2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』第25回「変事の予兆」では、本能寺の変へ向かう不穏な空気が漂いはじめました。
蜂須賀正勝が龍野城主となる明るい場面から一転、安土城の宴では信長の非情とも温情とも取れる決断が描かれ、明智光秀にかつての主君・足利義昭からの文が届きます。
この記事では、『豊臣兄弟!』第25回「変事の予兆」のあらすじとみどころ、感想、歴代大河ドラマとの見比べをお届けしていきます。
>>こちらの記事で『豊臣兄弟!』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
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小栗旬さんの信長は思慮深く、哀愁に満ちていて、見ていて切なくなります。
『豊臣兄弟!』第25回あらすじ(ネタバレあり)

天正8年、織田信長(小栗旬さん)は本願寺との和睦を成立させ、畿内をおさえ、天下統一へ向けてさらに大きく歩みを進めていました。
秀吉(池松壮亮さん)は、蜂須賀正勝(高橋努さん)を、西播磨の龍野城主に任じます。墨俣一夜城を作る際、3年で城持ちにしてやるといった秀吉の言葉が15年の時をかけて実現しました。
そして、信長の威光を示す豪華絢爛な安土城が完成します。安土城の完成を祝う宴では、能が披露され、華やかな時間が流れていました。
宴の途中で、信長は突然、相撲を取るよう命じます。森乱の相手に指名されたのは、織田家に長く仕えてきた重臣たちでした。
佐久間信盛。林秀貞。そして、小一郎の義父でもある安藤守就。
その場は一気にただならぬ空気に溢れます。そして、森乱に敗れた三人に対し、信長は追放を命じます。信長の沙汰に、家臣たちは言葉を失います。
その後、信長の行動には、別の意味があったことが明かされます。本願寺や武田と内通しているという疑いがあり、安藤守就の息子・定治は、実際に武田と通じていたことがわかります。
冷酷に見える信長の沙汰の裏に、信長なりの計算と、わかりにくい温情があったのかもしれません。
守就は、羽柴家に迷惑をかけることを恐れ、夜明け前に静かに屋敷を去っていきました。
天正9年、信長は、長宗我部元親との約束を一方的に反故にし、四国平定を認めないと言い出します。光秀の中で不信感が募ります。そこへ、かつての主君・足利義昭からの文が届きます。

義昭からの文には「可討取信長候也(信長を討ち取るべし)」とありました。どうする光秀。
第25回「変事の予兆」のみどころ
前半のホームドラマから、不穏へと急降下した第25回。
蜂須賀正勝が龍野城主に。羽柴家の約束が実る
冒頭では、蜂須賀正勝が龍野城主に命じられる、ほっこり温かい物語になりました。秀吉が、長年支えてくれた小六に報いる場面です。
墨俣一夜城の出会いから15年。長く苦楽を共にしてきた家族のような間柄の正勝の城持ち昇格に、みんながひとつの家族のように笑っていました。
『豊臣兄弟!』の羽柴家は、戦国の荒波の中にありながら、このホームドラマのようなあたたかさが魅力ですね。
安土城の相撲で、信長が重臣たちを追放
完成した安土城での華やかな宴では、長宗我部元親による能も披露され祝賀ムード一色でした。
ところが、信長は突然、相撲を取るよう命じます。
近習・森乱の相手として指名されたのは、佐久間信盛、林秀貞、安藤守就という重臣たちでした。
信長は祝いの席で、平然と重臣たちを追放しました。
小栗旬さん演じる信長の何を考えているのかわからない恐ろしさが印象に残る場面でした。
安藤守就と定治、父子に重なる戦国の苦悩
今回、特に心に残ったのが、田中哲司さん演じる安藤守就でした。
守就追放の背景には、息子・定治が武田と通じていたという事実がありました。
羽柴家に迷惑がかかることを恐れ、ひっそりと去っていく守就の姿には、武将としてのけじめと父としての無念がにじんでいました。
長宗我部元親の登場と、本能寺への予兆
後半で大きな存在感を放っていたのが、磯部寛之さん演じる長宗我部元親です。元親は、土佐を拠点に四国へ勢力を広げていく武将で、今回は能を舞う姿や、女物の着物をまとった姿が印象的でした。
「姫若子」と呼ばれた美しさと妖しさ。そして、その奥にある武将としての強さ。
磯部寛之さんの登場によって、物語にまた新しい色が加わりました。
そして、長宗我部元親をめぐる信長と光秀のすれ違いが、本能寺の変へ向かう大きな火種になっていきます。
管理人・いろはの感想
第25回「変事の予兆」は、羽柴家のあたたかさと、安土城での冷たい空気の差が強く印象に残る回でした。
田中哲司さん演じる安藤守就に引き込まれました。
