2023年大河ドラマ「どうする家康」第47話は「乱世の亡霊」。
47話は「大坂冬の陣」の戦後処理という政治的な展開ながら、女たちが主役の心の揺れを描いたストーリーに「どうする家康」らしさを感じました。
そんなあなたに、ネタバレあらすじとみどころと「どうする家康」47話の視聴方法をお届けします。
大河ドラマ「どうする家康」の再放送は、地上波では放送翌週の土曜午後1:05から放送されます。
放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や「どうする家康」第1話からの見逃しイッキ見には、U-NEXTでNHKオンデマンドを。
この1年間、歴代の大河ドラマと「どうする家康」では家康の人間像が明らかに違うと感じてきました。老人になった松本潤さんを見ていても瞳の奥には常に幼年~青年期の気弱なプリンスが存在しているように思います。
47話は「大坂冬の陣」の戦後処理の話なので、過去の作品ですと色々な駆け引きがあったり、戦略的にどうこうという展開になっていくと思うのですが、「どうする家康」では、女たちが争いを避けようと力を尽くしてる姿にフォーカスして描き切っている点に、非常に感動を覚えました。
そして、争いのない天下泰平を築きたいから、愚かな争いや殺し合いは繰り返したくないから、自分に与えられた命を全うしている家康の姿に共感が止まりません。
47話では茶々の深層心理に迫ることができて、少し気持ちが救われました。
第47話あらすじ(ネタバレ注意)
家康(松本潤さん)の大砲による攻撃で難攻不落の大坂城は崩壊します。
茶々(北川景子さん)の妹・初(鈴木杏さん)と阿茶(松本若菜さん)が交渉し、秀頼(作間龍斗さん)が大坂にとどまることと引き換えに、城の堀を埋めることで和議が成立るします。
乱世でしか生きる道のない牢人たちは全国から大坂城に集まり続け、豊臣を滅ぼすまで平穏は訪れないと、家康は再び大坂城に兵を進める。
そんな中、初と江(マイコさん)は、姉・茶々を止められるのは家康だけだと家康に告白します…。
茶々の本心は、母・お市の方が慕っていた家康を慕い、同時に母が柴田勝家と共に自害した際、家康が助けに来なかったことを恨んでいたのだと知り、返って泣けてきました。
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徳川家康の生涯。
徳川家康の生涯を年表にまとめてみました。第47話にあたるのは、赤字の部分です。
年 | 出来事 |
---|---|
1542年 | 三河国・岡崎城で生まれる |
1547年 | 尾張国・織田信秀(信長の父)の人質となる |
1549年 | 父・松平弘忠没 駿河国・今川義元の人質となる。 |
1556年 | 瀬名(築山殿)と結婚する |
1559年 | 嫡男・信康が誕生する |
1560年 | 「桶狭間の戦い」で今川義元討ち死。岡崎城に戻る。 |
1562年 | 織田信長と清須同盟 |
1563年 | 今川義元の偏諱である「元」の字を返上し「家康」と名乗る |
1563~64年 | 三河一向一揆(1563~1564) |
1566年 | 信康が五徳と結婚。 |
1569年 | 今川氏が滅ぶ |
1572年 | 12月、「三方ヶ原の戦い」で武田信玄に敗北。 |
1573年 | 3月、武田信玄死去。 |
1574年 | 武田勝頼によって遠江高天神城が落城 |
1575年 | 大岡弥次郎事件。 |
1575年 | 5月、長篠・設楽ヶ原の戦いで武田軍を破る |
1576年 | 長女・亀姫が奥平信昌に嫁ぐ。 |
1579年 | 三男・秀忠が誕生する。 「築山殿事件」で瀬名と信康が自害。 |
1581年 | 3月、遠江高天神城を攻略。 |
1582年 | 武田氏が滅ぶ。信長から駿河を与えられる。 6月2日、「本能寺の変」で信長、信忠親子死去。 6月27日、清須会議。 |
1583年 | 「賤ヶ岳の戦い」 |
1584年 | 「小牧・長久手の戦い」で羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)と戦う。 |
1585年 | 7月、秀吉が関白になる。 |
1589年 | 秀吉の初子・鶴松誕生~1591年死去 |
1590年 | 小田原城攻め、北条氏政降伏 |
