2024年大河ドラマ『光る君へ』第28話のタイトルは「一帝二后」。
清少納言の太陽・定子が逝き、道長も危篤状態に陥ります。まひろが道長の夢枕に立ちますが、枕元では強くて怖い倫子と明子の応酬が繰り広げられます。彰子の姿に自分を重ね合わせた一条天皇、前例のない「一帝二后」が実現します。
・28話を見逃した。
・28話「一帝二后」のあらすじと見どころを知りたい。
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第28話「一帝二后」のみどころは？
28話「一帝二后」のみどころは、定子と清少納言の「いつもいつも」の場面と、かつて道長がまひろに呼びかけた「逝くな、戻ってこい」が、今度は危篤の道長のまひろが「逝かないで、戻ってきて」と。二人の心と心がに響いた場面です。
前例のない「一帝二后」。一条天皇の心根の優しさとこれまた優しい行成が、一条天皇に進言したからです。
まひろの娘の顔を見て、父・宣孝に似ているという惟規。「無理してないよ」と知ってて言わない弟のやさしさ、そして、迷いながらも道長の危篤をまひろに伝えた宣孝の懐の大きさ。
宣孝が道長に娘が誕生したと報告した際の、道長の一瞬の表情。ピンときたのでしょう。
夢枕で「まひろ」と名前を呼んだのを、傍にいた明子は聞いていたのかも。道長とまひろが黙っていても、気持ちはにじみ出てくるので隠せません。
第28話あらすじ（ネタバレ注意）
年の暮れ、まひろ（吉高由里子さん）は道長（柄本佑さん）との子を出産。宣孝（佐々木蔵之介さん）は子を賢子（かたこ）と名付け、約束どおり我が子として育て始める。
一方、道長は入内させた娘の彰子（見上愛さん）を中宮にし、定子（高畑充希さん）と后を二人にする「一帝二后」を、国家安寧のためにもくろんでいた。詮子（吉田羊さん）や行成（渡辺大知さん）が一条天皇（塩野瑛久）の説得にあたるが…。
オープニング映像が画面いっぱいの赤ちゃん（賢子）でした。何とも微笑ましい幕開けだったのですが、28話も微笑ましいだけでは終わりませんでした。
定子と清少納言の「いつもいつも」の固い絆
三度の懐妊となり、体調がすぐれない定子。食欲のない定子を気遣って清少納言が「青ざし」という米粉でできた菓子を勧めます。
定子が菓子を載せた紙を切って、さらさらっと和歌を書きました。
みな人の 花や蝶やと いそぐ日も わが心をば 君ぞ知りける
現代語訳：皆が蝶や花に浮かれているときも、あなたは私の心を分かってくれている。
定子が出家した時、一旦は宮仕えを解かれた清少納言は定子の元に戻ってきました。
そして定子を元気づけるためだけに『枕草子』を書き始めます。
他の誰が世情に流されても、清少納言だけはずっと定子の理解者で一番のファンなのです。主従関係を超えて「ソウルメイト」の定子と清少納言です。
清少納言：私こそ末永くお側に置いていただきたいと、いつもいつも念じております
定子：そなたの恩に報いたいと、私もいつもいつも思っておる
2人：（声をそろえて）いつもいつも
『光る君へ』第28話より
ですが、姫皇子を産んだ定子はこの世を去ります。
几帳に結びつけられた歌は一条天皇に向けた悲しい歌でした。
夜もすがら 契りしことを 忘れずは 恋ひむ涙の 色ぞゆかしき
現代語訳：一晩中契りを交わしことをお忘れでないなら、私が亡くなった後、恋しい私のために血の涙を流してくださるでしょう。その涙の色を見とうございます。『後拾遺和歌集』より
『光る君へ』第28話より
妹の定子が亡くなって、やり場のない伊周は、妹をこれほど悲しく辛い思いをさせた道長を許さない。と怒りの矛先を道長に向けます。弟の隆家は「そんなことは無意味だ」と分かっているかのようなシーンでした。
死の淵の道長。倫子と明子バトルにまひろも参戦？
政治のかじ取りで心労がたまっている道長。それでも無理をして政務をこなしていたものの、明子の館で倒れ、ついには危篤状態に陥ります。
3日経っても明子の元から帰宅しない夫にしびれを切らしていた倫子は、夫が体調を崩したためと知らせを受けて、明子の館に駆け付けます。
