2024年大河ドラマ『光る君へ』第19話「放たれた矢」。タイトルの「放たれた矢」は文字通り隆家が最後に放った矢のほか、右大臣に就任した道長と白楽天の『新楽府』からインスピレーションを受けて夢を語るまひろの「2本の矢」が「第二期道長・まひろ」として放たれたとも考えられます。更に一条天皇の名君ぶりと明子の兄・源俊賢の敏腕フィクサーも本格稼働です。
10話「月夜の陰謀」で出家に追い込まれた花山院が再登場します。伊周と隆家はどんな波乱を巻き起こすのでしょうか。
そんなあなたに、ネタバレあらすじとみどころと『光る君へ』の再放送情報、視聴方法をお届けします。
大河ドラマ『光る君へ』の再放送は、地上波では放送翌週の土曜日午後1:05から放送されます。
放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や『光る君へ』第1話からの見逃イッキ見は、U-NEXTでNHKオンデマンドを。
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道長が右大臣に就任したことで政の方向性が大きく変わり始めます。権勢欲が無い道長は早い段階で一条天皇の信頼を得ます。そして道長生来の優しさと三男坊のおっとりした一面に人望が集まります。一条天皇と道長のタッグで「民のための政」が大きく動きだしました。
一方、まひろも清少納言の計らいで定子と一条天皇に拝謁するチャンスに恵まれます。一条天皇にも「男だったら登用してみたい」と思わせるまひろの才。まひろの有能さを一条天皇の口から聞く道長。離れてはまた絡み合う道長とまひろの縁。道長の采配でまひろの父・為時も昇進し、国司への道が開かれていきます。
まひろが清少納言に連れられて登華殿の廊下を歩く時の清少納言とまひろの十二単の衣擦れの音や、倫子と母・穆子の裾さばきの音、そして各シーンで流れるBGMが心に響きます。F4(道長、公任、斉信、行成)4人の同窓会のようなシーンで蛍が舞っていたのも素敵でした。
「宇治大河ドラマ館」と「びわこ大津大河ドラマ館」に行ってきました。珍道中をまとめていますので、よろしければどうぞ↓
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- 19話の名言と印象的な3つのシーン
- 第19話あらすじ(ネタバレ注意)
- 道長が右大臣に就任します
- 「新楽府」を書き写しているまひろ
- 陣定(じんのさだめ)での公卿たちのポジション。
- 道長、公任、斉信、行成の同窓会
- 俊賢のはたらき
- まひろは新楽府の考えを清少納言に話す
- 一条天皇と定子に拝謁するまひろ
- 一条天皇は道長にまひろの話をする
- 道長の推挙で官位が上がった為時
- 荒れている伊周の心のよりどころは斉信の妹・光子(竹内夢さん)
- 光子に会い来たら別の牛車が止まっていた
- 道長とまひろのシーンがなかった?
- 【紫式部年表】第19話:まひろは26歳。
- 第19話「放たれた矢」のキャスト&制作陣
- 大河紀行【京都府京都市・滋賀県高島市、陽明文庫、安曇川町】
- 『光る君へ』放送時間
- まとめ
19話の名言と印象的な3つのシーン
19話の名言は、右大臣に任命された道長のセリフです。
右大臣に任命された道長が一条天皇に答えた意気込み。
道長:身命を賭してお仕えいたす所存にございます。(中略)異なる道を歩みとうございます。
『光る君へ』第19話より
「第二期道長」のスタートを象徴するセリフです。覚悟を決めた道長の政を見守っていきたいです。
①F4の同窓会
蛍の舞う夜、道長(柄本佑さん)、公任(町田啓太さん)、斉信(金田哲さん)、行成(渡辺大知さん)の4人で酒を酌み交わす場面。なんだかんだ言いながらも適切な除目を決めるために道長に協力する面々。青春時代を共に過ごし切磋琢磨した来た仲間こそだと思いました。
②一条天皇(塩野瑛久さん)の高貴な姿。
19話全体を通じて、一条天皇の聡明で落ち着いた姿が印象的でした。独裁ではなく人任せでもなく、民のための政を行いたいと気高い理想を持っている一条天皇。公卿たちにも目配りして、定子のことも慈しみ、母・詮子のことも思いやる非の打ち所のない一条天皇の姿に見惚れます。演じる塩野瑛久さんの端正な顔立ちと立ち居振る舞いにうっとりします。
