『光る君へ』46話”刀伊の入寇”では、大宰府を訪れたまひろは周明と隆家との再会で自分の存在意義を見つめ直します。戦いのシーンはないと思っていた『光る君へ』で、勇ましい武者姿が描かれました。
を知りたい方にネタバレあらすじとみどころと「光る君へ」46話の視聴方法をお届けします。
大河ドラマ「光る君へ」の再放送は、地上波では放送翌週の土曜午後1:05から放送されます。
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46話”刀伊の入寇”での周明との会話から、まひろの道長への本当の気持ちが分かった気がしました。お互い「存在しているだけでいいのに」と思ってしまいました。
第46話あらすじ(ネタバレ注意)
まひろ(吉高由里子さん)は念願の旅に出て、亡き夫・宣孝がかつて国守として赴任していた大宰府に到着しまる。そこでかつて越前で別れた周明(松下洸平さん)と再会し、失踪した真実を打ち明けられます。大宰府で通訳として働く周明の案内で、政庁を訪ねるまひろ。そこで稽古中の武者達の中に、双寿丸(伊藤健太郎さん)を見つけます。
さらに大宰権帥の隆家(竜星涼さん)に、道長(柄本佑さん)からまひろに対するある指示を受けたと告げられます。そんな中、国を揺るがす有事が…
大宰府の長となっている隆家の生き生きした表情が印象的でした。目もよくなって「居場所」を見つけると、世界が違って見えるんですね。
「光る君へ」ネタバレあらすじまとめはこちらから↓
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紫式部の生涯。まひろは49歳。
紫式部の生涯を年表にまとめてみました。第46話にあたるのは、赤字の部分です。
年 | 年齢 | 出来事 | 天皇と周辺 |
---|---|---|---|
966年 | 三郎/道長が生まれる | 円融天皇 | |
970年頃? | 1歳 | まひろ/紫式部が生まれる | |
978年 | 8歳 | 三郎/道長と出会う 母・ちやはが亡くなる | |
984年 | 15歳 | まひろが成人する。 父・為時、式部省の役人に。 | 花山天皇即位 |
985年 | 16歳 | 4月7日道隆主催・漢詩の会 | 忯子死去。 |
986年 | 17歳 | 為時、解職。 | 藤原義懐が権中納言に。 一条天皇即位 |
990年 | 21歳 | 藤原定子が一条天皇に入台。 兼家を継ぎ、道隆が関白に | |
993年 | 24歳 | 清少納言が定子に仕える | |
994年 | 25歳 | 都で天然痘が大流行する | |
995年 | 26歳 | 道隆が死去、道兼が死去。 6月 道長が右大臣に 長徳の変 | |
996年 | 27歳 | 父・為時の赴任地・越前に同行。 | 道長、左大臣に。 |
998年 | 29歳 | 帰京。藤原宣孝と結婚。 | |
999年 | 30歳 | 長女・賢子(大弐三位)出産。 | 彰子が一条天皇に入内。 一条天皇と定子に敦康親王誕生 |
1000年 | 31歳 | 定子が皇后、彰子が中宮に。 定子死去。 | |
1001年 | 32歳 | 藤原宣孝と死別。 | |
1004年 | 35歳 | 『源氏物語』執筆開始。 | |
1005年 | 36歳 | 道長の求めで宮仕え開始。 道長の娘・彰子に仕える。 | |
1006年 | 37歳 | 宮仕えを放棄→再び戻る。 | |
1007年 | 38歳 | 『源氏物語』が人気になる。 | |
1008年 | 39歳 | 一条天皇と彰子の間に敦成親王 (後の後一条天皇)誕生 | |
1009年 | 40歳 | 一条天皇と彰子の間に敦良親王誕生 | |
1010年 | 41歳 | 『紫式部日記』執筆開始。 | |
1011年 | 42歳 | 弟・惟規死去。 | 一条天皇が退位。三条天皇即位。 一条天皇死去。 |
1012年 | 43歳 | 彰子が皇太后となる | |
1013年 | 43歳 | 宮仕えを辞める | |
1017年 | 47歳 | 頼通、後一条天皇の摂政となる | |
1019年 | 49歳 | 叙位の儀(45話内の映像から) 刀伊の入寇(46話) | |
1014~31年 | 44~61歳 | 紫式部死去(諸説あり) | |
1028年 | 道長死去(62歳) |
まひろが旅に出るのはオリジナルストーリーですが、46話刀伊の入寇の年号に合わせて制作されていてすごいなぁと思いました。
大宰府での再会
亡き夫宣孝が赴任した場所である大宰府も見てみたということで、まひろと乙丸は大宰府を訪れます。そこで、周明、隆家、双寿丸の3人に再会します。
越前では周明から脅されて怖い思いをしたまひろでしたが、それには深い訳があったこと、周明自身も非常に辛かったことがわかって、お互い年月を重ねて思い合える間柄になりました。
目の病もすっかり治って、生き生きしている隆家とも再会しました。道長が興隆を極める=伊周や隆家の没落。に一役買った『源氏物語』の作者・紫式部というポジションですが、隆家は屈託なくまひろを歓待します。隆家らしい器の大きさを感じます。
政庁では、武芸の稽古に励む武者たちもいて、その中に賢子の思い人・双寿丸がいました。このあと、松浦でまひろを助けたのも双寿丸です。武士の世の到来を感じさせる若者です。
3人との再会を通して、まひろは自分の居場所や生きていく意味に気付きます。仲間に恵まれ、やるべきことがあり、人に感謝される。そんな場所があると人は輝きます。
大宰府にいる周明には『源氏物語』のことも伝わっておらず、まひろは素のまひろのままでいられるのもよかったと思いました。
1013年「刀伊の入寇」とは?