このあとのシーンの倫子、怖かった～
正妻の倫子は、明子の手を払いのけ「うちでお倒れになれば良いのに」とポツリ。聡明な明子はそれに対して何もいいませんでしたが、明らかに二人の間に火花が散っていました。
それにしても倫子は昔からポジショントークが巧みですね。高貴な家に生まれ父母に慈しまれ、女版・帝王学を学んできたからですね。
この2人のバトルで済むのか、道長が危篤状態で呼んだ「まひろ」と言う名前を明子は聞いていたのか、明子はまひろの存在を知ることになるのか、倫子は？
倫子、明子、まひろの3人とも道長の子どもを産んでいるので、恐ろしい展開が待っているのかもしれません。
宣孝の懐の深さ
娘は道長の子だと知っていて、賢子もまひろも大切にする宣孝。この時点で宣孝は既に大物中の大物ですが、道長の危篤を「言うべきか言わざるべきか迷ったが…」逡巡しながらも、まひろに知らせにやってきます。
どんな辛いことでも知らないことが一番辛いので、ここで知らせてくれた宣孝はさすがでした。そしてまひろをそっとしておこうと、すぐにその場を立ち去るのも男前です。人生経験豊富で、まひろの気性もよく分かっている上での気遣いですね。
これを聞いたまひろは衝撃的過ぎてただ茫然としています。
そして、心の中でただ念じます。
ソウルメイトの道長とまひろ。かつてまひろが疫病にかかって死の淵をさまよっていた時、一晩中つきっきりで看病していた道長はまひろに「逝くな、戻ってこい」と呼びかけていました。
今度はまひろが「逝かないで、戻ってきて」と。二人の心と心がに響いた場面です。
【紫式部年表】まひろは31歳。
紫式部の生涯を年表にまとめてみました（数え年なのと、生没年に関しては諸説あります）。
第28話にあたるのは、赤字の部分です。
| 年 | 年齢 | 出来事 | 天皇と周辺 |
|---|---|---|---|
| 966年 | 三郎/道長が生まれる | 円融天皇 | |
| 970年頃？ | 1歳 | まひろ/紫式部が生まれる | |
| 978年 | 8歳 | 三郎/道長と出会う 母・ちやはが亡くなる | |
| 984年 | 15歳 | まひろが成人する。 父・為時、式部省の役人に。 | 花山天皇即位 |
| 985年 | 16歳 | 4月7日道隆主催・漢詩の会 | 忯子死去。 |
| 986年 | 17歳 | 為時、解職。 | 藤原義懐が権中納言に。 一条天皇即位 |
| 990年 | 21歳 | 藤原定子が一条天皇に入台。 兼家を継ぎ、道隆が関白に | |
| 993年 | 24歳 | 清少納言が定子に仕える | |
| 994年 | 25歳 | 都で天然痘が大流行する | |
| 995年 | 26歳 | 道隆が死去、道兼が死去。 6月 道長が右大臣に 長徳の変 | |
| 996年 | 27歳 | 父・為時の赴任地・越前に同行。 | 道長、左大臣に。 |
| 998年 | 29歳 | 帰京。藤原宣孝と結婚。 | |
| 999年 | 30歳 | 長女・賢子（大弐三位）出産。 | 彰子が一条天皇に入内。 一条天皇と定子に敦康親王誕生 |
| 1000年 | 31歳 | 定子が皇后、彰子が中宮に。定子死去。 | |
| 1001年 | 32歳 | 藤原宣孝と死別。 『源氏物語』の執筆開始。 | |
| 1005年 | 36歳 | 道長の求めで宮仕え開始。 道長の娘・彰子に仕える。 | |
| 1006年 | 37歳 | 宮仕えを放棄→再び戻る。 | |
| 1008年 | 39歳 | 『源氏物語』が人気になる。 | 一条天皇と彰子の間に敦成親王（後の後一条天皇）誕生 |
| 1009年 | 40歳 | 一条天皇と彰子の間に敦良親王誕生 | |
| 1010年 | 41歳 | 『紫式部日記』執筆開始。 | |
| 1011年 | 42歳 | 弟・惟規死去。 | 一条天皇が退位。三条天皇即位。 一条天皇死去。 |
| 1012年 | 43歳 | 彰子が皇太后となる | |
| 1013年 | 43歳 | 宮仕えを辞める | |