③まひろが一条天皇と定子に拝謁する場面
登華殿の廊下を進むまひろと清少納言の衣装の美しさと衣擦れの音に心を奪われます。BGMもピッタリで何度見ても美しいシーンです。一条天皇と定子の身のこなしや、その後にやってくる伊周と隆家の立ち居振る舞いも優雅で堂々としていて、ザ・平安時代をずっと見ていたい思わせる場面です。
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第19話あらすじ(ネタバレ注意)
道長(柄本佑さん)が右大臣に任命され公卿の頂点に立つ。これを境に先を越された伊周(三浦翔平さん)との溝が深まっていく。
一方まひろ(吉高由里子さん)は、ききょう(ファーストサマーウイカさん)の計らいでを登華殿へ。定子(高畑充希さん)との初対面に緊張する中、一条天皇(塩野瑛久さん)も現れ、まひろは自分の夢を一条天皇に伝える。
ある夜、女に裏切られたと落ち込んで帰ってきた伊周を連れて、弟の隆家(竜星涼さん)は、女の家へ押しかけていく。しかしそこにいたのは出家した花山院(本多奏多さん)だった。そしてこれが大事件へと発展することに…。
清少納言がまひろを登華殿に連れてきた時、廊下の画鋲が置かれていてまひろは痛い思いをしました。これに対し「私なんて3日に一回、何かを踏んで足の裏は傷だらけです」という清少納言の強く明るい態度が印象的でした。清少納言は「定子・命」なので、それを守るためには他の事はどうでもよい。ときっぱりした姿勢を清々しく感じました。
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道長が右大臣に就任します
一条天皇に「この先関白になりたいのか、それともなりたくないのか?」と聞かれて「なりたくない」と答える道長。理由を聞かれると
道長:関白は陣定(じんのさだめ)に出ることができませぬ。私はお上の政のお考えについて、陣定で公卿たちが意見を述べ論じ合うことに加わりとうございます。
一条天皇:関白もあとで報告を聞くが。
道長:あとで聞くのではなく、意見を述べる者の顔を見、声を聞き、共に考えとうございます。彼らの思い、彼らの思惑を感じ取り見抜くことができねばお上の補佐役は務まりませぬ。
一条天皇:これまでの関白とはずいぶんと異なるのだな。
道長:はい。異なる道を歩みとうございます。
『光る君へ』第19話より
道長、よく言った!道長の言葉を聞きながら一条天皇も希望に満ちた表情に変わってきました。良い政治が行われそうですね。
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「新楽府」を書き写しているまひろ
18話で弟の惟規と話題にのぼった白楽天(=白居易772~846年)の「新楽府」。惟規が借りて持ってきてくれたようで、早く返すためにまひろが一生懸命に書き写しています。
白楽天の「新楽府」は、中唐の詩人であった白楽天が、科挙に合格して官僚になったのち、政治風刺を民にも分かりやすいよう平易な言葉と歌のようにリズミカルなテンポで詩に綴ったものです。中国だけでなく日本にも伝わってきて、まひろたち平安時代の貴族にも多く読まれていました。まひろは当時最先端の思想や学問を吸収していたことが分かります。平安時代の日本で(唐でも男子のみでしたが)性別も問わない「科挙制度」があれば、まひろが政を行う機会があったかもしれません。
まひろが劇中で書き写していたのは「澗底松(かんていの松)」という詩です。
以下に原文を引用します↓
涧底松念寒俊也
有松百尺大十围,生在涧底寒且卑。涧深山险人路绝,老死不逢工度之。天子明堂欠梁木,此求彼有两不知。谁喻苍苍造物意,但与之材不与地。金张世禄原宪贫,牛衣寒贱貂蝉贵。貂蝉与牛衣,高下虽有殊。高者未必贤,下者未必愚。君不见沈沈海底生珊瑚,历历天上种白榆。書き下し文
「百度百科」より
松有リ百尺大キサ十囲 生ジテ澗底ニ在レバ寒ク且ツ卑シ 澗(たに)深く山險シクシテ 人路絶エ 老死スルモ 工(こう)の之ヲ度(はか)ルニ逢ハズ 天子ノ明堂、梁木ヲ欠ク 此ニ求メ彼(かしこ)ニ有レド 両(ふた)ツナガラ知ラズ・・・
