉」の絵が、薄墨の方には「牛」の絵が描かれていました。
私は石山寺に入山する際に豊浄殿のチケットを購入していませんでしたが、ここで買えました。例年ですと、春と秋の2階の展示が、今年は大河ドラマに関連して春、夏、秋の3期に渡って展示されるそうです。硯は全期間展示されるそうです。石山寺と源氏物語、紫式部に関する貴重な展示が目白押しです。お見逃しなく。
紫式部像をあとにして、石山寺の一番奥深いエリアを散策していきます。うぐいすが大音量で恋の歌を歌っています。ダイナミックな滝の音に耳を傾け、野性味あふれる藤棚に感動しました。
小雨が降ったりやんだりのあいにくの空模様でしたが、水分を含んでしっとりした空気を胸いっぱい吸い込んで、とても静かで穏やかな気持ちになりました。
石山寺名物をいただきます。
お昼ごはんを食べるのも忘れて、石山寺散策に夢中になっていました。門前にあるお店で名物を頂きたいと思います。
店内で飲食できるメニューは三種類です。
一番左の「焼き染め筆」というのが、先ほど豊浄殿に展示されていた紫式部が使ったとされる硯をモチーフにしたものとのことですが、この後お昼ご飯も頂きたいので、石山寺名物の石餅をお願いしました。
柔らかくて、甘さ控えめ。何個でも食べられそうです。ごちそうさまでした。
並びにあるお店で「名物・揚げみたらし」も一本いただきました。
揚げていることによって甘辛の醤油ダレのからみがよくて、外はカリッと中は柔らかく、とてもおいしかったです。
(帰路)石山寺から京阪石山寺へ
では、京阪・石山寺に向かって歩きながら途中のお店でお昼ご飯を頂きたいと思います。
石山寺から京阪・石山寺駅の間にあるお店でお昼ご飯を食べようと思い、徒歩で駅に向かって歩いて行ったのですが、リサーチ不足でお邪魔したかったお店は定休日でした…。
京阪・石山寺→JR石山寺、そして京都へと戻りスマートEXで7分後の新幹線が取れたので、飛び乗って関東に戻ってきました。ここは神業レベルの速さでした。
おまけ
最寄の新幹線の駅にあるお店でビールを飲んで、日没前に帰宅しました。お疲れさまでした。
まとめ
大河ドラマはどの作品も大好きな管理人ですが、『光る君へ』は女性目線の描き方に特に引き込まれています。毎話、画面の前での感情移入の度合いが激しい作品だと感じています。
恥ずかしながら『源氏物語』を読んだことがなかったのですが、今回、大河ドラマのお陰で、初めて触れる紫式部や『源氏物語』のゆかりの地を訪ねてみたいと思い、宇治と大津・石山寺を散策しました。
大河ドラマ人気で吉高さんや柄本さんに関連するプロモーションや展示などがあるのかな。と思いましたが、実際の宇治と石山寺周辺は、この一年がどうこうというレベルではなく、千年、いやもっと悠久の歴史を感じました。
『源氏物語』を読んでいたら、「あ、あの場面だ」と布石拾いやエピソードの回収ができるだろうなぁと思うと、少しもどかしく感じていたので、大河ドラマの展開と歩調を合わせながら『源氏物語』も読み進めて、もっともっと楽しみたいと思います。
宇治では新緑の美しさと、平安の「香り」と、素敵な方々との出会いに感謝、石山寺はそのスケールの大きさと自然との共存に畏敬の念を覚えました。
予備知識なし、方向音痴で地図が読めない管理人にも「宇治大河ドラマ館」「びわ湖大津大河ドラマ館」、そして平等院や源氏物語ミュージアム、石山寺は優しく手を広げて迎えてくれました。
大河ドラマ館に行ってみたい方や、行かないけど様子を見たい皆さまのお役に立てば幸いです。今の季節は特にマイナスイオンでいっぱいの空間。千年続く源氏物語と紫式部の世界に思いを馳せてみてはいかがでしょう。
「光る君へ」1話~最新話までのネタバレあらすじとみどころはこちらから↓
大河ドラマ『光る君へ』は放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や第1話からの見逃しイッキ見には、U-NEXTでNHKオンデマンドがおススメです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本ページの情報は2024年4月時点のものです。最新の情報は各施設の公式サイトやU-NEXTサイトでご確認ください。
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