1592年 | 秀吉、備前名護屋城築城、朝鮮出兵(文禄の役) |
1595年 | 三男・秀忠が江と結婚する |
1597年 | 第二次朝鮮出兵(慶長の役) |
1598年 | 8月、豊臣秀吉死去 |
1599年 | 閏3月、前田利家死去 |
閏3月、石田三成が近江佐和山城に隠居させられる。 | |
1600年 | 6月、会津・上杉景勝を討つために、大阪を出陣する |
7月、三成が挙兵する。8月鳥居元忠が守る伏見城が落城。 | |
1600年 | 秀吉死後の「関ケ原の戦い」で勝利。 |
1603年 | 征夷大将軍に任命。江戸幕府を開く。 |
1605年 | 息子・秀忠に跡を継がせる。 |
1611年 | 3月、豊臣秀頼と二条城で会見する。 |
1614年 | 7月、京都大仏鐘銘事件が起こる |
「大坂冬の陣」の戦後処理 | |
1615年 | 「大阪夏の陣」で豊臣家を滅ぼす。 |
1616年 | 75歳で死去。 |
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交渉人・阿茶の局(松本若菜さん)&初(鈴木杏さん)
「大坂冬の陣」の和睦交渉は女性2人が出向きました。
家康の側室・阿茶の局(松本若菜さん)と、茶々の妹・初(鈴木杏さん)です。
大河ドラマ『江~姫たちの戦国』では、初は水川あさみさんが演じていまして、主人公の江を上田樹里さん。そして、茶々は宮沢りえさんでした。この機会にぜひこちらもどうぞ↓
初のおっとりした中に交渉をうまく進める手腕は、さすが浅井三姉妹。と思いました。
そして、交渉の場に同席している人物として、大野修理の母・大蔵卿局役に大竹しのぶさんがサプライズ出演していました。昨年の『鎌倉殿の13人』でも「歩き巫女」として、キーパーソンとなっていました。真田昌幸役の佐藤浩市さんと共に、2年連続大河ドラマ出演ですね。
大竹しのぶさんが「どうする家康」の最終話でも登場する期待が高まります。こういうサプライズは毎年放送される大河ドラマならではの楽しみです。
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茶々の本当の思い
こんなことを言っていいのかどうか…と迷いながらも、江と初の二人が、茶々が家康に抱いている気持ちを話します。
幼い頃の茶々は、母・お市の方から家康の話を聞いて家康のことを信頼し、慕っていたこと。
柴田勝家が窮地に立たされた時、家康は勝家とお市を救いに援軍を出さなかったこと。お市は最期まで家康を信じていたこと。
茶々の思いを知って、家康は茶々あてに「乱世の亡霊は私たちで終わりにしましょう」と手紙をしたためます。そして江に茶々に渡して欲しいと頼みます。
冒頭のシーンで茶々が一心不乱に祈っていたのは家康のことだったと知って、甘酸っぱく切ない気持ちになりました。
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千姫(原 菜乃華さん)と母・江(マイコさん)の再会
家康からの手紙を託されて、茶々、初、江の三姉妹が対面することになります。それはすなわち、江が娘の千姫に会える機会でもあります。
江は娘の千姫に、自分からは櫛と家康からのペンシルを手渡そうとしますが、千姫は拒絶します。
江:お千や。徳川家の姫として、両家の仲を取り持って秀頼様とようお話を…
千姫:母上。千は豊臣の妻でございます。(贈り物を押し返して)大御所様にお返しくださいませ。お達者で…
「どうする家康」47話より
千姫の言葉を聞いて、家康に大砲を打ち込まれた恨み?とも思いましたが、もっと深いところで、夫・秀頼に対する愛の深さや、身を呈して守ってくれた義母・茶々への尊敬と信頼が揺るぎないモノになったことなどから、千姫は覚悟を決めたんだと感じました。
徳川の姫に別れを告げて、豊臣家の人間になったのですね。
そのことは頭では分かっても、実の母の江は辛いですよね…涙
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茶々の愛憎が入り混じります。
幼少期からの茶々の心の移ろいを時系列に整理してみました。
茶々が家康に対して抱いてきた強い思いは、息子・秀頼の行く末を想う気持ちと、家康からの心のこもった手紙で溶けていきました。ですが、強い母に英才教育を受けてきた秀頼には選ぶ道は一つしかありません。