赤字の部分が、まひろが一条天皇の前で諳んじた部分です。
「新楽府」を書き写しているまひろは、その文字だけを映しているのではなく、文字の中に込められた宋の最先端の思想を吸収しています。「政は惟規さまに任せて姫さまはお家のため婿を」。さわが婿を取ったという文には「先を越された」といういとの反応こそが一般的な価値観の中、まひろは自分の道を進んでいます。
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陣定(じんのさだめ)での公卿たちのポジション。
いよいよ道長が進行を務める、伯耆(ほうき)と石見(いわみ)の国の減税を認めようと一条天皇が提案して、民の免税について陣定(じんのさだめ)が始まります。
まずはその前段階。
源俊賢 | (帝は)租税を四分の一免除してはとのご英慮にございます。 |
道長 | さすが、帝であられる。 帝は民を思う御心があってこそ帝たりえる。 |
斉信 | 私は不承知です。陣定は大荒れになりますぞ。 |
からの陣定。道長が位の低い人から意見を聞いていきます。
誠信(さねのぶ) | 帝の仰せのままに |
公任 | 帝の仰せのままに |
平惟仲 | わかりませぬ |
道綱 | 帝の仰せのままに |
実資 | 同じく。 |
隆家 | わかりませぬ。 |
顕光 | 帝の仰せのままに |
公季(きんすえ) | 帝の仰せのままに |
伊周 | この儀よろしからず。 二国の申し出を入れ税を免ずれば他国も黙ってはおらぬ。 そのようなことで朝廷の財を減らしてよいのか。 甘やかせばつけあがるのが民。施しはいらぬと存ずる。 |
道長 | 未だ疫病に苦しむ民を救うは、上に立つ者の使命と存ずる。 では、皆の意見、帝にお伝え申す。 |
道長の意見に賛同する人なのかどうかか一目瞭然の場面でした。権力に屈せず信念を貫いてきた実資(ロバート秋山さん)の満足げな表情を見ていると、ようやく真っ当な政が行われるようになったと実感します。
伊周・隆家兄弟はともかく、斉信が臆せず道長に意見できる点も良いなと思いました。
伊周の「言いがかり」がある意味すごい。
父・道隆と叔父・道兼を呪詛したのは道長で、姉・詮子を動かして帝をたぶらかしたのも道長。姉・詮子を使って定子に無理強いするのをやめろ。全ての原因を道長に結び付ける伊周論法がすごいです。
全部、叔父の道長のせいにしてしまいたいくらい伊周は追い詰められているということですね。
これだけ言われても動じない道長。それを見ていた公任や道綱からすればますます道長への信頼が厚くなる場面でした。
サラブレッド道隆の嫡男の伊周なので、落ち込んでも品のあるお顔立ちは変わりません。三浦翔平さんのイケメンが際立って見えました。
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道長、公任、斉信、行成の同窓会
蛍の舞う夜、久しぶりに道長、公任、斉信、行成の4人が酒を酌み交わしています。次の除目が話題の中心です。若い頃から切磋琢磨し合った面々だけあって、公任は適切な除目を行うために行成の字を利用すべきと道長に提案します。行成はもともと「道成ファン」なので、喜んでその任を引き受けます。
道長本人がオールマイティーでなくても、周りの人たちが道長をサポートしてより良い方法を見つけてくれます。完璧な人より、三男坊で頼りない道長のような人の方が、みんなが盛り立ててくれるので、組織全体としてうまく機能します。
斉信は参議に昇格したいなぁと言いますが、道長はこれをきっぱり「すまん。今回はない。」と却下します。今回は、源俊賢を参議にすると断言します。この清廉潔白さが道長の道長たるゆえんです。
公任に「同じ蔵人頭の斉信と俊賢。なぜ俊賢にするのか?」と聞かれて、「目指すもののためにには、その誇りを捨て去ることができる。今の俺にはなくてはならない男だと思っている。」と、斉信も承服するしかないです。
