大河ドラマ『べらぼう』第26話「三人の女」の主要キャスト&新登場のキャストを徹底解説します。
日本橋・通油町の「耕書堂」には戯作者、狂歌師、絵師、町人、武士…とさまざまな人が集います。そして、実の母・つよが耕書堂に現れたり、ていが出家を決意したり……。歌麿が蔦重に抱く思いが切ない回です。
・26話「三人の女」の主なキャストと役どころを知りたい。
・『べらぼう』再放送は?どこで見れる?全話を見たい!
というあなたにお届けします。
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【三行あらすじ】26話「三人の女」
7月6日放送『べらぼう』26話「三人の女」のざっくり三行あらすじです。
・米の値段が上がって、人々が集う耕書堂も米に困る
・蔦重の母・つよが蔦重の元に舞い戻る
・蔦重の妻にふさわしくないと家を出たていに、蔦重が自分の思いを告げる
主人公・蔦屋重三郎/蔦重(横浜流星さん)
26話の蔦重(34歳くらい)は、羽織を着て物腰も大店の店主然としています。人との縁が良い仕事を生むことを知っている蔦重の「耕書堂」には、戯作者や絵師、狂歌師など文化人が集います。そんなわけで、耕書堂の蔵にはもう米が残り一俵しか残っていない状態に。
そこへ、7歳の時に蔦重を置いて出て行った実の母・つよ(高岡早紀さん)がひょっこり戻ってきます。最初は、つよを追い払おうをしていた蔦重ですが、つよの「あきない上手」に蔦重も乗っかります。
【あきない上手の流れ】地方から江戸にやって来た客の髪をつよが整えている間に、北尾政演の書いた『青楼名君』錦絵を見せる→客が興味を示す→蔦重が、同じ北尾政演が戯作者として書いた『御存商売物』(異類もの:江戸の地本問屋が本のはかりごとに勝つ。胸のすく筋と勧める→続いて、異類ものの傑作・恋川春町『辞闘戦新根』:シャレ言葉が化物で登場。ぶっ飛んだ趣向ですよ~。と畳みかける蔦重。→お客はいっぱい本を買います!

あらゆる本の情報を知り尽くしている蔦重は「作者繋がり」「カテゴリ繋がり」どんな紹介の仕方も自由自在。この様子にていは開眼し、誰が見ても分かる「本の系図」を作りましょうということになります。
本の系図を作り上げたていは、自分は蔦重の妻にはふさわしくない。と蔦重の前を去ろうとします。
ていの「自分のような頭の固い女ではなく、吉原で一番売れっ子の花魁のような人が蔦重にはふさわしい」という言葉を受けての、蔦重の長台詞です。長いですが、歴史に残る名ゼリフですので引用させていただきます。
蔦重:そりゃ、随分ないいぐさですね。(蔦重は)江戸一の利き者だ、けど、てめえの女房の目利きだけはしくじった。おていさんはそう言ってるんですよ。
(もごもご答える てい)
蔦重:俺は、おていさんのこと、つまんねえって思ったことねえです。説教めいた話は面白えし、陶朱公のように生きろって、まともな顔してめちゃくちゃ面白えって思いました。縁の下の力持ちなところも好きでさね。皆のいねえとこで掃除してたり、皆のために系図作ろうとか。背筋がピンとしているとこも。
蔦重:けど、んなのは細けえことで…「出会っちまった」って思ったんです。俺と同じ考えで、同じつらさを味わってきた人がいたって。この人なら、この先、山があって、谷があっても一緒に歩いてくれんじゃねえか、一緒に歩きてえって。
おていさんは、俺がオレのためだけに目利きした、俺のたった一人の女房でさ。
『べらぼう』26話より

話が面白い、縁の下の力持ち、背筋がピン。からの蔦重からの愛の告白。欲しい言葉を全部言ってくれた蔦重。ブラボーです。見ている側も大満足。ごちそうさまでした。
蔦重とていは本当の夫婦になり、同じ屋根の下にいる歌麿は「よかったな、蔦重」と涙します。後日、歌麿は女に生れたかったと、ぽつりとつぶやきます。切ないですね。
昨今の米の高騰を「版元」としてどうにかしたい。と思う蔦重は、太田南畝(桐谷健太さん)が天に放った言霊から、歳旦狂歌集を出すことを思いつきます。狂歌で世の中をめでたくして、米や幸せを引き寄せる作戦です。

