大河ドラマ『べらぼう』第45話「その名は写楽」(11月23日放送)は、源内生存説が巻き起こす巨大な渦によって、謎の絵師・東洲斎写楽が誕生!という展開。痛快でどこか切ない回でした。
本記事では、「べらぼう」45話の徹底レビュー&感想をわかりやすくご紹介します。
地口のまとめ、史実とのリンクもお届けします。
>>こちらの記事で『べらぼう』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
>>こちらの記事で『べらぼう』の話ごとのキャスト&相関図を紹介しています。
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べらぼう45話「その名は写楽」あらすじ

東洲斎写楽、誕生の裏側
謎に包まれた浮世絵師・東洲斎写楽の誕生を、「べらぼう」ならではの大胆な視点で描いた回でした。
発端は、定信たちが仕掛けた「平賀源内生存説」。源内先生が生きているかもしれないという噂を、江戸中に広めたい……そのために生み出されたのが、架空の絵師「写楽」でした。
蔦重は最初、この計画に関わることを拒みますが、定信の強い圧力で、「写楽誕生プロジェクト」に取り組むことになります。
定信の打ち出した「源内生存説」と、蔦重の葛藤
定信は、仇討ちと世直しに賛同する面々と共に、蔦重を呼び出し、協力を命じます。
本来なら春町を死に追いやった定信の依頼など聞きたくない蔦重ですが、定信は「残念ながらお前はもう関わっておるのだ」と外堀を埋めます。蔦重は否応なく策へと加担することになります。
定信の目的はただひとつ。
「平賀源内が生きているという噂を、江戸中に広げて大騒ぎさせること」。
武士としての「正義」で動く定信や他の面々と、町人としての「粋」で生きる蔦重。本来、交わらないはずの二人が、写楽誕生プロジェクトで手を結びます。
ていの覚悟と「写楽」の始動

ていが単身で歌麿の元を訪ねる場面は最大のみどころです。
蔦重と袂を分かち、別の本屋と組んでいた歌麿。しかし心の奥では、蔦重と交わした「創作の火花」を忘れられずにいました。そのくすぶりと歌麿の本心を知っているのが、ていでした。
ていは、蔦重が精魂込めて摺り上げた 「歌撰恋之部」五枚を携えて、静かに切り出します。
これは、蔦屋重三郎からの恋文でございます。
正しくは……恋文への返事でございます。
『べらぼう』45話より
歌麿はその言葉の意味をすぐには受け取れません。ていは淡々と語り続けます。
蔦重が、髪の毛の一本一本(毛割)にこだわって摺師と喧嘩しながらも下絵を生かそうとしたこと。版元印と歌麿の署名の順番を工夫し、「上下ではなく、共に作品を作っていく」という意思を刻み込んだこと。
そして出家して蔦重に尽くすので、蔦重のそばに戻ってきて欲しいという「建前」を、
歌麿に一瞬で見抜かれたてい。最後に、ていは本音を隠さずに語りました。
二人の男の業と情、因果の果てに生み出される絵というものを、見てみたく存じます。
『べらぼう』45話より
「本屋としてのサガ」をさらけ出すていの熱意と覚悟。まっすぐな言葉が、絵師・歌麿の心を揺さぶり、ついに歌麿は耕書堂へ戻る決意を固めます。
こうして、蔦重と歌麿、そしててい。三人の「業と情」が絡み合って、「写楽プロジェクト」は本当の意味で動き出すことになります。
べらぼう第45話「その名は写楽」の感想と徹底レビュー

予想をひっくり返す「写楽」誕生ストーリー
管理人は、大河ドラマコラボ番組『写楽のスマホ』でも採用されていたこともあって、写楽は「能役者・斎藤十郎兵衛説」と予想。44話で大崎が芝居町にいるかもという流れを見て、お、これは寛一郎さんか、濱尾ノリタカさんが再登場して写楽を演じるのでは?と秘かに期待していました。