俊賢は道長の義兄ですが、道長に嫁いだ妹の明子が父の恨みを捨てきれず兼家を呪詛したのとは真逆で「自ら命を絶てぬなら、生きてゆくほかはない。生きてゆくなら、力のある者には逆らわぬほうがよい。それが私の学んだことだ。」とプライドを捨て生き残る道を選んで生き残ってきました。それと、明子から常々、道長の思いやり深さを聞いてきて、明子が幸せになっていく姿を見て、道長への信頼を寄せていったんだと思います。
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俊賢のはたらき
参内しなくなった伊周と隆家の元に、参議になった俊賢(本田大輔さん)が訪れます。伊周と隆家を陣定に出席させる説得工作です。
最初は義弟・道長の差し金だろうと疑っていた伊周も「源の再興のため、道長に忠義はない」という俊賢のたくみな話術に引き込まれていきます。殿下の宝刀「帝」も引き合いに出してきて、伊周を陣定出席へ誘導していきます。
見ている私も、俊賢は本当はどっちにつくつもりなんだ?と思いました。瞬きひとつせず畳みかける俊賢のトークがうますぎて完敗です。
インタビュー「源俊賢役本田大輔さん ~生き残るための処世術に長けた人」を読んでいくと、この先、道長を支える役割を担っていくとのことなので、俊賢の敏腕フィクサーぶりを安心して見守っていきたいと思います。
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まひろは新楽府の考えを清少納言に話す
「光る君へ」では、清少納言はまひろと親友のように交流し、道長の政治手腕をまひろに伝播する役目を担っています。清少納言がまひろの家に訪れて右大臣・道長の活躍をまひろに話します。若狭に宋人がたどり着いて、それを越前に移したとか、まひろが飛びあがって喜びそうなフレッシュなニュースを清少納言が運んできます。ファーストサマーウイカさんが演じる清少納言はカラッと明るくて見ていて気持ちのよいキャラクターに設定されています。
まひろは清少納言に「新楽府」や宋の科挙制度のことを話します。これを聞いた清少納言は尊敬してやまない定子にまひろを引き合わせようとします。まひろも臆することなく定子に会いたいと言います。
思い起こせば道長の妻・倫子の開くサロンに兼家→為時に命じられて通っていた時のまひろも、和歌や文学の世界、そして倫子の人柄にすっかり魅かれ、倫子に会いたいという気持ちから間者としてでもサロンに通うことを選んでいました。学習欲と好奇心がまひろの原動力です。辛いこと悲しいこともいっぱい経験して『源氏物語』でそれら全てをアウトプットしていくことになります。
清少納言に連れられて登華殿の廊下をまひろが歩く時のBGMが、道長とまひろが文を交わして逢瀬の時や、まひろが何かを始める時、新しい扉が開く時のBGMで、聞いただけで「新しい扉が開くタイミングだ」と思います。
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一条天皇と定子に拝謁するまひろ
清少納言がまひろを登華殿に連れてきた時、廊下に画鋲が置かれていて、それを踏んだまひろは「痛い!」と思わず声をあげました。これに対し清少納言は「私も3日に一回、何か踏みますので、足の裏は傷だらけです。でもそんなこと、わたしは平気です!中宮様が楽しそうにお笑いになると、嫌なことはみーんな吹き飛んでしまいますゆえ。」という、強く明るい態度が印象的でした。
清少納言の定子のためなら妬みやいじわるなんてどうでもよい。の姿勢を清々しく感じました。まひろも将来彰子に仕える時に、このことを思い出してしなやかに対処できるといいなと思いました。
定子に拝謁の予定だったまひろと清少納言、思いがけず一条天皇が定子のもとに「お渡り」してきます。一条天皇と定子には皇子を授かるという至上命題があるため、しばらく2人を待つ清少納言とまひろ。
「光る君へ」はお子さんと一緒に視聴しているご家庭も多いと思いますので、ソフトタッチの設定にホッとしました。
その後、一条天皇と定子に拝謁することになったまひろ。「女子ながら政に考えがあるそうにございます」と紹介されます。ですが、ここで「物申す」とは言わないところが、拝謁の礼儀。
まひろ:恐れながら、私には夢がござます。
一条天皇:夢?