蔦重の発想が面白くて、またそれに乗ってくる太田南畝、新登場の宿屋飯盛、協力する歌麿たち「ゆかいな仲間たち」の勢いが画面から伝わってきました。
てい(橋本 愛さん)
26話では、ていの長所がまた一つ発見できました。耕書堂の手代・みの吉(中川翼さん)と作り始めた本の系図は、当初「目録みたいだ」と歌麿から指摘、アイディアをもらうと素直にそれに従い、驚異的な集中力で、畳三畳分の大きさの系図を作り上げます。

筆を二本持ちで線を引く所作など、ていのきっちりした気質が画面からよく伝わってきました。
ていは自己分析した結果「自分は蔦重にふさわしくない」と言っていましたが、実は人たらしの母・つよだったり、蔦重が生まれ育った吉原の花魁と比べて自己肯定感を下げていたので、ちゃんとていの四方八方を肯定しての蔦重からのプロポーズで、勇気100倍になりました。よかったです。
26話も絶好調!漢籍からの引用多し、ためになる「ていのオモシロ表現」をご紹介します。
・遺憾千万な知らせが(蔦重に蔵の米が残り一俵だと伝えるのの枕詞として)
・思わぬところに伏兵が(米が減る要因その2を、蔦重に伝えるのに)
・僭越ではございますが「孝行したい時に親はなし」(蔦重が母にきつく言うのを制止するのに)
・「鳩に三枝の礼あり 鳥に反哺の孝あり」(子鳩は親鳩のとまっている枝より三枝下にとまって礼節をまもり、烏は親の恩に報いるため親鳥の口に餌をふくませ孝行する。から、烏さえ親の恩に報いるのだから、まして人は孝行せねばならないというたとえ)
・「人間万事塞翁が馬」(つよが捨ててやったお陰で蔦重が大成したと聞いて)
「てい」と、演じる橋本愛さんについて詳しく解説しています。よろしければ、あわせてご覧下さい。

演じる橋本愛さんの背筋ピン!が、美しくて本当に気持ちいいですね。
宿屋飯盛(又吉直樹さん)
新登場の宿屋飯盛(又吉直樹さん)。小伝馬町で「糠屋」という宿屋を営む本名は石川雅望(いしかわまさもち)。太田南畝の門人で狂名が宿屋飯盛(やどやのめしもり)といいます。
この先、蔦重や太田南畝と共に面白い仕事をしていきます!
又吉直樹さんが演じる宿屋飯盛について詳しく解説しています。よろしれば併せてお読みください。

石川雅望は、蔦重が亡くなった際、太田南畝と共に墓碑に言葉を刻んでいます。小伝馬町在住なので、通油町の「耕書堂」とはご近所付き合いもあったことと思います。又吉さんがどんな宿屋飯盛を演じるのか期待しかありません。
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映画『火花』で先輩芸人・神谷を演じたのが桐谷健太さんで、「べらぼう」で又吉さんと桐谷さんが並んでいて、縁を感じました。
蔦重の実の母・つよ(高岡早紀さん)
蔦重が7歳の時に離婚し、蔦重を駿河屋に託して去ったつよ。下野で髪結いをしていたそうですが、飢饉で暮らし向きが苦しくなって、息子の蔦重を頼って耕書堂にやってきました。

高岡さんが、横浜流星さんの母親役なのか~とちょっとビックリしました。若くて美しい母です。
人の懐にすっと入るつよはかなりの「人たらし」です。おかげで、嫁姑のいざこざもなく、立ち寄った客の髪結いの合間に本を売り込むなど、卓越したコミュ力は女性版・蔦重そのものです(DNAはしっかり受け継がれています)。
演じる高岡早紀さんは1972年生まれ、神奈川県出身。映画や舞台、ドラマにと大活躍されています。大河ドラマは『軍師官兵衛』に次ぐ二作目の出演です。
『軍師官兵衛』は、こちらで詳しくご紹介しています。
たか(島本須美さん)
耕書堂の女中・たかが登場しました。ひっきりなしにやってくる客人や奉公人の食事の世話に追われています。てい(橋本あいさん)や、みの吉と共に耕書堂を支えていきます。
演じる島本須美さんは、1954年生まれ、高知県出身。声優として活躍されています。大河ドラマは『花神』に続く二作目の出演です。
芝全交(亀田佳明さん)
山東京伝(北尾政演)、朋誠堂喜三二、恋川春町と並ぶ黄表紙の戯作者・芝全交(しばぜんこう)が登場しました。本名は山本藤太郎です。
代表作は、天明5年(1785年)に刊行された『大悲千禄本(だいひのせんろっぽん)』。不景気な世相を反映して「千手観音が商売を始める」というストーリーです。北尾政演・画です。