富本豊志太夫を演じた寛一郎さんは、朝ドラ『ばけばけ』にも出演されていましたが、ちょうど良い頃合いかなとも思ったり、濱尾さんも『あんぱん』で登場されていましたし、NHKは馴染みでしょと思いました。
そして、冒頭のクレジットに濱尾ノリタカさんの名前が出てきたので、これは予想が当たったと、胸が高鳴りました。
ですが森下佳子さんの脚本は、その上を軽やかに越えていきました。
源内先生生存説+黒幕の陰謀+芝居町の伏線を見事にひとつの線でつなぎ、「架空の絵師・写楽」という物語を立ち上げてきたのです。
視聴者の予想をサラッと飛び越えて、べらぼうの物語としての必然に着地させるあたり、憎いですね~。
てい・蔦重・歌麿の「業と情」が詰まった三角関係
45話には、恋愛とは違う、もっと深い因果が流れていました。
ていが歌麿に伝えた、「蔦屋重三郎からの恋文にございます」「正しくは、恋文への返事でございます」という言葉。ここはまだ恋愛の三角関係段階。
その先に、蔦重と歌麿の間には、義兄弟として、本屋と絵師として切っても切れない「創作の絆」があります。
そこにていが加わることで生まれるのは、恋愛の三角関係ではなく「創り手三人の業と情」だと思いました。ていは、二人の絵に宿る因果を見たいと願う本屋のサガをさらけ出しました。
この本屋で生まれ育ったていの綺麗ごとではない本音こそが、歌麿を再び耕書堂へと導くことになります。

おていさん、そうきたかー!!と思いました。
源内先生生存説+かたき討ち+芝居町の伏線の妙
45話は、伏線回収盛りだくさんの回でもありました。
・源内先生の蘭画
・芝居町での噂
・一橋治済の陰謀
・大崎と葵小蔵との関係
これらの点と点がつながって、「写楽誕生」という一本の線になっていきます。
特に、江戸を震撼させて盗賊の黒幕が一橋治済だった?という展開は、江戸中を揺るがすブラックさで、その突き抜け感が痛快過ぎて、ここまでつなぐ?と思いました。
定信と蔦重の距離感に注目
45話で違った意味で面白かったのは、「定信のもうひとつの顔」です。
実は文学少年で、戯作も自在に書きこなす定信。源内の筆跡や文体まで写せてしまう面がここで発揮されます。

『歴史探偵』のべらぼうコラボ回で、文学好きの松平定信が源氏物語を書き写していたと実物が映像で流れたので、源内先生の筆致を真似たり、戯作を書いたりするのも確かに~と納得しました。
そんな文才を持つ定信は、武士として「正義を貫く力」で動いています。一方で蔦重は、「粋か野暮か」という町人の価値観で世界を見ています。
定信の「あいにく、こちらは粋だ野暮だで生きておらぬのでなという言葉は、二人の根本的な価値観の違いを象徴する一言だなぁと思いました。
なのに、ほんの一瞬だけ、二人が並んで同じ方向を見ているように思える場面があって、この微妙な距離感にうずうずしました笑。
「写楽」という文字の誕生秘話。
朋誠堂喜三二の「しゃらくせいってのは?」からヒントを得て、蔦重が漢字で「写楽」と書いてみます。
「この世の楽を写す」
「ありのままを写すことが楽しい」
まさに歌麿のことを言い表した言葉で、蔦重は無意識に歌麿を頭に浮かべているのが手に取るように分かりました。
義兄弟としての絆。
絵師と本屋としての宿命。
そして二人の業が絡み合って生まれる芸術。
「べらぼう」で生まれた「写楽」という名は、蔦重と歌麿の「運命の印」のようにも思えます。

