大河ドラマ『べらぼう』第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」が放送されました。
2話では、花魁・花の井との深みのあるやりとりによって、吉原の案内本『吉原細見』の序文を書いた平賀源内(安田顕さん)。「繁盛繁盛、嗚呼(ああ)御江戸』」で締められた素晴らしい序文でした。
この記事では、発明家、文筆家、さらには広告の先駆者として時代を先取りし続けた鬼才・平賀源内。この記事では、その多才さとキテレツな生涯をお届けします。
ども源内です。貧家銭内、またの名を天竺浪人とも言います。『べらぼう』2話の花の井の心映えには見事だったねぇ。
『べらぼう』第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」のネタバレあらすじはこちらからどうぞ↓
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平賀源内はどんな人?
高松藩の足軽の子が江戸の発明王へ
平賀源内は、享保13年(1728年)に高松藩(現在の香川県)で足軽の子として現在のさぬき市志度(旧志度町)で生まれました。幼い頃から聡明で、藩の医師から本草学(薬学)を学び、さらなる知識を求めて長崎へ。そこで西洋医学やオランダ語を学び、幅広い知識を得た源内は、大都会江戸へ進出します。
天賦の発明の才に恵まれ、洒脱の気風があった源内は、エレキテル(日本で初めて復元された電気機器)の復元、燃えない布・火浣布、量程器(万歩計)、磁針器等多くの発明をしました。
その他にも、本草学者として薬品会(博覧会)を開催したり、人気作家として戯作浄瑠璃作品を発表したり、西洋画や源内焼を広めたりと天才的な業績を残しています。
30歳過ぎてから、江戸に進出した計算です。遅咲きの桜でしたが、時代の何歩も先を行く源内の才能はすぐに花開くことになります。
江戸ではその異才ぶりが評判を呼び、幕府老中・田沼意次とも交流しました。身分に囚われない田沼意次との交友で、国益増進を唱えて国の発展のために尽力しようとした源内でしたが、周囲の理解が何歩も遅かったのかも知れません。
安永8年(1779年)誤って人を殺傷したため投獄され、江戸の獄中で、辞世の句ともいえる「乾坤の手をちぢめたる氷かな」の一句を残して、破傷風により獄死。享年52でした。
晩年については諸説ありまして、田沼意次が地方に庇護して源内は80歳まで医者をして天寿を全うしたとか。
江戸の「レオナルド・ダ・ヴィンチ」発明王・平賀源内
平賀源内は「江戸のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも呼ばれています。
西洋の放電装置「エレキテル」を復元したり、「寒熱昇降器」(温度計)や「量程器」(歩数計)を発明。また、鉱物の知識を生かして、燃えない布「火浣布(アスベストの布)」も作り出しました。
平賀源内が再現した「エレキテル」を模したトイレが東京都・台東区にあります↓
日本初のコピーライター
源内は発明だけでなく、日本初のコピーライターとしても活躍しました。歯磨き粉「嗽石香」のキャッチコピーを作り、「箱入り歯磨き漱石香~歯を白くし~口中あしき匂いを去る~」と子どもたちに歌わせて広めるプロモーション手法を展開。また、小説やギャグ本、芝居の原作も手がけ、江戸文化の多方面で才能を発揮しました。
「吉原細見」の序文や、『べらぼう』第2話「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」のネタバレあらすじはこちらからどうぞ↓
社会風刺とBL小説の先駆者~『根南志具佐(ねなしぐさ)』
『べれぼう』第2話”吉原細見 嗚呼(ああ)御江戸”で源内が恋慕していた「瀬川」こと二代目瀬川菊之丞(にだいめ せがわ・きくのじょう)をテーマにした『根南志具佐(ねなしぐさ)』は、BL要素を含む小説。実在の歌舞伎役者を題材に、社会風刺や笑いを織り交ぜた異色作で、多くの読者を魅了しました。当時の江戸の風俗や美意識が色濃く反映された作品です。
『根南志具佐(ねなしぐさ)』はどんな話?
