大河ドラマ『べらぼう』第20話は”寝惚(ぼ)けて候”。「寝惚け先生」と呼ばれる太田南畝にちなんだタイトルで、蔦重の出版戦略が冴えわたる「仕掛けの回」でした。
江戸城では将軍の跡継ぎ問題が激化、出版業界では耕書堂と鶴屋・西村屋が真っ向勝負。さらに、「狂歌」のニューウェーブに思わず笑ってしまう回でした。
・20話を見逃してしまった
・20話のみどころやあらすじ、江戸ことばは?
・『べらぼう』再放送は?どこで見れる?全話を見たい!
について、お届けします。
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【簡単あらすじ】第20話”寝惚けて候”
※以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
・一橋家の嫡男・豊千代が次の将軍に選ばれ、種姫と茂姫の処遇でもめる。
・蔦重は耕書堂を絶賛した太田南畝を訪ね、次郎兵衛と狂歌の会に出る。
・蔦重の『雛形若葉』と細見の策が功を奏し、江戸市中の本屋と取引ができるようになる。
大田南畝(桐谷健太さん)作の『菊寿草』で、『見徳一炊夢』や耕書堂が高く評価された蔦重(横浜流星さん)は、須原屋(里見浩太朗さん)と南畝の家を訪ねます。そこで、話題の“狂歌”の存在を知った蔦重。南畝から「狂歌の会」への誘いを受けます。
一方、意次(渡辺謙さん)は、家治(眞島秀和さん)が次期将軍に一橋家の豊千代を、御台所には種姫を迎える意向であることを治済(生田斗真さん)に伝えます。これで、後継問題は決着するように思われましたが……。

太田南畝は1749年(寛延2年)生まれ、1750年生まれの蔦重より一つ年上です。天明狂歌ブームを巻き起こす2人の出会いにワクワクしますね。
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『見徳一炊夢』からの、地本問屋大荒れ!
太田南畝との出会い
蔦重(横浜流星さん)は『見徳一炊夢』を「極上々吉」と絶賛してくれた大田南畝(桐谷健太さん)を、須原屋市兵衛(里見浩太朗さん)の紹介で訪問します。
太田南畝は、恋川春町や朋誠堂喜三二とは、全く違うキャクターでした。住まいの畳は日に焼けて、障子は破れている、そして妻は不在で南畝自身が幼子をあやしていました。
ですが、畳の焼けには「十年欠かさず陽は昇り 十年欠かさず陽は暮れた めでてえこったの太平楽」、障子が破れていると蔦重に言われても「穴の向こうにゃ富士が見える あなあなあなあな穴めでたし」と、何でも「めでたい」と結びつけます。
蔦重はいっぺんでこの南畝に魅かれ「耕書堂で書きませんか」と誘います。運命の出会いです。
岩戸屋が「耕書道」の本を仕入れたいと…
地本問屋・岩戸屋源八(中井和哉さん)が、耕書堂に「見徳一炊夢」を仕入れにやってきます。

岩戸屋は、7話でも蔦重の『細見 籬の花』を売れそうだ!と50冊買っていました。売れるかどうかで動く、生粋の商売人の岩戸屋さんです。
鶴屋の先導で耕書堂を仲間から外している江戸市中の地本問屋たちですが、岩戸屋が「江戸で一番売れてる本を本屋が売らないなんておかしい」と「言い訳」を立て前に蔦重から「見徳一炊夢」を購入します。
「大義名分があれば、耕書堂の江戸市中の地本問屋に卸せる」とピピッと気づく蔦重の鋭さ、さすがです!
歌麿&鳥居清長!? そっくり錦絵で逆転劇!
蔦重が仕掛けたのが、西村屋の錦絵『雛形若菜初模様』に対抗する作品。その名も「雛形若葉初模様」! たった一文字違いですが、歌麿(染谷将太さん)に鳥居清長の画風を真似させて、呉服屋の若旦那たちの心をガッチリ掴みました。

西村屋が回った後を、歌麿を連れて回るなんて、吉原のネットワークと蔦重の交渉術がなせる技。
しかも入銀(クラウドファンディングファン)の金額を半額に設定し、耕書堂に乗り換えさせるという巧妙な販売戦略。さらに、西村屋と小泉忠五郎(芹澤興人さん)が出そうとしてた『吉原細見』までもが、りつたちの策で休止に……。
蔦重の「耕書堂」が一人勝ちの様相に、岩戸屋たち中小の地本問屋は、鶴屋に詰め寄ります。「もう耕書堂との取引を認めてくれ」と。