千手観音様はたくさん手を持っているから貸し出そう。という奇想天外な設定です。
演じる亀田佳明さん1978年生まれ、東京都出身です。文学座に所属する俳優さんです。朝ドラ『らんまん』やドラマ『東京サラダボウル』に出演されました。大河ドラマは初出演です。
善吉(ガリベンズ矢野さん)
松前藩勘定所の下働きの善吉。26話では、松前藩の元勘定奉行・湊源左衛門(信太昌之さん)に呼ばれて、裏工作に派遣された平秩東作(木村了さん)と何やら密談をしていました。
善吉を演じるのはガリベンズ矢野さん。1981年生まれ、香川県出身。お笑い芸人さんです。大河ドラマは初出演です。身体能力を生かした演技をされるのかどうか、27話に注目です。
大引赤蔵(林家たい平さん)
蔦重が米を安く手に入れたいと、義父の駿河屋市右衛門に頼んで紹介してもらった札差・大引赤蔵。狂歌が好きなご様子で、太田南畝(=四方赤良)の狂歌扇をいたく気に入り、蔦重の言い値(去年と同じ値段=今年の半値)で米を譲ると約束します。
狂歌扇に書かれていたのは「世の中に たえて女のなかりせば をとこの心 のどけからまし 赤良」でした。在原業平の「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」をもじった歌です。

桜=女を「お米」にはしないんだと、ふと思いましたが、そんなこと書いたらまとまる話もまとまらないですね。
演じる林家たい平さんは、1964年生まれ。「笑点」でおなじみの落語家さんです。大河ドラマは初出演です。
第26話の主要キャスト一覧&最新相関図
26話「三人の女」の最新キャスト相関図です。
日本橋編になったので、吉原キャストの登場が少なくなってきました。そして、戯作者、狂歌師、絵師などがどんどん新登場。宿屋飯盛の又吉直樹さんの落ち着いた雰囲気での登場が新鮮でした。

26話の主要な登場人物と新登場のキャストを舞台ごとにまとめました。
第26話の主なキャスト |
【耕書堂】 蔦屋重三郎:横浜流星 てい:橋本愛 みの吉:中川翼 たか:島本須美 つよ:高岡早紀 【狂歌師、戯作者、絵師など】 太田南畝:桐谷健太 朱楽管江:浜中文一 唐来三和:山口森広 芝全交:亀田佳明 北尾政美:高島豪志 北尾政演:古川雄大 宿屋飯盛:又吉直樹 【吉原】 駿河屋市右衛門:高橋克実 ふじ:飯島直子 大文字屋市兵衛:伊藤淳史 誰袖:福原遥 【徳川家・幕臣】 田沼意知:宮沢氷魚 田沼意次:渡辺謙 徳川治貞:高橋英樹 一橋治済:生田斗真 松前道廣:えなりかずき 松前廣年:ひょうろく 松平康福:相島一之 水野忠友:小松和重 佐野政言:矢本悠馬 松本秀持:吉沢悠 三浦庄司:原田泰造 島津重豪:田中幸太朗 【江戸市中】 平秩東作:木村了 湊源左衛門:信太昌之 善吉:ガリベンズ矢野 大引赤蔵:林家たい平 |
『べらぼう』のキャスト(発表順)&過去の出演作品などをご紹介しています。
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第26話の制作陣(抜粋)
脚本 | 森下佳子 |
音楽 | ジョン・グラム |
テーマ音楽指揮 | 下野竜也 |
時代考証 | 山村竜也 |
版元考証 | 鈴木俊幸 |
戯作考証 | 棚橋正博 |
風俗考証 | 佐多芳彦 |
衣装デザイン | 伊藤佐智子 |
三味線指導 | 清元斎寿 |
江戸ことば指導 | 柳亭左龍 |
インテマシーコーディネーター | 浅田智穂 |
演出 | 大原拓 |
インテマシーコーディネーターについては、『50ボイス』の記事で詳しくご紹介しています。よろしければどうぞ>>『べらぼう50ボイス』番組に携わる50人にインタビュー
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まとめ
第26話は、米の高騰をどうやったら解決できるか?がテーマで、今の世相と同じだなぁと思いました。
そして、蔦重がていにちゃんと思いを伝えて、二人は本当の夫婦になりました。
26話タイトルの「三人の女」とは、母・つよ(高岡早紀さん)、妻・てい(橋本愛さん)、誰袖(福原遥さん)だと思っていましたが、26話を見終わって、「つよ、てい、千代」の3人だと思い直しました。歌麿の思いが切なすぎます。
『べらぼう』ネタバレあらすじまとめや各話ごとの地口、相関図はこちらから↓
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