| 1014～31年 | 44～61歳 | 紫式部死去（諸説あり） | |
| 1028年 | 道長死去（62歳） |
第28話「一帝二后」のキャスト＆制作陣
| 役名 | 俳優名 |
| まひろ | 吉高由里子 |
| 藤原道長 | 柄本佑 |
| 源倫子 | 黒木華 |
| 藤原詮子 | 吉田羊 |
| 藤原定子 | 高畑充希 |
| 藤原惟規 | 高杉真宙 |
| 藤原伊周 | 三浦翔平 |
| 藤原公任 | 町田啓太 |
| 藤原行成 | 渡辺大知 |
| 藤原隆家 | 竜星涼 |
| 源明子 | 瀧内公美 |
| 藤原斉信 | 金田哲 |
| 源俊賢 | 本田大輔 |
| 藤原顕光 | 宮川一朗太 |
| 赤染衛門 | 凰稀かなめ |
| いと | 信川清順 |
| 乙丸 | 矢部太郎 |
| 百舌彦 | 本多力 |
| 平惟仲 | 佐古井隆之 |
| きぬ | 蔵下穂波 |
| 福丸 | 勢登健雄 |
| 安倍晴明 | ユースケ・サンタマリア |
| 一条天皇 | 塩野瑛久 |
| 藤原彰子 | 見上愛 |
| 藤原道綱 | 上地雄輔 |
| ききょう/清少納言 | ファーストサマーウイカ |
| 藤原実資 | 秋山竜次 |
| 藤原公季 | 米村拓彰 |
| 須磨流 | DAIKI |
| 恒方 | 尾倉ケント |
| あさ | 平山咲彩 |
| 田鶴 | 三浦綺羅 |
| 厳 | 渡邉斗翔 |
| 藤原宣孝 | 佐々木蔵之介 |
| 題字・書道指導 | 根本知 |
| 時代考証 | 倉本一宏 |
| 風俗考証 | 佐多芳彦 |
| 照明 | 高橋貴生 |
| 装置 | 飯野正哉 |
| 装飾 | 中村陽子 |
| 衣装 | 竹林正人 |
| 語り | 伊東敏恵アナ |
| 作 | 大石静 |
| 音楽 | 冬野ユミ |
| テーマピアノ演奏 | 反田恭平 |
| 制作統括 | 内田ゆき、松園武大 |
| 演出 | 中泉慧 |
見逃した第28話「一帝二后」を見るには？
大河ドラマ『光る君へ』の再放送は、地上波では放送翌週の土曜日午後1:05から放送されます。
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そもそも『光る君へ』はいつどこで見れる？
放送時間の早い順番に並べると↓になります。
| いつ | どのチャンネル | 特記事項 |
|---|---|---|
| 日曜日 12:15 〜 13：00 | BSP4KBSプレミアム４K | NHK＋衛星放送受信契約が必要 |
| 日曜日 18：00～18：45 | BS BSチャンネル（101） BSP4KBSプレミアム４K | NHK＋衛星放送受信契約が必要 |
| 日曜日 20：00～20：45 | GNHK総合 | NHK受信契約が必要 |
| 翌土曜日 13：05～13：50 | GNHK総合 | 【日曜日の再放送】 NHK受信契約が必要 |
| 日曜日 20：45の少し後 ～7日間 | NHKプラス | NHK受信契約が必要 |
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まとめ
2024年大河ドラマ『光る君へ』第28話のタイトルは”一帝二后”。
一条天皇の最愛の定子がこの世を去ってしまいます。定子と清少納言の絆が美しく悲しく描かれます。そして死の淵をさまよう中、まひろに「逝かないで、戻ってきて」と呼び戻された道長。ソウルメイトの心と心が反響しあった28話でした。
28話では一条天皇の説得に、普段は控えめな行成がここぞと頑張りました。一条天皇と道長、そして政を考えての発言で行成らしい気持ちのこもった説得でした。
・第28話を見逃した。
・第28話の動画を視聴したい。『光る君へ』の見逃しをイッキ見したい。
・第28話「一帝二后」のあらすじと見どころを知りたい。
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