この時点で、蔦重が岩戸屋を凋落(戦国時代みたいですね)しているところがすごいです。汚い手口?ギリギリOK?「目には目を」ってありなのか判断が難しい笑
鶴屋喜右衛門(風間俊介さん)は、地本問屋たちと耕書堂との取引を認めます。 こうして、蔦重は江戸市中の本屋と堂々と取引できるようになったのでした。

まさに「あきない戦国時代」です。蔦重とりつの『細見』と『錦絵』の戦略。人の心と懐をがっちりつかんで、ここまで落とし込めないと、勝ち抜けない攻防戦なのかと思うと、胃がキリキリします。
▶「あきない戦国時代」といえば小芝風花さん主演の「あきない世傳金と銀2」『べらぼう』と同じ時間軸で同じ江戸が舞台です。
蔦重と鶴屋が、いつか鱗形屋とのように「本」という同じ目標で手をつなぐ日が来てほしいと願ってやみません。
江戸城では将軍の後継者問題が激化
江戸城では老中・田沼意次(渡辺謙さん)が、一橋治済(生田斗真さん)に、将軍家治(眞島秀和さん)の意向として、「治済の嫡男・豊千代を次期将軍にし、田安家の種姫を正室(御台所)に」という話を伝えます。

生田斗真さんのニヒルな笑みがとっても不気味です。
ですが、豊千代にはすでに薩摩藩・島津重豪(田中幸太朗さん)の娘・茂姫との縁組が決まっており(生田斗真さんが、サツマイモを美味しいと食べていました)、「茂姫を側室」案には、島津家が猛反発している。という展開になりました。

実際には島津重豪は娘・茂姫を側室でもいいという意向ですが、治済(生田斗真さん)がそうはさせません。
結果、茂姫が正室に、種姫は紀州徳川家に嫁ぐことになります。種姫の養母として江戸城にいれなくなった知保の方が西の丸を追われます。

治済の巧妙すぎる策に、世継ぎと正室問題は全て田沼意次の策略ということにされていきます。
陰謀渦巻く江戸城。この悪循環を断ち切るために、将軍の自分をうまく利用して、田沼意次を守ろうとする家治でしたが、一橋治済が何枚も上手でした。
「狂歌の会」で全てふっとんだ!?
終盤、蔦重は大田南畝に誘われ、次郎兵衛(中村蒼さん)とともに「狂歌の会」へ。
この場面がもう、抱腹絶倒でした! 南畝/四方赤良を演じる桐谷健太さんが登場からすでに七五調で爆笑必至。「うなぎは、やはり、むらむらでありたい」の一言には、蔦重もこらえきれず笑ってしまいました。

鶴屋VS蔦重の商い合戦や、将軍の後継者問題でハラハラしていたのが、終盤の「狂歌の会」で全てフッとんでしまいました笑。 中村蒼さんのぷっと吹きだした顔、絶対こらえるの大変だっただろうなぁと思います。 南畝と朱楽はどこまでも真面目な顔で芝居を続けていてすごいなぁーと思いました。
「狂歌の会」で詠まれた狂歌の数々。これを当時、本当に真顔でやっていたのかどうか、覗き見てみたいです。
お題:「鰻に寄する恋」
・わが恋は鰻の見えぬ桶のうちの ぬらぬらふらふら乾く間もなし(朱楽菅江)
・来ぬ人を待つほど恨む夕鰻は 焼くやも塩かタレ惑いつつ(土山宗次郎)
・あな鰻 あぁうまそうなかば焼きの 山芋とろとろこりゃうまそう(蔦唐丸=蔦重)
・あなうなぎ いづくの山のいもとせを さかれて後に身を焦がすとは(四方赤良=大田南畝)
『べらぼう』20話より
6話「鱗剥がれた節用集」のあらすじとみどころはこちらで詳しくご紹介しています。よろしければ併せてどうぞ。
今回も鱗形屋から蔦重への手紙の文面が最初から地口のオンパレードで、江戸っ子の粋と「うがち」が散りばめられていました。
「トンビが油揚げかっさらう」ように恋川春町を「かっさらってくれ(=暮れ)の鐘」と鱗形屋が蔦重への文に書くと、蔦重は返事に「一緒に案思考えてくれ(=暮れ)の鐘」。それを読んだ鱗形屋が「お安い御用の丑(=土用の丑)ってもんだ」と返すと言った具合です。

