「鎌倉殿の13人」40話のネタバレあらすじと感想をお届けします。
義時は今になって、頼朝が上総介を排除した気持ちを噛みしめることになります。
政子の「恐れからの行動」だと義時を諭す言葉も耳に入りません。
相撲や眉毛を剃って笑って和解してきた頃に戻りたい40話。三浦義村の風見鶏ぶりも炸裂します。
>>こちらの記事で『鎌倉殿の13人』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
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ヒゲの和田一族、巴は女将軍
義時「本人にその気がなくても周りが担ぎ上げる。」
「鎌倉殿の13人」40話より
まさに和田義盛(横田英司)はそういうポジションにいます。
二階堂行政が言っていたように、義盛は和田胤長(細川岳)の処分を受入れ、手打ちにすべきでした。
15話「足固めの儀式」で見せしめに殺害された上総広常(佐藤浩市)と同じで、鎌倉殿の実朝を「ウリン(羽林)」と呼び、鎌倉殿との距離が近くなりすぎました。
執権の義時に対しても「相撲」や「眉毛を剃る」など、打開案がいつまでもピュアな和田義盛。この気質が返って脅威になると知っている義時と大江広元には逆効果でした。
和田義盛が眉毛を剃ったのは、7話で梶原景時を口説くためでした。この時には交渉担当のメインが和田義盛でサブが義時だったのに、立場が逆転しています。
和田一族はみんなヒゲをたくわえていて、ザ・坂東武者集団です。98人もヒゲ武者が集まると圧巻です。
胤長の娘(吉田舞香)が病死するという悲劇がなければ、和田義盛が実朝と双六なんてしないで、さっさと館に帰っていれば戦にならなかったかもしれません。
秘伝の女装は一勝一敗。さて、今回は?
御所にいる実朝(柿澤勇人)と和田義盛(横田英司)を会わせようと、政子が秘策を提案します。秘策と聞いて「女装のことだ」と気づかれた方も多いと思います。てっきり実朝の美しい女装が見られるのかと期待しましたが、な、なんと女装したのは和田義盛でした。鎌倉殿を和田邸に行かせる危険を冒すことはできないからですね。
女装の過去の成績は
一勝:1話「大いなる小競り合い」での頼朝(大泉洋)さんと
一敗:17話「助命と宿命」での源義高(市川染五郎)です。市川染五郎さん、美しかったです。
泉親衡(ちかひら)も源仲章(なかあきら)も生田斗真、京の雅
京の後鳥羽上皇(尾上松也)と藤原兼子(シルビア・グラブ)、慈円(山寺宏一)の3人トリオが、頼朝の頃の後白河法皇(西田敏行)、丹後の局(鈴木京香)、平知康(矢柴 俊博)の3人と同じ人員配置で、藤原兼子が丹後の局と同じ、強力なフィクサー役となっています。
後鳥羽上皇の側近の源仲章(生田斗真)は、39話「穏やかな一日」で、実朝の和歌の意味を泰時に教えてあげていたかと思ったら、和田の乱の火種を作った「泉親衡(ちかひら)の乱」の首謀者、泉親衡として登場してくるとは、驚きました。
尾上松也さんと生田斗真さんは、学生時代からの親友だそうで、「鎌倉殿の13人」では、西からの息の合った不気味で雅な雰囲気が伝わってきます。
どうする三浦義村(山本耕史)
三浦義村(山本耕史)の動きは、最後まで読めません。結局どっちやねんと突っ込みたくなります。
和田義盛の陣を預かっている巴は、かつて木曽義仲と共に戦に出ていた百戦錬磨の兵です。義村を信用するはずはありません。義村はこれまでも、時政に加勢するふりをして義時に寝返ったことがありますが、起請文を書けと言われたのは今回初めてです。さすがの義村も和田を裏切れなくなりました。どうする義村。
起請文(きしょうもん)とは、
神仏に誓いを立てて書く誓約書のようなもの。
「鎌倉殿の13人」比奈さん、実朝のセリフより。
起請文に書いた内容を破ると、体中の毛穴から血が噴き出して苦しんで死ぬ。
この時点での義村は、乳母父になっている公暁が次の鎌倉殿になる可能性もあるわけで、和田が勝つのもあり。と思っていたかもしれません。
政子の言葉に一瞬、弟に戻る義時(小栗旬)の表情がすごい
小栗旬さんのすごいシーンがありました。中盤23分頃のことです。
政(まつりごと)に口を出すなと義時に言われた政子が一喝します。
どの口がそんなこと言ってるの。政に加われといったのはあなたですよ。
私を支える立場ではなかったのですか。一人で勝手なことをしない!
「鎌倉殿の13人」40話より
この後の義時の顔つき。ぜひ、皆さんもご覧になってください!
伊豆の頃の、姉の政子に引っ付いて回っていた、頼りない次男坊の顔になっています。一瞬で小栗旬さんの表情が変わって「あ、弟に戻ってる」と実感した場面でした。
義時は15話「足固めの儀式」で、頼朝に従ってからというもの「力で制する」道を学んできました。権力を掌握し、それを失うのが怖くてより強固な手段を選ぶようになってきた義時。政子や泰時の言う、武力に頼らない政は、やり方がわかりません。
頼りない頃の義時は15話以前で見れます。
政子と実朝、泰時が「鎌倉の良心」
武力ではなく、言葉で政(まつりごと)を行っていこうとしている、政子と実朝、泰時の3人。
- 政子は、朝廷と鎌倉が対立する承久の乱の時に、御家人の心を一つにする名演説をします。
- 実朝は和歌に親しみ、妻・千世と静かな日々を過ごしているお陰で平和主義です。和歌を通じて京の朝廷からの信頼を得ています。
- 泰時は、のちに武家社会の法の礎となる「御成敗式目」を定めます。
義時の従来型「力には力で」から、次世代を担う女性と若い頭が成長してきています。
血で血を洗うパワーゲームだけでは治めきれない、政治手腕も試されることになる義時。
しかめっ面でお酒を飲むしかない義時の悲哀もわかります。
歩き巫女(大竹しのぶ)再登場
大竹しのぶさんが再登場されました。
実朝(柿澤勇人)と千世(加藤小夏)の、お互いに対する尊敬や信頼を肯定してくれてよかったなぁと思いました。お世継ぎ問題など色々ありますが、愛のカタチは色々あっていいと、歩き巫女が伝えてくれました。
まとめ
立派な鎌倉殿に成長している実朝の姿と、真っ黒な義時が一瞬昔に戻った瞬間を見ることができた40話でした。ふっとあどけない表情に戻った小栗旬さんの演技に感動しました。
歩き巫女の予言通り、鎌倉は火の海、由比ヶ浜にヒゲ面の首が並ぶのでしょうか。
三浦義村の去就も気になります。歴史は繰り返されますが、もうあの頃には戻れません。
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