異世界BLファンタジーもの。美しい瀬川菊之丞はこの世の人間だけでなく、エンマ大王にまで惚れられてしまうという始まり。菊之丞をたぶらかして連れてこいと指示されるのは河童。失敗した川に身を投げて死んでお詫びします。というくだりもあって笑えます。誰もが菊之丞の美しさに憧れて、紋を見ただけで身もだえするという表現もあり、源内がボーイフレンドの菊之丞の美しさを自慢したかったのかも。爆笑BLながら腐敗政治を揶揄していたり社会風刺作でもあります。
男性好みということで有名だった源内が「吉原細見」の序文を書いたことで、世間の人がアッと驚いて反響がすごかったんですね。
大河ドラマ『べらぼう』での平賀源内は?
大河ドラマ『べらぼう』では、安田顕さんが平賀源内を演じています。その演技について安田さんは、チーフ演出の大原拓さんの言葉「何を考えているか分からない適当な人」をヒントに、奇才らしい奔放さを体現しています。
『べらぼう』の中で、源内は吉原と江戸城の橋渡し役として蔦重や田沼意次とも密接に関わっていきます。
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奇才が生んだ江戸の明るさ
脱藩後、どこの藩にも属さず自由に生きた源内。その人生観は、明るく軽妙洒脱で、常に新しいものを追い求めるものでした。同じく先見の明を持つ蔦重や田沼意次との交流は、互いの人生に影響を与え合ったでしょう。安田顕さんの演技を通じて、そんな源内の魅力が色濃く伝わってきます。
大河ドラマ『べらぼう』では、平賀源内という一風変わった天才の姿を描きながら、江戸文化が花開いた背景を楽しむことができます。江戸の奇才がどのように時代を動かしたのか、ぜひ注目してみてください!
安田顕さんが演じる平賀源内は?
「何事にも軽妙洒脱であることが、源内の人生なのかもしれません。」
インタビューで安田さんは語られました。
あれだけの異彩を放つ人の思考は、周りの人間が追いつけないほどの飛び方をするのだろう。そういった芝居を積み重ねていくことで、奇才な人物に見えるかもしれない。そう思えるようになりました。
NHK大河ドラマガイド『べらぼう』より
「べらぼう」の中の源内の役回りは、吉原=蔦重と江戸城=田沼意次の橋渡し。
今後、蔦重が出版した吉原の錦絵を意次を通して上様(徳川家治)に献上する場面があります。国のトップにちょっぴりいかがわしい本を読んでもらうということで、蔦重、意次、そして私の行動が江戸文化が花開く一助になったわけです。
安田さんはこう続けます。
考えてみれば蔦重も奉公人からのスタートで、意次も幕臣としては成り上がり。そして源内と同様、蔦重は出版を、意次は経済を、先見の明を持って変えようとしていく。源内から見ても2人の姿は気持ちよく、応援したくなるものだったに違いありません。
NHK大河ドラマガイド『べらぼう』より
『べらぼう』関連番組の『50ボイス』で、安田さんが「べらぼうに早口でセリフを回すようにと言われて、今早口でセリフを言っている」とコメントされていました。
ただ、とてもいいことを言っているのに、今回の源内はペラペラと早口でテンポよくしゃべっているので、ちゃんと聞き取れているかどうか(笑)。
NHK大河ドラマガイド『べらぼう』より
2話の「吉原細見」の序文の語りは源内本人(安田さん)でした。抑揚があって味のある語りに何度も再生して聞き入ってしまいました。
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参考文献
今回の記事は、こちらの本を参考にさせていただきました↓
2025年は『べらぼう』人気で、出版業界も活気にあふれそうですね。私も小説本も含め7冊『べらぼう』と蔦重関連本を購入しました。面白くてハマっています→べらぼうの予習に最適な本5選
まとめ
この記事では、平賀源内の多才さとキテレツな生涯、そして『べらぼう』で平賀源内を熱演されている安田顕さんのインタビューをお届けしました。
『べらぼう』第2話”吉原細見 嗚呼(ああ)御江戸”では、平賀源内の人となりや、蔦重を取りまく人間模様がより深く描かれ、とても引き込まれる内容でした。豪華キャストとともに、これからの『べらぼう』の展開に目が離せません。
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