歴史の授業でうっすら記憶のある「刀伊の入寇」。調べてみますと、寛仁3年(1019年)3月末から4月にかけて、中国東北地方から東部の松花江中流域の女真族(じょしんぞく)の一派が主体だとされている海賊が、壱岐・対馬、九州に侵攻した事件とのことです。
46話で海岸に上がってくる海賊が中国語だったので、大宰府にいた方々と同じ役者さん方なのかなーと思ったりしました。
まひろの父・為時が越前にいた時にも宋との交易に消極的だった朝廷。島国であり、大陸の国々とは接点がない上、まだ武士がいない世の中。外国からの侵攻は国家の一大事です。
大宰府に赴任していた藤原隆家は貴族ながら、指揮を執って勇猛果敢に刀伊の入寇を食い止めました。
隆家は貴族なので、戦いに臨むのも烏帽子姿だったのが印象的です。
富はいらぬ、仲間がいればそれでよい。と言っていた隆家、カッコよかったですね。そして『光る君へ』では戦いのシーンはないと思っていたのに、隆家の勇ましい姿や、武士の甲冑姿も垣間見ることができました。
まひろに周明の思いが沁みます
まひろは『源氏物語』を書き上げました。そして、娘・賢子はまひろの代わりに彰子に宮仕えすることになりました。父・為家も出家しています。後顧の憂いは何もありません。
そして、川辺の誓いでともに生きて行こうと、道長と誓いを交わして、望月の夜では、まひろだけに分る望月の歌で、道長から愛の歌を受け取ったまひろでした。
ですが、まひろは満ち足りていなかったんですね。書くことが全てで、それで道長に貢献していると自負できていた時間が終わってしまい、道長から「ただ生きていてくれるだけでいい」では、満たされなかったんだということに気付きます。
「私はもう終わってしまったのに、それが認められないの」「書くことが全てだったのに、違う生き方なんて」と虚しさに苛まれています。
道長の視点に立つと、まひろがこの世に存在しているだけで支えになっているので、まひろがそのことを受入れて『源氏物語』のように政に貢献できなくてよいから、道長のそばにいるだけで十分だと、自己受容できるといいのですが、「書くこと」が全てのまひろにはそればできない相談でした。
『源氏物語』を読んだことも聞いたこともない周明だからこそ、素のまひろに相対して、これまでやってきたこと、友や親兄弟について書き残すことを勧めます。そして、「書くことはどこでもできる、都でなくても」とも話します。
PC一台あればどこでも仕事ができる、現代のノマドワーカーや物書きに通じますね。
松浦の船に乗る手前まで送り届けた周明は「大宰府に戻って来てくれ。そのときに話したいことがある」と伝えました。直秀が都を出る前に「一緒に来るか」と言った横顔を思い出しました。
倫子と『栄花物語』と赤染衛門
倫子から道長の栄華を記録して欲しいと頼まれた赤染衛門。『栄花物語』の筆が進んでいます。倫子が原稿を読んで「殿が出てこないのだけれど…」と???な表情。
赤染衛門は『枕草子』が定子の明るくほがらかなお姿。『源氏物語』は人の世のあはれを大胆な物語にして描いたのなら、私がなすべきことは何か?と考えた末、出した結論は
赤染衛門:かな文字で書く史書はまだこの世にはございませぬ。歴史をきちんと押さえつつ、その中で太閤様の生い立ち、政の見事さと、その栄華の極みを描き尽くせば、必ずや後の世までも読み継がれるものとなりましょう!(力説)
倫子:(ゆっくりまばたきをして)もう、衛門の好きにしてよいわ。
(小麻呂の子か孫の子猫ちゃんが、鈴を鳴らしながら周りで遊んでいる)
「光る君へ」46話より
まひろ、ぐうの音も出ない道長に対して、一息おいて、最後に爆弾を投下しました。
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まひろの本心は?道長は分かりやすい。
娘・賢子のことを託して、道長の元を去ったまひろでしたが、周明の前では道長への思いがあふれ出します。直秀の前でもそうでしたし、宣孝にも道長への思いは見破られていました。なぜか道長本人には素直になれないまひろ。
それに比べて、道長は分かりやすい。もうだめだ。と宇治にいる時、まひろが来てくれたら、生きる気力が戻りましたし、皆の前であまり考えず返歌してしまって倫子にも赤染衛門にも悟られたり、二度目はバレないように配慮しながらもまひろに愛の歌を詠ったり……。生きる支えだったまひろが旅立ってしまって、道長は分かりやすく出家しました。
道長が出家して、体調も悪いという話を聞いて、顔色が変わるまひろ。都に飛んで帰って道長に会って欲しいです。命短し恋せよ乙女。
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まひろが刀伊の入寇、そして大宰府で得たモノ
隆家や双寿丸、そして周明を見ていると、仲間に恵まれ、やるべきことがあり、人に感謝される。そんな居場所があると人は輝くと気づいたまひろ。
物語はどこでも書けますが、まひろの居場所はどこなのか?会いたい人は誰なのか?を須磨・明石・大宰府・松浦を回って答えを見つけることができたと思います。
弓矢で射抜かれた周明。「言いたいことは、その場で言わないと」というメッセージを残すためなら、あまりにも可哀そうなので、ぜひ助かって欲しいです。
過去の恋に終止符を打ったと思ったら、実は心の奥底の本当の気持ちに気付いたまひろ。最終章に向けて、まひろの心の闇に光がもたらされることを期待します。
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まとめ
46話”刀伊の入寇”では、大宰府を訪れたまひろは周明と隆家との再会で自分の存在意義を見つめ直します。戦いのシーンはないと予想していた『光る君へ』で”刀伊の入寇”が描かれました。
残すところあと3話となった『光る君へ』。もう一波乱ありそうで最終話まで目が離せません。
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