毎日が落語のようで、大変なことも笑ってこなせる気がしますね。地口は魔法の言葉かも。
知保の方の服毒は、鶴子との間に世継ぎが生まれたら、知保の方は養母にはなれないし、立つ瀬がないという訴え。凡庸な将軍と言われている家治は、老中・田沼意次らをを守るために実子をもうけることをあきらめる。と田沼に告げます。

ということで、男子がいっぱいいる一橋治済の嫡男・豊千代が次の将軍になっていきます。
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『べらぼう』第20話”寝惚けて候”の江戸ことば(地口)は?
20話は、太田南畝のセリフがほぼ全部、抱腹絶倒の七五調。生きのいい地口が飛び交っていました。
・ひいきは返すくそくらえ細見は目に入らぬか~(次郎兵衛が『菊重草』を読みあげる)
・どうだろうまぁ(須原屋)
・くれよくれ 金はおくれよ ホーホケキョ(太田南畝)
・くれ竹の世の人並みに松立てて 破れ障子に春は来にけり(太田南畝)
・世に吉原があるとはまぁめでてえね(太田南畝)
・十年欠かさず陽は昇り 十年欠かさず陽は暮れた めでてえこったの太平楽(蔦重に畳が焼けていると言われて太田南畝が)
・穴の向こうにゃ富士が見える あなあなあなあな穴めでた(蔦重の「障子が破れております」に)
・ガッテン承知(岩戸屋に春町の無題記を30部欲しいと言われて蔦重が)
・市中の釜の蓋が開くと(次郎兵衛)→地獄の釜の蓋にみたいにいわねぇでくだせぇよ(蔦重)
・詩は李白、書は弘法に狂歌 オレ(太田南畝)

特に南畝の何でも「めでたい」精神、大好きです!!
一度視聴しただけでは、聞き取れない地口や洒落っ気たっぷりのセリフ回し。U-NEXTなら、再生速度が0.6~2倍まで変更できますので、ゆっく地口をお楽しみいただけます。
『べらぼう』第20話”寝惚けて候”のキャスト
20話は太田南畝をはじめとする狂言師や新登場のキャストがたくさんいました。ジェームス小野田さんが湯屋の主人から狂言師へ。岩戸屋さんも再登場で大事な役回りとなっています。
第20話キャスト |
蔦屋重三郎:横浜流星 【吉原】 喜多川歌麿:染谷将太 次郎兵衛:中村蒼 【戯作者・狂歌師】 太田南畝:桐谷健太 平秩東作:木村了 土山宗次郎:柳俊太郎 朱楽管江:浜中文一 元木網:ジェームス小野田 智恵内子:水樹奈々 北尾政演:古川雄大 恋川春町:岡山天音 朋誠堂喜三二:尾美としのり 【江戸市中】 鶴屋喜右衛門:風間俊介 西村屋与八:西村まさ彦 忠七:斉木テツ 小泉忠五郎:芹澤興人 岩戸屋源八:中井和哉 須原屋市兵衛:里見浩太朗 【江戸城】 徳川家治:眞島秀和 田沼意次:渡辺謙 島津重豪:田中幸太朗 知保の方:高梨臨 大崎:映美くらら 宝蓮院:花總まり 高岳:冨永愛 【次回予告】 三浦庄司:原田泰造 工藤平助:おかやまはじめ 語り(九郎助稲荷):綾瀬はるか |
全登場人物の一覧表は↓にまとめています。
『べらぼう』20話のキャスト相関図&徹底解説はこちらで詳しくお届けしています↓
『べらぼう』のキャスト(発表順)&過去の出演作品などをご紹介しています。
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『べらぼう』第20話”鱗の置き土産”の制作陣
脚本 | 森下佳子 |
音楽 | ジョン・グラム |
テーマ音楽指揮 | 下野竜也 |
演出 | 大嶋慧介 |
まとめ
大河ドラマ『べらぼう』第20話は、”寝惚(ぼ)けて候”。「寝惚け先生」と呼ばれる太田南畝にちなんだタイトルで、蔦重の出版戦略が冴えわたる「仕掛けの回」でした。
江戸城では将軍の跡継ぎ問題が激化、出版業界では耕書堂と鶴屋・西村屋が真っ向勝負。さらに、「狂歌」のニューウェーブに思わず笑ってしまう回でした。
・一橋家の嫡男・豊千代が次の将軍に選ばれ、種姫と茂姫の処遇でもめる。
・蔦重は耕書堂を絶賛した太田南畝を訪ね、次郎兵衛と狂歌の会に出る。
・蔦重の『雛形若葉』と細見の策が功を奏し、江戸市中の本屋と取引ができるようになる。
『べらぼう』ネタバレあらすじまとめはこちらから↓
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