- 幼少期母からの話を聞いて、茶々は家康を慕っていた
- 幼少期家康は結局、母・お市の方を助けてくれなかった
恋慕→憎しみへ - 娘時代秀吉の側室になる
天下を取って家康に復讐するぞ - 母として息子・秀頼に思いを託す
家康を倒してこそ、天下を取る醍醐味 - 大坂の陣和議家康からの手紙を受け取る
茶々のかたくなな気持ちが溶けていく - 最終的に戦うかどうかの決断を秀頼に一任する
秀吉の嫡男の秀頼には道は一つしかない。
寧々が秀頼の教育にもっと携わっていたら、秀頼のそばに広い視野を持つ家臣がいたら、秀頼にも違う視界が広がったのかも知れません。
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秀頼の演説
家康への執着から解放されて茶々は慈愛に満ちた表情です。その母とは対照的に秀頼の目の色が変わりました。
秀頼:信じる者を決して裏切らず、我が身の危険を顧みず人を助け、世に尽くす。それがまことの秀頼である。
余は今生れてはじめて、この胸の内で熱い炎が燃えたぎるのを感じておる。余は戦場でこの命を燃やし尽くしたい…
余は信長と秀吉の血を引く者。正々堂々、みなみなと戦い徳川を倒してみせる。余は決してみなを見捨てぬ。共に乱世の夢を見ようぞ!
「どうする家康」47話より
これを受けて、以前は「豊臣のために戦っておくれ」と言っていた千姫も
千姫:徳川を倒しましょう!
「どうする家康」47話より
集まった家臣や牢人たちの雄たけびが響きます。
血が騒ぐというのでしょうか。完全に火がついてしまいました。
茶々が振り返ると、目に涙をためた初が立っていました。茶々は意を決したように家康からの手紙を焼き捨てます。
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第47話「乱世の亡霊」のキャスト&制作陣
役名 | 俳優名 |
徳川家康 | 松本 潤 |
阿茶局 | 松本若菜 |
徳川秀忠 | 森崎ウィン |
江 | マイコ |
本多正純 | 井上祐貴 |
豊臣秀頼 | 作間龍斗 |
千姫 | 原菜乃華 |
真田信繁 | 日向亘 |
豊臣秀吉(回想) | ムロツヨシ |
前田利家(回想) | 宅麻伸 |
茶々(幼少期) | 白鳥玉季 |
初(幼少期) | 古川凛 |
江(幼少期) | 有香 |
長宗我部盛親 | 火野蜂三 |
後藤又兵衛正親 | 蔵原健 |
毛利吉政 | 菅原卓磨 |
大谷吉治 | 東山龍平 |
明石全登 | 小島久人 |
大蔵卿局 | 大竹しのぶ |
茶々/お市の方 | 北川景子 |
常高院(初) | 鈴木杏 |
大野治長(修理) | 玉山鉄二 |
本多正信 | 松山ケンイチ |
高台院(寧々) | 和久井映見 |
ナレーション | 寺島しのぶ |
脚本 | 古沢良太 |
音楽 | 稲本響 |
演出 | 井上剛 |
「どうする家康」のキャスト一覧はこちらから
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まとめ
2023年大河ドラマ「どうする家康」第47話は「乱世の亡霊」。
茶々を演じる北川景子さんの凛とした美しさ、母としての輝き。そして憂い、どの表情も素晴らしくて心を奪われました。
という方に向けて、お届けしました。
「どうする家康」ネタバレあらすじまとめはこちらから↓
「どうする家康」も残すところ最終話のみ(12月17日最終回放送予定)です。最終話は15分拡大での放送です。家康の苦しみや耐え抜く姿を存分に味わい、家康をねぎらいたいです。
大河ドラマ「どうする家康」は放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や第1話からの見逃しイッキ見には、U-NEXTでNHKオンデマンドを。
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「どうする家康」大河ドラマガイド・後編はこちらから↓
第20話以降のあらすじや、豪華な出演者インタビューなど盛りだくさんの内容です。
「どうする家康」大河ドラマガイド・完全版はこちらから↓
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