まひろ:(科挙制度について話したのち)すべての人が身分の壁を越える機会がある国は素晴らしいと存じます。我が国もそのような仕組みが整えば。といつも夢見ておりました。
『光る君へ』第19話より
書籍の引用や自分の願いという形式で話さないと、天皇を目の前にして政権批判になりかねないので注意が必要です。
一条天皇:その方は『新楽府』を読んだのか?
まひろ:「高者(こうしゃ) 未(いま)だ必ずしも賢ならず 下者(げしゃ) 未だ必ずしも愚ならず」
一条天皇:身分の高い低いかでは賢者か愚者かはかれぬな。
まひろ:下々が望みを高く持って学べば、世の中は活気づき国もまた活気づきましょう。高貴な方々も政をあだおろそかにはなされなくなりましょう。
『光る君へ』第19話より
最後の一言は余計でしたね。一条天皇の一瞬の苦笑いを定子は察知しました。夫唱婦随ですね。
伊周と隆家がなぜかやってきます。「皇子、皇子」と小うるさい伊周に一条天皇も「それしか申さぬのだな」と避けられてしまいます。伊周、完全に逆効果です。
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一条天皇は道長にまひろの話をする
一条天皇がまひろのことを道長に話します。まひろのことが強く印象に残ったのですね。下々の優秀なものを登用すべきと帝に向かった進言したこと。まひろが男だったら登用してみたいと思った。と一条天皇は素直な感想を道長に話します。聞いている道長の心に何かひらめきます。為時の「淡路守」を希望する申文を見て思案する道長。新しい扉が開きます。
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道長の推挙で官位が上がった為時
正六位上(しゅうろくいのじょう)前式部丞蔵人(さきのしきぶのじょうくろうど)だったまひろの父・藤原朝臣為時が、道長の推挙で従五位の下に昇格します。
平安時代の官位一覧図です。従五位下からは貴族の仲間入りで、越前国司への道が開けます。
貴族 | 公卿 | 正一位 | |
〃 | 公卿 | 従一位 | |
〃 | 公卿 | 正二位 従二位 | |
〃 | 公卿 | 正三位 | |
〃 | 公卿 | 従三位 | |
〃 | ー | 正四位(上下) | |
〃 | ー | 従四位(上下) | |
〃 | ー | 正五位(上下) | |
〃 | ー | 従五位(上下) | 新しく任命 |
侍 | 正六位(上下) | 今までの為時 | |
〃 | 従六位(上下) |
正六位上だった為時が申文を書いて許される常識的な範囲は「淡路守」くらいだそうで、宋の言葉が話せても漢文に造詣が深くても、宋人が70人も来ている越前にすっといけないのは適材適所が叶わない平安時代の身分制度の弱点だと思いました。
乙丸を演じる矢部さんがXで為時の束帯の絵を描かれています。ほっこりしますね。
#光る君へ #第19回 #光る君絵 pic.twitter.com/hwq81RoASn
— 矢部太郎 (@tarouyabe) May 12, 2024
道長の大英断で為時が昇格しましたが、これは道長がまひろを思いやっての二心なのか、政を思ってのことなのか…。とふと思いました。
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荒れている伊周の心のよりどころは斉信の妹・光子(竹内夢さん)
伊周が斉信の妹・光子(竹内夢さん)のところに通います。傍若無人に見える伊周が唯一ホッとできる光子。この後に起こる事件は伊周の一方的な勘違いが元なのですが、巻き込まれた花山院(本郷奏多さん)は斉信のもう一人の妹の元に通っています。
花山院と言えば心から愛していた忯子(井上咲楽さん)は斉信の妹でした。斉信のもう一人の妹に忯子の面影を追っていたのかもしれません。
忯子と光子を演じている井上咲楽さんと竹内夢さんと斉信を演じる金田さんが何となく似てますね。美しさがつながっていてキャスティングの妙を感じました。
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光子に会い来たら別の牛車が止まっていた
ストレスフルな伊周。ちょっと考えればわかるのかもしれないのですが、八方ふさがりな伊周には「光子に裏切られた」としか思えません。伊周もちょっとかわいそうですね。この話を聞いた弟の隆家が無鉄砲な行動に出ます。牛車や雰囲気で矢を放っていい相手かどうかくらい判断できそうなものを。それほど平安時代の夜は暗かったんだと思える場面でした。
せめてもの救いは隆家の矢の腕前が良かったこと。間違って花山院を射抜いていたら取返しの付かないことに…。
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道長とまひろのシーンがなかった?