「べらぼう」では、蔦重の周りにいる人々の未来を
さりげなく描きながら進んでいくので、非常に面白いです。
45話に登場した、地口や印象に残る言葉まとめ
毎話楽しみの地口や面白い表現。45話も懐かしい言い回しがいっぱい出てきました。地口というのは、言葉遊びにとどまらず、その人のキャラがにじむものですね。
・しみったれのふんどしの守様(ていが定信のことを)
・極上々吉、極上々々々…(蔦重がていに)
・ありがた山(蔦重が、機転を利かせてくれたみの吉に)
・しゃらくせいってのは?どうだろうまぁ(喜三二がみんなに)
・ありがた山にございます(蔦重が定信に半分脅してかかり=金を出してもらって)
・ガキでも言えらぁ、べらぼうめ(重政が描いた絵にダメ出しばかりする蔦重に
45話では、写楽の「正体づくり」の参考として、蔦重の元に集まった皆さんで源内先生の戯号をあれこれ挙げていく場面がありました。源内先生といえば、発明家であり、文筆家でもある稀代のマルチクリエイター。ペンネームのセンスも抜群です。
45話で触れられた源内先生の画号(ペンネーム)
・福内鬼外(ふくうちきがい):浄瑠璃の作者の時
・鳩渓(きゅうけい)
・戯作では、風来山人(ふうらいさんじん)・天竺浪人(てんじくろうにん)・悟道軒・貧家銭内(ひんかぜにない)
45話の登場人物
45話「その名は写楽」には、懐かしい耕書堂メンバーに加え、芝居町や田沼派・一橋派の人物まで、多彩な面々が登場しました。
耕書堂・蔦屋まわり
蔦屋重三郎:横浜流星
喜多川歌麿:染谷将太
てい:橋本愛
太田南畝:桐谷健太
北尾政美:高島豪志
北尾重政:橋本淳
北尾政演:古川雄大
朋誠堂喜三二:尾美としのり
唐来三和:山口森広
宿屋飯盛:又吉直樹
重田貞一(十返舎一九):井上芳雄
滝沢瑣吉:津田健次郎
みの吉:中川翼
菊麿:久保田武人
徳川家・幕臣
松平定信:井上祐貴
一橋治済:生田斗真
徳川家斉:城桧吏
老女:行平あい佳●初登場
水野為長:園田祥太
松平信明:福山翔大
柴野栗山:嶋田久作
本多忠籌:矢島健一
三浦庄司:原田泰造
長谷川平蔵:中村隼人
江戸の町・その他
市川門之助:濱尾ノリタカ
八五郎:阿部亮平
熊吉:山根和馬
磯八:山口祥行
仙太:岩男海史
回想で登場した面々
元木網:ジェームス小野田
四五六:肥後克広
小泉忠五郎:芹澤興人
次郎兵衛:中村蒼
半次郎:六平直政
恋川春町:岡山天音

語りは綾瀬はるかさん。演出は小谷高義さんです。
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蔦重が松平定信から「源内生存説」を広めるよう迫られ、逃れられない状況に追い込まれます。ていが蔦重の背中を押し、耕書堂では「写楽」という架空の絵師を作り出すプロジェクトが始動。歌麿を呼び戻すため、ていが下絵と「歌撰恋之部」を携えて説得に向かい、三人の“創作のサガ”が再び結び直される回です。
- Q写楽は史実では誰がモデルなのですか?
- A
史実では、阿波徳島藩お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛が写楽とする説が有力とされています。一方で、作風の違いから「複数人によるチーム写楽」説も根強く、江戸の出版文化を象徴する存在です。ドラマはこの「チーム説」を巧みに取り入れています。
- Q45話でていが歌麿を訪ねた理由は?
- A
蔦重が求める絵を描けるのは歌麿しかおらず、写楽プロジェクトには不可欠だったためです。ていは歌麿が残した下絵と、蔦重が仕上げた「歌撰恋之部」を「恋文への返事」とたとえ、二人の業と情の因果を見たいという本屋としてのサガを明かし、歌麿の心を動かしました。
- Q平賀源内は本当に生きていたのですか?(源内生存説について)
- A
史実では獄中死とされていますが、江戸では「源内先生はどこかで生きている」という噂が広がっていました。ドラマはこの民間伝承を巧みに使い、写楽誕生の仕掛けとして再構築しています。
- Q黒幕は誰ですか?
- A
一橋治済が裏で盗賊事件を操っていたことが描かれます。定信の政治生命を奪い、江戸の秩序を揺るがす陰謀が物語の大きな柱となりました。
- Q46話はどんな展開になりそうですか?
- A
写楽の役者絵がいよいよ完成し、江戸の町へ出回り始めます。「写楽の正体は平賀源内?」という噂が広がり、芝居町も江戸城も巻き込んだ大騒ぎへ発展。さらに、役者・中山富三郎役として坂口涼太郎さんの出演が予告されています。
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まとめ
『べらぼう』45話「その名は写楽」は、蔦重・歌麿・ていの「創作のサガ」が結び直される回でした。写楽誕生の裏側にある人々の情と業が丁寧に描かれ、物語はいよいよ佳境へ向かって動き始めます。
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次回、第46話は、写楽の役者絵がいよいよ完成し、芝居町も江戸城も巻き込んだ大騒ぎへ発展。中山富三郎役として坂口涼太郎さんの出演が予告されています。
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