1月7日、いよいよ2024年大河ドラマ『光る君へ』の放送がスタートしました。第1話のタイトルは”約束の月”。どの月のことなんでしょう、気になります。
15分拡大版での第1話は、主人公・まひろ/紫式部と、三郎/道長の幼い頃の出会いや、平安時代の雅(みやび)な映像が映し出されました。
このまま穏やかに終わるのかと思いきや、胸を切り裂かれるようなラストシーンに「平安絵巻」の世界観だけではない本作のストーリー展開を予感した第1話でした。
そんなあなたに、ネタバレあらすじとみどころと『光る君へ』第1話の視聴方法をお届けします。
大河ドラマ『光る君へ』の再放送は、地上波では放送翌週の土曜午後1:05から放送されます。
放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や『光る君へ』第1話からの見逃しイッキ見には、U-NEXTでNHKオンデマンドを。
第1話では、主人公まひろと道長の幼少の頃が描かれていました。段田安則さん演じる道長の父・兼家の政治手腕と、まひろの母・ちやは演じる国仲涼子さんに目が釘付けになりました。
『光る君へ』の題字は、吉高由里子さんはじめ出演者の方々に書道指導をされている根本知さんが、なんと800回書かれた中で選んだ題字だそうです。
出演者のリストも縦書きのかな文字で、たおやかな雰囲気を感じます。
音楽では反田恭平さん演奏のピアノの旋律と、劇中でも弦楽器が随所に使われていて、これまでの大河ドラマとは趣が違うなぁと感じました。
制作陣の名前に女性が多かったことも特出すべき点だと思いました。
女性の目線で、女性が女性を描いていく今年の大河ドラマ『光る君へ』。タイトルバックを見た時点では「赤い糸」を連想し、韓流ドラマを見ているようでもありました。ですが、ラストに衝撃的なバイオレンスが来ます。いきなり来ます。1000年前が舞台なので、どんな風にでも描ける。という期待感で胸が躍ります。細かいところまで作り込まれ、パッと見ただけでは発見できない味わいが隠されている気がします。キャストの皆さんのちょっとした表情や、身にまとっているもの等、何度も見返して味わい尽くしたいと思います。
今、視聴できる『光る君へ』関連番組は?
放送ほやほやの『光る君へ』の関連番組をイッキ見して、ドラマを100倍楽しみましょう。
私が実際に視聴して、なるほど!と膝を打ち、『光る君へ』を更に楽しみに思う内容ばかりでしたので、ご紹介させていただきます。
『今年の大河は平安の華!「光る君へ」放送直前SP』
主演の吉高由里子さん、道長を演じる柄本佑さん、清少納言役のファーストサマーウイカさん、道長の盟友・藤原公任役の町田啓太さんの4人でざっくばらんな座談会です。
ざっくばらんと言いながらも、ファーストサマーウイカさんが、役についてしっかりと語られたのを受けて、皆さんにも火が付き、平安時代の貴族社会について真剣に熱く語っているので見ごたえがあります。
バーンと中臣鎌足(藤原鎌足)以降の家系図が張り出されます。藤原さんたちが、元をたどればみんな親戚というのが分かって「人類みな兄弟」を実感しました。
撮影時に着用の女房装束を前に、主演の吉高由里子さんから思わぬ裏話も…大変ですね。
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『50ボイス』
『光る君へ』出演者、スタッフ、ゆかりの地などなど『光る君へ』に携わる様々のジャンルの方々50人にインタビューして「あなたが光る時間は」を集めた特別番組です。
主演・まひろ/紫式部を演じる吉高由里子さん、吉田羊、柄本佑、井浦新、佐々木蔵之介を始め、ほぼキャスト全員にインタビューしてます。
美術チームの裏話や『光る君へ』では圧倒的に多い女性制作陣の面々へのインタビュー。題字・書道指導の根本知さんのインタビュー。柄本佑さんしか書けない「道長フォント」も見られます。
放送直前スペシャルなので、視聴できる期間が短めです。ここにご紹介した番組も全てU-NEXTのNHKオンデマンドで視聴できます。お早めにどうぞ~。
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では、ここからは『光る君へ』第1話「約束の月」についてお届けしていきます。
第1話「約束の月」あらすじ(ネタバレ注意)
「源氏物語」の作者・紫式部の波乱の一代記。
下級貴族の藤原為時(岸谷五朗さん)は5年間官職に付けず、一家は困窮していた。
為時の長女・まひろ(落井実結子さん)は、父が読む漢文を即座に覚えてしまう。「おまえが男であればなぁ」と父・為時に言わせるほど聡明な子どもだった。
ある日、まひろの飼っていた小鳥が逃げ出し、探している時に三郎(木村皐誠さん)という少年と出会い、二人は打ち解けあうが…。
前半はまひろの育った環境が描かれています。下級貴族の父・藤原為時(岸谷五朗さん)、母・ちやは(国仲涼子さん)、弟と貧しいながら学問に囲まれた暮らしぶりです。環境って大事だなと実感します。後半は、まひろと三郎の出会い、そして三郎/道長の父・兼家(段田安則さん)の権力掌握への道のり。道長の兄・道兼(玉置怜央さん)の暴挙へと続きます。え、一話でこんな衝撃的な展開になるの?と愕然としました。
