9月14日放送の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第35話「間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶにどう)」の風刺が届かず、蔦重の「書で抗う」が空振りに終わり、「言葉がなくても通じ合える心」によって歌麿が幸せに向かう物語でした。
本記事では、「べらぼう」35話の徹底レビュー&感想をわかりやすくご紹介します。
見逃してしまった方や、もう一度じっくり振り返りたい方にもおすすめです。
>>こちらの記事で『べらぼう』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
>>こちらの記事で『べらぼう』の話ごとのキャスト&相関図を紹介しています。
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第35話のあらすじ

定信、風刺に気づかず大喜び
蔦重が出版した朋誠堂喜三二作『文武二道万石通』。
松平定信を風刺した作品のはずが、当の本人には「自分の政が民衆に支持された!」と勘違いされてしまうという、まさかの展開。
定信は感激し、弓術指南所の設置や湯島聖堂の整備など、改革を一層推進。
蔦重は「伝わらない風刺」に頭を抱え、春町と共に次なる一手を探ります。
歌麿ときよ、再会の希望
耳が聞こえず話せない女性・きよとの再会に、歌麿の心が大きく変化。
きよを描くことで過去の苦悩にも向き合えるようになれ「春画=笑い絵」も描けるように。蔦重もそんな歌麿の変化が嬉しくてなりません。
定信 vs 治済、政治と粋の衝突
正室との間に跡継ぎをもうける以前に、大奥の女中との間に子をもうける十一代将軍家斉、能を舞う治済、そして高価な能面を「賄賂」として差し出す治済に、定信は怒りを露わにします。

意次の追い落としまでは、ベクトルが一緒だった一橋治済と松平定信でしたが、いざ新たな世になるとその方向性は全く違っていました。
恋川春町が蔦重に次作の提案をする
恋川春町/倉橋格が自分の藩の殿(松平信義)に、定信の政の本質を聞きます。そこで、定信政治を諫めるために新作を。と蔦重に持ち掛けます。
35話「間違凧文武二道」の感想と徹底レビュー!

風刺が風刺として伝わらず、賛美として受け取られてしまう。蔦重の出版人としての苦悩が滲み出た35話でした。その一方で、言葉を使えないきよと通じ合う歌麿の姿は、「心が動いた瞬間」を鮮やかに描き出していました。

管理人は、いまちょうど湯島聖堂で漢文を勉強しています。35話でその名が出てきて、感慨深いなぁと思いました。
皮肉が通じないという皮肉。定信が黄表紙を大絶賛?
朋誠堂喜三二作の黄表紙『文武二道万石通』が耕書堂から出版されました。
松平定信の政策を皮肉るつもりで書いたのに、まさかの展開になります。
なんと定信ご本人は、「これは我が政治の正しさを讃えてくれている!」と大感激。
からかいや皮肉が賛辞として受け止められてしまうなんて、蔦重でなくても「あちゃー」と声が出そうになります。
蔦重が「このままじゃ、うちはただの太鼓かつぎで…」と嘆く気持ち、よくわかります。
黄表紙に込めたモノづくりの精神が、市井の人々にも、当の本人にも届かない。
出版人として、こんなにも切ないことはありません。
ていと蔦重:出版プロデューサーのプライドと庶民感覚の間で
耕書堂の女将・ていは、新作の企画に顔をしかめながらも、しっかり現実を見据えていました。
「これは、からかいが過ぎる」と、蔦重に釘を刺す姿は、まさに江戸庶民の声そのもの。
出版人として、届けたいものがある蔦重。一方、女将として店を守るてい。
どちらも正しい。だからこそ、ぶつかって、補い合えると感じました。