今回、管理人が特に心に残ったのは、田中哲司さん演じる安藤守就です。
田中哲司さんは、やはり味がありますね。
多くを語らなくても、父としての無念や、武将としてのけじめがにじんでいました。
一方、息子・定治の感情表現は、かなり激しく描かれていたように思います。『豊臣兄弟!』は、お子さんもたくさん視聴されていると思うので、気持ちがわかりやすく伝わるように、少し強めに表現しているのかもしれませんね。
成長した与一郎と末姫にほっこりしました
重たい場面が多かった第25回ですが、羽柴家のシーンはホッコリしました。
成長した与一郎には、大西利空さんが初登場。前回までの与一郎は『べらぼう』や『光る君へ』にも出演していた高木波瑠さんで、大西利空さんへのバトンタッチです。
『どうする家康』で森蘭丸を演じていた大西さんが、今度は羽柴家の与一郎として登場したのも、大河ファンとしては楽しいところです。
与一郎は、のちの豊臣秀次。秀次はどなたが演じるのかも気になります。
また、小一郎と慶の娘・末姫の場面も微笑ましかったです。おじいさんに抱っこされた途端、泣き出してしまう末姫。こういう日常のほっこり場面が癒しパートとしてすごく効いています。
慶を演じる吉岡里帆さんも、ちょっとした表情や仕草に気持ちがこもっていて、慶の中には、いくつもの思いが流れているように思いました。
相撲の場面で、違う意味で胸がざわつきました
相撲を取らせる場面は、その後の信長の真意を知らない間、モヤッとしました。
佐久間信盛、林秀貞、安藤守就。
長く仕えてきた年長の家臣たちが、まるで時代についていけなくなった者のように扱われる場面に、少し胸がざわつきました。
そういえばですが、前回の三木城でも、別所長治と叔父・賀相の描かれ方に、少し似た空気を感じました。若い者の決断を邪魔する、古い世代。
もちろん、見ている側の私の受け取り方の問題かもと思いました。でも、うまく表現できませんが、見ていて少し胸が波立ちました。
ですが、実は信長の沙汰は、切り捨てではなく温情だったかもしれない、そして、そのことに気づいていたのは、市だけだったのかもしれない…という着地がとても味わい深かったです。
小栗旬さんの信長は、繊細すぎるほど考えている
小栗旬さん演じる信長は、実に繊細にすべてのことを考えていますが、あまりにも先を見据えすぎていて、周囲にはなかなか伝わらない。
信長の真意をくみ取っているのは、市だけで、市が信長の心を代弁してくれることで、見ている私たちも「ああ、そういうことだったのか」と気づくことができます。
信長の孤独が深まれば深まるほど、周囲と大きな溝ができていきます。小栗さんの表情から、天下人に近づく者の強さと寂しさがにじみ出ていて、見ていて切なくなりました。

小栗さんが演じた「鎌倉殿の13人」の義時も、晩年はかなり非情な采配をしていたので、義時に比べると、信長はまだ人間味がある気がしてなりません。
光秀の不信感が、静かに積もっていく描き方がよい
明智光秀が本能寺の変へ向かう理由として、信長に人前で侮辱されたことが大きなきっかけとして描かれることもあります。
けれど、『豊臣兄弟!』では、信長への忠義と、足利義昭への思い、そこに長宗我部元親との約束も入り混じって、光秀の中に信長への不信感が積もっていきます。
要潤さん演じる光秀は、怒りを大きく爆発させるのではなく、内でじっと震えています。その心の中のひびが、少しずつ広がっていく音が聞こえるような回でした。
歴代大河ドラマとの比較
今回は、本能寺の変に至るまでの出来事が少しずつ積み重なっていく回でした。そこで『どうする家康』の信康事件、そしてこれまでの本能寺の変の描き方を思い出していきたいと思います。
『どうする家康』の信康事件を思い出した安藤定治の苦悩
安藤守就の息子・定治が武田と通じていたことが明らかになった場面で、『どうする家康』で描かれた信康事件を思い出しました。
松本潤さん演じる家康と、有村架純さん演じる瀬名。そして、細田佳央太さんが演じた信康。
戦が終わらない戦国時代の中で、跡を継ぐ若者が追い詰められていく姿が、安藤定治と重なって見えました。
『豊臣兄弟!』の安藤定治と、『どうする家康』の信康に共通しているのは、終わりの見えない戦の中に置かれた若者の苦悩。
父の思いとは違う方向に動いてしまう息子と、息子を守りきれない父。安藤守就と定治の父子にも、家康と信康の父子にも、戦国時代ならではの逃げ場のなさを感じました。
本能寺の変へ向かう光秀の描き方
歴代大河ドラマで、本能寺の変は何度も描かれてきました。
今回の『豊臣兄弟!』では、光秀が突然怒りを爆発させて本能寺へ向かうというよりも、信長への不信感が少しずつ積もっていく形で描かれています。