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安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん)で幕開け
物語の始まりは、ユースケ・サンタマリアさん演じる安倍晴明が空を見て「雨が降る」と予言しているシーンからでした。
これまで描かれてきた安倍晴明は清廉潔白なイメージが多かったですが(『どうする家康』で今川義元を演じた野村萬斎さんが思い浮かびます)。『光る君へ』の安倍晴明は道長の父・藤原兼家(段田安則さん)から頼み事をされた時の反応がちょっとブラックでした。
ユースケ・サンタマリアさん演じる安倍晴明は、清濁併せ持つ印象を受けました。陰陽道の長である安倍晴明が、今後どんな役割を果たしていくのか、注目していきたいです。
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まひろと道長、子ども時代
初回は、まひろ(のちの紫式部)と三郎(のちの道長)が子ども時代に出会って仲良くなるエピソードが描かれています。
飼っていた小鳥が逃げてしまって泣いているまひろを慰めようと、足で自分の名前を書いて見せる三郎。これに対して、まひろは地面に漢文を書いてみせます。
「女に学問は不要」な平安時代に珍しい存在のまひろを見て、三郎は素直に「どうして漢文が書けるのか」と不思議がります。
そこで、まひろは「母が帝のお手付きに合って、わたしは帝の娘なの」と嘘の話をします。
こういう作り話が幼いまひろの口から出てくる平安時代の価値観ビにックリです。岸谷五朗さんが実の父でないわけがない。と画面に向かって思わず声をあげてしまいました。
「馬鹿(ばか)」という言葉も当時はなかったんですね。父から聞いた物語を三郎に話して聞かせるまひろ。道長とはソウルメイトとして引っ付いたり離れたりしながら、ずっと赤い糸で結ばれていくのかなぁと想像しました。そして、幼い頃の三郎との甘酸っぱい記憶も全て「源氏物語」の要素になっていくのかもと思いました。
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まひろの母・ちやは(国仲涼子さん)
平安時代は夫が妻以外の女性の元に通ってもOKな時代だったんですね。
どんな苦しい状況でも、「大丈夫、大丈夫」と夫の任官を願掛けするちやは(国仲涼子さん)。
そんな理想の妻であり母のちやはが、第1話でまさかの展開になります。それも、道長の兄・道兼(玉置玲央さん)によって…。
泣き叫ぶまひろと弟。「急な病で…ということにする」と言い聞かせる父・為時(岸谷五朗さん)
ソウルメイトの兄が母の仇という設定は、もしかしたら「源氏物語」の創作には欠かせないピースかもしれませんが、人として、女性としては心に深い傷が残っていく気がしてなりません。
第1話の最後になって、バイオレンスに傾いたので衝撃を受けました。史実が残されていない分、創作の自由度があって、第1話から揺り動かされました。
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藤原兼家(段田安則さん)の政治手腕
兼家(段田安則さん)には道隆(井浦新さん)、道兼(玉置玲央さん)、三郎の息子が3人と、一人娘がいます。一人娘の詮子(吉田羊さん)を円融天皇(坂東巳之助さん)に入内させ、姻戚関係を結んでいきます。詮子が男子を産めば、兼家は将来天皇の祖父になり、権力掌握バッチリです。
第1話から、兼家の政治手腕が光ります。
真面目な長男・道隆(井浦新さん)が「詮子が入内した日に安倍晴明の館に雷が落ちるとは」と噂が流れていることを心配そうに父に報告します。
兼家:慶事の折の雨風は吉兆じゃ。詮子の入内は吉である。
道隆:は?
兼家:そのように噂を流せ。
道隆:(とまどっている)
兼家:世の流れはおのれで作るのじゃ。頭を使え、肝を据えよ。そなたはわが嫡男ぞ。
『光る君へ』第1話より
そして、安倍晴明を呼び出して詮子に有利にことが運ぶように指示します。
その後も、皇太子の指南役に為時を付かせて情報収集を怠らない等、兼家の風を読む力と周到さはさすがだなぁと思いました。
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三男・道兼(玉置玲央さん)の衝撃的な行動。
三郎/道長の兄・道兼(玉置玲央さん)が、常軌を逸した行動に出ます。
父・兼家に認められたい、母の愛を一身に受けたいというのが出発点だと思いますが、報われない苛立ちを押さえることができず、弟・三郎への乱暴、そしてついには人の道に外れる行動にまで…。
『光る君へ』で描かれる平安時代では道兼の行動は許されていくのでしょうか?いつか報いの時が訪れるのかについても今後注目していきたいです。
余談ですが、道兼を演じる玉置玲央さんが『真田丸』で上杉景勝を演じた遠藤憲一さんにすごく似ていると思いました。ご親戚なのかも?と思いネットで調べてしまいましたが、全く無関係でした。失礼しました。
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「約束の月」の意味するモノは?