18話のラストシーンで、約束したわけでもないのに思い出の場所で再会するまひろと道長。言葉を交わすこともなく立ち去ったまひろでしたが、19話も後ろ髪を引かれるような2人のシーンがあるのかな。と思いましたが今回はありませんでした。
第二期道長&まひろのフェーズに突入したので、彰子に紫式部が仕えるまで道長とまひろのリアルな接点はないのかもしれないですね。
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【紫式部年表】第19話:まひろは26歳。
紫式部の生涯を年表にまとめてみました(数え年なのと、生没年に関しては諸説あります)。
第19話にあたるのは、赤字の部分です。
年 | 年齢 | 出来事 | 天皇と周辺 |
---|---|---|---|
966年 | 三郎/道長が生まれる | 円融天皇 | |
970年頃? | 1歳 | まひろ/紫式部が生まれる | |
978年 | 8歳 | 三郎/道長と出会う 母・ちやはが亡くなる | |
984年 | 15歳 | まひろが成人する。 父・為時、式部省の役人に。 | 花山天皇即位 |
985年 | 16歳 | 4月7日道隆主催・漢詩の会 | 忯子死去。 |
986年 | 17歳 | 為時、解職。 | 藤原義懐が権中納言に。 一条天皇即位 |
990年 | 21歳 | 藤原定子が一条天皇に入台。 兼家を継ぎ、道隆が関白に | |
993年 | 24歳 | 清少納言が定子に仕える | |
994年 | 25歳 | 都で天然痘が大流行する | |
995年 | 26歳 | 道隆が死去、道兼が死去。 6月 道長が右大臣に | |
996年 | 27歳 | 父・為時の赴任地・越前に同行。 | 道長、左大臣に。 |
998年 | 29歳 | 帰京。藤原宣孝と結婚する。 | |
999年 | 30歳 | 長女・賢子(大弐三位)出産。 | 彰子が一条天皇に入内。 一条天皇と定子に敦康親王誕生 |
1000年 | 定子が皇后、彰子が中宮に。定子死去。 | ||
1001年 | 32歳 | 藤原宣孝と死別。 『源氏物語』の執筆開始。 | |
1005年 | 36歳 | 道長の求めで宮仕え開始。 道長の娘・彰子に仕える。 | |
1006年 | 37歳 | 宮仕えを放棄→再び戻る。 | |
1008年 | 39歳 | 『源氏物語』が人気になる。 | 一条天皇と彰子の間に敦成親王(後の後一条天皇)誕生 |
1009年 | 40歳 | 一条天皇と彰子の間に敦良親王誕生 | |
1010年 | 41歳 | 『紫式部日記』執筆開始。 | |
1011年 | 42歳 | 弟・惟規死去。 | 一条天皇が退位。三条天皇即位。 一条天皇死去。 |
1012年 | 43歳 | 彰子が皇太后となる | |
1013年 | 43歳 | 宮仕えを辞める | |
1014~31年 | 44~61歳 | 紫式部死去(諸説あり) | |
1028年 | 道長死去(62歳) |
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第19話「放たれた矢」のキャスト&制作陣
役名 | 俳優名 |
まひろ | 吉高由里子 |
藤原道長 | 柄本佑 |
源倫子 | 黒木華 |
藤原詮子 | 吉田 羊 |
藤原定子 | 高畑充希 |
藤原伊周 | 三浦翔平 |
藤原公任 | 町田啓太 |
藤原行成 | 渡辺大知 |
藤原隆家 | 竜星涼 |
藤原斉信 | 金田哲 |
源俊賢 | 本田大輔 |
藤原顕光 | 宮川一朗太 |
いと | 信川清順 |
乙丸 | 矢部太郎 |
平惟仲 | 佐古井隆之 |
藤原光子 | 竹内夢 |
一条天皇 | 塩野瑛久 |
藤原道綱 | 上地雄輔 |
花山院 | 本郷奏多 |
ききょう/清少納言 | ファーストサマーウイカ |
藤原実資 | 秋山竜次 |
藤原穆子 | 石野真子 |
藤原公季 | 米村拓彰 |
恒方 | 尾倉ケント |
