22話は雪がハラハラと舞い散るるシーンで始まります。
八重さんを亡くして悲しみに沈む義時。
22話の見直し感想と考察です。
頼朝と後白河法皇の初対面
伊豆の頃から頼朝の夢枕に立ち続けていた後白河法皇。石橋山で隠れている時にも後白河法皇の金縛りを受けていた頼朝です。
1180年頃からですので、長い年月の末、ようやく2人が初対面です。二人きりでの話。
今は対等に力を持っている2人。武士と朝廷が共存する新しい世の中を約束しました。
頼朝は後鳥羽天皇に大姫を嫁がせようとしますが、九条兼実がその前に立ちはだかります。
二つの酒宴
上洛を祝って、頼朝不参加の頼朝を囲む会と、蒲殿を囲む会、二つの酒宴が開かれていました。
頼朝を囲む会では、文官筆頭の大江広元も酒宴に参加。鎌倉武士と同じマインドで上洛を感慨深く受け止めています。
そして義時が、皆から後妻をもらうように勧められます。
「小四郎、
おなごを失ってできた心の深い穴を埋めてくれるのは
おなごしかいないぜ。」
「鎌倉殿の13人」22話
蒲殿メンバーは、比企能員、土肥実平、岡崎義実、三浦義澄、千葉常胤の古参の御家人ばかり。
頼朝が京に近い御家人や文官ばかりをひいきしていると、老兵の皆さんは面白くありません。
この図式は、上総広常が冤罪で討たれた時に似ています。
義時、やもめの子だくさん状態
最愛の八重を失った悲しみから立ち直れないまま、子供たちの世話に追われている義時。
ここで、酒浸りになるとか、自暴自棄にならないところが義時のいいところです。
比企が頼朝攻略に差し向けた比奈(堀田真由)を、義時にどうか。という話になりますが、
義時はまだそんな気になれません。
心配して様子を見に来た、普段着の政子と義時が子どもの頃の話で花が咲きます。
1192(イイクニ)作ろう鎌倉幕府
1192年、後白河法皇の死去を受けて、頼朝が征夷大将軍に任じられます。
昔、歴史の授業で暗記した「1192(イイクニ)作ろう鎌倉幕府」の1192年です。
同年、政子に千幡が生まれました。後の実朝です。全成と実衣が乳母になり、全成が少し不安げです。
婚姻が最大の武器 の時代。
大姫も比奈も、姻戚関係を結ぶことで、家と家、武士と朝廷の架け橋になるという時代。
比奈や、義経に里を引き合わせたのは、比企の妻・道のアイディアです。
婚姻関係と乳母夫の関係が最強の時代。そういえば、頼朝も乳母の比企尼には頭が上がりません。
八重さんと義時は、損得でない繋がりだったので、余計に悲しさが募ります。
当初、比奈から義時はむっつりしてて気持ち悪いと散々に言われていますが、この後、損得を超えた愛が生まれていきます。
比奈もどこか八重に通じるところがあって、坂東の女の強さを感じます。
曽我兄弟が工藤経常の仇討ちを
曽我十郎・五郎兄弟が烏帽子親の時政を頼ってやってきます。
親の仇、工藤敬常を討つためだと思っているのは、北条時政だけ。
本当はその先にある、頼朝討伐の謀反を考えている曽我兄弟です。
仇討ち→謀反という企みを知った比企は、なかば嬉しそうに物見遊山を決め込みます。
・謀反が成功したら、乳母として育てている万寿(のちの頼家)の天下。
・謀反が失敗したら、北条に罪を追わせて、北条を失脚させる。
どちらに転んでも、比企には好都合な展開です。知らぬは時政ばかりなりです。
そこに、なんでも知っている梶原景時が登場します。善児、いい仕事します。
父・時政が関わっていると聞かされて、動かざるを得ない義時。
22話の出演キャスト
役名 | 俳優名 |
北条義時 | 小栗旬 |
八重 | 新垣結衣 |
北条政子 | 小池栄子 |
比奈 | 堀田真由 |
畠山重忠 | 中川大志 |
実衣 | 宮澤エマ |
大姫 | 南沙良 |
安達盛長 | 野添義弘 |
源範頼 | 迫田孝也 |
工藤経常 | 坪倉由幸 |
仁田忠常 | 高岸宏行 |
岡崎義実 | たかお鷹 |
二階堂行政 | 野仲イサオ |
三浦義村 | 山本耕史 |
和田義盛 | 横田栄司 |
九条兼実 | 田中直樹 |
阿野全成 | 新納慎也 |
道 | 堀内敬子 |
土肥実平 | 阿南健治 |
大江広元 | 栗原英雄 |
梶原景時 | 中村獅童 |
曽我五郎 | 田中俊介 |
曽我十郎 | 田邊和也 |
金剛 | 森優理斗 |
鶴丸 | 佐藤遥灯 |
後鳥羽天皇 | 菊井りひと |
弥九郎 | 渡部澪音 |
千幡 | 吉川魁理・土橋蓮・染谷美月・宮島瑠花 |
伊東祐親(回想) | 浅野和之 |
河津祐泰(回想) | 山口祥行 |
比企能員 | 佐藤二朗 |
善児 | 梶原善 |
三浦義澄 | 佐藤B作 |
千葉常胤 | 岡本信人 |
丹後局 | 鈴木京香 |
北条時政 | 坂東彌十郎 |
りく | 宮沢りえ |
源頼朝 | 大泉洋 |
後白河法皇 | 西田敏行 |
22話の制作陣
脚本 | 三谷幸喜 |
音楽 | エバン・コール |
ナレーション | 長澤まさみ |
演出 | 中泉慧 |
最後に
義時は、本当は八重さんとの思い出を胸に静かに暮らしていきたいのですが、その思いとはうらはらに時代はどんどん進んでいきます。
義時はいやでもその渦にのみ込まれていきます。
金剛が安達盛長の息子を殴ってしまって、義時と一緒に謝りに行くシーン。
鶴丸が「自分をかばったからだ」と義時に話すシーンで、バックに「八重」が流れていて、たまらなくなりました。
金剛役の森優理斗くんが、泰時役の坂口健太郎さんに顔立ちが似ていて、おっとりした雰囲気もよく出ていると思いました。
>>こちらの記事で『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
「鎌倉殿の13人」オリジナルサウンドトラックに「八重」も収録↓
本ページの情報は2022年10月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
コメント