第1話のタイトルの”約束の月”に込められた思いを考えました。
まず、頭に浮かんだのは、藤原道長が詠んだ有名な歌
この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることの無しと思へば…
(この世で自分の思うようにならないものはない。満月に欠けるもののないように)
藤原道長
ベタですが、最終話では栄華を極めた道長がこの歌を詠んで紫式部のことを思い浮かべている。というラストシーンになるのでは。と想像しました。
最近、歌の解釈が違うのかも。とも言われているそうで、道長本人のことではなく素直に娘のことを喜んでいるという説もあるとのことなので『光る君へ』では、どの方向性で描かれていくのかも興味深々です。
そして、↑の10年前に、紫式部が仕えていた一条天皇の中宮・彰子が後一条天皇を産んだ時に詠んだ歌
めづらしき 光さしそふ さかづきは もちながらこそ ちよもめぐらめ
(祝宴の杯は望月と同じように欠ける事がなく、若宮の栄光も永遠に続くことでしょう)
紫式部
紫式部は、自分が仕えている彰子に帝となる息子が生まれて、道長との1対1の感情というちっぽけなことではなく、もっと大局を見て「月」を捉えているような気もしました。
電気のないこの時代、「月」の存在が今よりもっと大きく、「約束」は二人の心の中だけに宿るものと、もっと月レベルに大きなモノもありそうだと感じました。
一日の半分を占める夜に月あかりのもとで紡がれる道長と紫式部の物語が、どんな風に展開していくのか。「源氏物語」の一節を連想させるようなシーンがたくさん登場するんだろうなぁ。と思いました。
「源氏物語」をちゃんと読んでいないので、今年は『光る君へ』を見ながら、劇中で描かれる行間の世界も味わいたいので、ぜひ読んでみたいと思います。
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第1話「約束の月」のキャスト&制作陣
役名 | 俳優名 |
まひろ | 落井実結子 |
藤原為時 | 岸谷五朗 |
ちやは | 国仲涼子 |
藤原道隆 | 井浦 新 |
藤原詮子 | 吉田 羊 |
藤原道兼 | 玉置玲央 |
高階貴子 | 板谷由夏 |
三郎 | 木村皐誠 |
藤原顕光 | 宮川一朗太 |
いと | 信川清順 |
乙丸 | 矢部太郎 |
百舌彦 | 本多 力 |
藤原為光 | 阪田マサノブ |
藤原遵子 | 中村静香 |
藤原文範 | 栗田芳宏 |
平 惟仲 | 佐古井隆之 |
ぬい | 野呂佳代 |
安倍晴明 | ユースケ・サンタマリア |
時姫 | 三石琴乃 |
円融天皇 | 坂東巳之助 |
藤原頼忠 | 橋爪 淳 |
源雅信 | 益岡 徹 |
須磨流 | DAIKI |
はる | 島田桃依 |
熊丸 | 志村光貴 |
太郎 | 湯田幸希 |
師貞親王 | 伊藤駿太 |
藤原宣孝 | 佐々木蔵之介 |
藤原兼家 | 段田安則 |
題字・書道指導 | 根本知 |
語り | 伊東敏恵アナ |
作 | 大石静 |
音楽 | 冬野ユミ |
テーマピアノ演奏 | 反田恭平 |
制作統括 | 内田ゆき、松園武大 |
演出 | 中島由貴 |
『光る君へ』のキャスト一覧はこちらから
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まとめ
2024年大河ドラマ『光る君へ』の放送がスタートしました。第1話のタイトルは”約束の月”。
15分拡大版での第1話は、主人公・まひろと道長の幼い頃の出会いや、平安時代の生活様式や雅な映像美と、胸を切り裂かれるようなラストシーンに衝撃が走りました。
そんなあなたに、ネタバレあらすじとみどころと『光る君へ』第一話「約束の月」の視聴方法をお届けしました。
放送直前の関連番組もぜひ今のうちに視聴ください。
大河ドラマ『光る君へ』は放送後7日以内はNHKプラスで、7日過ぎた場合や第1話からの見逃しイッキ見には、U-NEXTでNHKオンデマンドを。
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『光る君へ』大河ドラマガイド・前編はこちらから↓
あらすじや人物相関図、そして豪華な出演者インタビューなど盛りだくさんの内容です。
『光る君へ』大河ドラマガイド。出演者のインタビューのほかに、歴史の新常識も書かれていて、ちょっと違った角度から楽しめます↓
『光る君へ』のサウンドトラックはこちらから↓
本ページの情報は2024年1月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
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