私の中では、ていの頭の中が漢籍なら、蔦重の頭の中は全部黄表紙でできているんじゃないかと思うくらいです。ほんと、割れ鍋に綴じ蓋。すてきな夫婦です。
言葉を超えて伝わるもの。歌麿ときよの再会に涙
今回、何より胸がいっぱいになったのが、歌麿ときよの再会でした。
耳が聞こえず、話すこともできないきよに、歌麿は再び出会います。
「ちゃんとしたいんです」
そう蔦重に告げる歌麿の真剣な表情に、私も涙がこぼれました。
蔦重が、きよに向かって三つ指をついて挨拶する場面。あれはもう、本当に、ぐっときました。
きよを心から迎え入れ、歌麿を託す蔦重の気持ちがあふれていました。
きよを演じる藤間爽子さんは、藤間流のお家元。
セリフのない役にもかかわらず、舞踊で培った身体表現の豊かさが、きよの魅力そのものです。
そしてこの出会いが、歌麿の新たな作品『歌枕』へとつながっていきます。
「笑い絵(春画)」という形で、歌麿が過去の苦悩も人の温もりに転換して描けるようになったことが、何より嬉しかったです。
春町の挑戦。『鸚鵡返文武二道』と出版の是非
風刺を鸚鵡返し(おうむがえし)で描く、恋川春町の新作『鸚鵡返文武二道』。
これはさすがにまずいんじゃないか……と、ていが反対する気持ち、すごくわかります。
けれど、「からかいではなく、諫めのつもり」と語る春町。
春町の信念にも、ぐっとくるものがありました。
ですが、春町や喜三二、南畝の行く末が心配でなりません。
能面に込めた「無言のメッセージ」治済と定信の駆け引き
一橋治済が定信に贈ろうとした能面。
あのシーン、私、何度も見返してしまいました。
治済の能の舞は、まさに「粋と風雅」の極み。
日本舞踊をされている生田斗真さんだからこそ表現できる、あの美しさ。
あのタイミングで治済が定信に能面をプレゼントしようとした意味とは?
高価な贈り物?「ポーカーフェイスでいろ」という意味?
それとも、「政治だけじゃなく、粋もわかってよ」というアピール?
真意はわかりませんが、あの静かな圧と、美意識のぶつかり合いにゾクゾクしました。
鳥山石燕と田沼意次の退場に寄せて
歌麿を導いてきた鳥山石燕、そして蔦重を支えてきた田沼意次。
このふたりが同時にこの世を去ることになったのが、今回の35話でした。
田沼意次は姿を見せず、太田南畝の言葉を通してその死が伝えられます。
定信は「葬列に石を投げてよい」と、意次に全てを背負わせて民衆の気を晴らす戦略です。
文化が栄えた田沼時代が終わり、蔦重は今後ますます孤独な闘いを続けていくことになります。
35話に登場した、印象に残った言葉・地口まとめ
地口や面白い表現
・持ってけ泥棒(蔦重が一丁先まで並んでいるお客様に『文武二道万石通』の綴じる前と糸を渡せとみの吉に)
・言葉のあやだ、べらぼうめ(蔦重が、みの吉に)
・ふんどしの守さまが×連呼(ていが蔦重に)
・ふんどしのふんどしかつぎか(唐来三和が蔦重の新作企画に)
・このままじゃ、うちはただの太鼓かつぎで(蔦重が『文武二道』が勘違いされたことに)
・うれなくてみんながよろこんぶ(唐来三和が春町の『よろこんぶ』が売れずお咎めがなくてよかったという意味で)
・どうだろうまぁ(喜三二が蔦重に)
・トンチキ侍(文武の真髄もわからずにわかに威張り出す侍たち)
・トンチキよりぬらくらの方がまし(春町)
・まことありがた山でございます(蔦重がおきよに)
35話に出てきた本
『文武二道万石通(ぶんぶにどうまんごくどおし)』朋誠堂喜三二
『悦贔屓蝦夷押領(よろこんぶひいきのえぞおし)』恋川春町
『鸚鵡返文武二道(おうむがえしぶんぶのふたみち)』恋川春町
『歌枕(うたまくら)』喜多川歌麿の下絵

ここから、一気に出版業界の暗黒時代に突入しそうでハラハラします。
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よくある質問
- Q『べらぼう』35話「間違凧文武二道」はいつ放送されましたか?
- A
2025年9月14日(日)に放送されました。
タイトルは、風刺と誤解をめぐる「間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶにどう)」です。黄表紙のタイトルらしく、意味深な地口が隠れています
- Q蔦重が出版した黄表紙はどんな内容ですか?
- A
朋誠堂喜三二作の『文武二道万石通』という作品で、
松平定信の文武奨励を皮肉った風刺作品のはずでした。
ところが定信には「政を讃える本」として受け取られ、思わぬ大絶賛。
蔦重としては「皮肉が通じなかった…」という切ない結果に。
- Q歌麿と再会した“きよ”とはどんな人物ですか?
- A
きよは、かつて歌麿の心が闇にとらわれていた頃に寺で絵を拾ってくれた、
耳が聞こえず、話すこともできない女性です。
再会したふたりの間には言葉はなくとも深い絆が生まれ、
歌麿は「所帯を持ちたい」と蔦重に語るまでに。
セリフがなくとも心が通じ合う様子が本当に美しいです。
- Q『鸚鵡返文武二道』とはどんな本ですか?
- A
恋川春町が手がけた風刺作品で、
定信の書『鸚鵡(おうむ)言』をもじったもの。
ていは「からかいが過ぎる」と出版に反対しますが、
蔦重は「諫めとして伝えるべき」と決意し、出版に踏み切ります。
この一冊が、今後の波乱の火種となるかもしれません…。
- Q35話の見どころをひと言で言うと?:
- A
「伝わらぬ皮肉」と「伝わる心」の対比です。
黄表紙で伝えようとした風刺が届かない一方で、
歌麿ときよの間には言葉を超えた真実の思いが通じ合う。
言葉とは?表現とは?と、改めて考えさせられる回でした。
- Q『べらぼう』第35話のみどころは?
- A
蔦重が出版した朋誠堂喜三二の『文武二道万石通』を定信が褒めてしまう皮肉が示唆され、言論と権力のズレが主題化。さらに歌麿ときよの再会、家斉と大奥の子の件など、再度ストーリーもみどころです。
- Q『べらぼう』はどこで見逃し配信されていますか?
- A
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まとめ
第35話「間違凧文武二道」は、伝えたかったはずの皮肉が届かず、
言葉にせずとも想いが伝わった心の交流が描かれた、印象深い回でした。
蔦重が出版した黄表紙は、定信に「称賛」と受け取られ、
風刺が全く通じないという皮肉な展開に。
その一方で、歌麿ときよの再会には、言葉を超えた優しさがありました。
「ちゃんとしたい」と願う歌麿の変化に、涙があふれました。
本で伝えたいことが届かない時代に、「言葉がなくても届く心」が、まっすぐ描かれました。はたして、蔦重たちの出版がどんな波紋を巻き起こすのか。今後の展開が見逃せません。
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