藤原為時 | 岸谷五朗 |
題字・書道指導 | 根本知 |
時代考証 | 倉本一宏 |
風俗考証 | 佐多芳彦 |
装置 | 福田茉莉乃 |
装飾 | 大角啓太郎 |
衣装 | 竹林正人 |
語り | 伊東敏恵アナ |
作 | 大石静 |
音楽 | 冬野ユミ |
テーマピアノ演奏 | 反田恭平 |
制作統括 | 内田ゆき、松園武大 |
演出 | 黛りんたろう |
『光る君へ』のキャスト一覧はこちらから
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大河紀行【京都府京都市・滋賀県高島市、陽明文庫、安曇川町】
【京都府京都市、滋賀県高島市、陽明文庫、安曇川町】
≪陽明文庫≫
JR「京都」からバス「福王子」下車、徒歩5分
※春と秋に公開
≪安曇川(あどがわ)町≫
JR「安曇川」下車すぐ
藤原家に代々伝わる古文書や、美術品が保存されている陽明文庫。
藤原道長が20年以上にわたって書き残した日記『御堂関白記』が保存されています。その多くが道長本人の直筆です。日々の政務や儀式について書かれた日記は当時の様子を知る貴重な史料です。
平安時代の筆作りが、滋賀県高島市で継承されています。
巻筆といい、芯にする毛の根元を紙で巻き、上に別の毛をかぶせる製法です。
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『光る君へ』放送時間
放送時間の早い順番に並べると↓になります。
- 1回目日曜日 12:15 〜 13:00 BSP4KBSプレミアム4K
- 2、3回目日曜日 18:00~18:45 BS BSチャンネル(101)BSP4KBSプレミアム4K
- 4回目日曜日 20:00~20:45 GNHK総合
- 5回目土曜日 13:05~13:50(再放送)GNHK総合
- 見逃し日曜日 20:45の少し後~7日間NHKプラス
※受信契約が必要。
- 見逃し日曜日 20:45の少し後~放送終了予定は未定
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まとめ
2024年大河ドラマ『光る君へ』第19話のタイトルは”放たれた矢”。
道長が右大臣に就任したことで政の方向性が大きく変わり始めます。「第二期道長」の誕生です。そして道長とのあつれきを強めていった伊周の弟・隆家が放った矢が大きな波紋へと広がっていきます。
そんなあなたに、ネタバレあらすじとみどころと『光る君へ』第19話「放たれた矢」の視聴方法をお届けしました。
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2024年4月、宇治とびわ湖大津大河ドラマ館に行ってきました。詳しくはこちらから
大河ドラマ『光る君へ』は放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や第1話からの見逃しイッキ見には、U-NEXTでNHKオンデマンドがおススメです。
ドラマ中に流れる音楽が胸が打ち震える素晴らしさです。ぜひ、『光る君へ』のサウンドトラックもお楽しみ下さい↓
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あらすじや人物相関図、そして豪華な出演者インタビューなど盛りだくさんの内容です。
『光る君へ』大河ドラマガイド。出演者のインタビューのほかに、歴史の新常識も書かれていて、ちょっと違った角度から楽しめます↓
『源氏物語』角田光代さんによる現代語訳です。文庫本は全8巻のうち現在5巻までが刊行。2024年6月に6巻が刊行予定です。管理人も夢中で読んでいます!
本ページの情報は2024年5月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
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