これまでの大河ドラマでは、信長からの侮辱や、光秀の怨恨が強く描かれることもありました。一方で、『麒麟がくる』のように、光秀の理想や葛藤を中心に、本能寺の変へ向かう作品もありました。
『豊臣兄弟!』の光秀は、そのどちらかに絞るというより、信長を支えてきた人物が、少しずつ信長を信じきれなくなっていく過程を描いているのが特徴です。
第25回は、義昭からの文をきっかけに、光秀の心のすき間がさらに広がっていく回でした。
信長に腹を立てたから謀反を起こす、屈辱を受けたから本能寺へ向かう、という単純な構造ではないところが面白いです。
『豊臣兄弟!』では、本能寺の変のトリガーを個人的な恨みだけではなく、政治的なつながりや、過去の主従関係も含めて描こうとしているように見えました。
歴代大河ドラマで本能寺の変がどのように描かれてきたのかは、こちらに詳しくまとめています。▶ 歴代大河ドラマの本能寺の変まとめはこちら
『国盗り物語』『秀吉』『軍師官兵衛』『麒麟がくる』『どうする家康』など、作品ごとの本能寺の変を見比べると、『豊臣兄弟!』での描き方もより楽しめると思います。
『豊臣兄弟!』を見逃した方へ(視聴方法)
『豊臣兄弟!』は、放送後1週間は、NHKプラスで見逃し視聴ができますが「1話からまとめて見返したい」「期限を気にせず、じっくり味わいたい」という方には、NHKオンデマンドでの視聴がおすすめです。
NHKオンデマンドでは、『豊臣兄弟!』を第1話から最新話まで一気見できます。放送直後に感じた余韻を確かめたり、地理や人物関係を整理しながら見直すのにも向いています▶視聴方法の詳しいまとめはこちら『豊臣兄弟!』どこで見れる?配信・見逃し・一気見ガイド
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よくある質問
- Q『豊臣兄弟!』第25回「変事の予兆」のみどころはどこですか?
- A
みどころは、羽柴家のあたたかさと、安土城での不穏な相撲の対比です。
さらに、長宗我部元親の登場や足利義昭からの文によって、本能寺の変への流れが見えてきます。
- Q佐久間信盛、林秀貞、安藤守就はなぜ追放されたのですか?
- A
ドラマでは、安藤守就らに本願寺や武田との内通の疑いがあったため、信長が追放を命じたと描かれました。
死罪を避けるための、信長なりの温情だったとも考えられます。
- Q安藤守就は小一郎とどのような関係ですか?
- A
安藤守就は、小一郎の妻・慶の父です。
小一郎にとっては義父にあたります。
第25回では、小一郎の申し出を受けず、羽柴家に迷惑をかけまいと静かに去っていきました。
- Q第25回で登場した長宗我部元親とはどんな人物ですか?
- A
長宗我部元親は、土佐を拠点に四国へ勢力を広げた戦国武将です。
磯部寛之さんが演じ、能や女物の着物姿で強い印象を残しました。
- Q第25回は本能寺の変と関係がありますか?
- A
第25回では本能寺の変そのものは描かれていません。
しかし、光秀の信長への不信感や、長宗我部元親との関係、足利義昭からの文が描かれ、本能寺への伏線が濃くなりました。
- Q足利義昭から明智光秀へ届いた文には、どんな意味がありますか?
- A
足利義昭は、かつて光秀が仕えた主君でもあります。
その義昭から信長を討つよう促す文が届いたことで、光秀の心が大きく揺さぶられたと考えられます。
- Q与一郎役は誰に変わりましたか?
- A
第25回では、成長した羽柴与一郎を大西利空さんが演じています。
これまでの高木波瑠さんからバトンタッチされました。
与一郎は、のちの豊臣秀次です。
- Q『豊臣兄弟!』はどこで見逃し配信されていますか?
- A
『豊臣兄弟!』は、放送後1週間はNHKプラスで見逃し視聴ができます。
1話からまとめて視聴したい方は、NHKオンデマンド(まるごと見放題パック)での視聴が便利です。
▶ 視聴方法の詳しいまとめはこちら:『豊臣兄弟!』どこで見れる?配信・見逃し・一気見ガイド
まとめ
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』第25回「変事の予兆」では、羽柴家のあたたかさと、信長の非情にも見える決断が対照的に描かれた回でした。
安藤守就らの追放、長宗我部元親の登場、足利義昭からの文によって、本能寺の変への不穏な足音がいよいよ近づいてきました。

次回は、長宗我部元親をめぐる信長と光秀の亀裂が深まる回。はたして、小一郎と秀吉は信長を笑わせることができるのでしょうか。
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