大河ドラマ『べらぼう』第22話「小生、酒上不埒にて」の主要キャストを徹底解説します。21話に続いて「屁」がテーマの会。筆を折った春町を放ってはおかない温かい歌麿と喜三二に胸アツです。一方、誰袖が危なっかしくてちょっと心配です…。
・22話「小生、酒上不埒にて」の主なキャストと役どころを知りたい。
・『べらぼう』再放送は？どこで見れる？全話を見たい！
というあなたにお届けします。
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【三行あらすじ】22話「小生、酒上不埒にて」
22話「小生、酒上不埒にて」のざっくり三行あらすじです。
・政演に激怒した春町は筆を折ったまま
・歌麿と喜三二が春町の心をほぐして、新たなチャレンジをする春町
・意知に身請けと交換条件に松前藩の抜荷のしっぽをつかもうとする誰袖
主人公・蔦屋重三郎/蔦重（横浜流星さん）
蔦重が、お世話になった方々を労う忘年会を開きます。戯作者・絵師・職人さんたちが和気あいあい酒を飲み、踊っている様子に「耕書堂」の歩みをしみじみ噛みしめるシーンが良かったですね。
回想シーンで、「書をもって世を耕し…」という源内先生が名づけた「耕書堂」の名前の由来が語られて、源内先生が思い描いた景色がそこに広がっているなぁと感じました。
カンヌ映画祭の興奮も冷めやらぬ6月6日、22話の放送は6月8日。映画『国宝』が公開直後で、現実世界では横浜流星さんの女形の美しさへ人気が沸騰しています。
蔦重一人では、今回筆を折った恋川春町を説得できませんでしたが、歌麿と喜三二が春町の本心を聞いて、また一緒にやっていこう。という話になります。「チーム蔦重」の総合力とお互いを思いやる気持ちが心地よい物語展開でした。
恋川春町(岡山天音さん）
恋川春町が、政演の活躍にへそを曲げたかのように映った前話のラストシーン。真面目に物事に向かう方がバカで、戯作や狂言の世界では、自分の居場所はないと虚無感に襲われている恋川春町です。
ですが、春町の「そういうところが好きなんだよ」とニコニコする喜三二や、春町の絵には「童のような味わい」があって大好きだと一生懸命な歌麿によって、春町は息を吹き返します。
蔦重は版元、喜三二と歌麿は絵師・戯作者仲間なので、春町の心への届き方が違っていたのかもしません。
南畝も春町が詠んだ狂歌を「皮肉も詠めるんだ」と驚いていて、それが蔦重にヒントを与えることになります。立ち位置が違うと見え方が違いますね。
春町が書いていた無数の「屁」の文字。そして、その真ん中には「屍」の文字を。地口の妖怪を生み出した春町ならでは。頭の中で３Ｄが飛び交っている感じがします。
恋・川・春・町の右に「失」を書いて、一つの感じに見立てる発想。絶望の淵でそんな発想が生まれるのがすごい。
そして、忘年会の席で恋川春町は政演に詫びを入れます。鱗形屋に義理立てして、他に行かなかった本の春町の律儀さが光ります。政演も春町の本に嫉妬していて…丸く収まりました。
ここで、場の空気を変える次郎兵衛の三味線。春町が褌一丁になって「へっぴり芸」を始めます。これもある意味、源内先生の『放屁論』のおっかぶせです。真面目な顔して、一生懸命な春町。その内「プ」「プ」と自分で言いだします。
岡山天音さんの飄々とした演技がいいですね。
松前廣年（ひょうろくさん）
21話で、残忍でエキセントリックな印象を植え付けた松前家第八代当主・松前道廣の弟で、江戸老中の松前廣年が吉原にやってきました。
誰袖は、初会なのにキセルを渡したり、話しかけたり、かなり積極的に近寄っていきます。
演じるのは、お笑い芸人の、ひょうろくさん。1987年、鹿児島県。大河ドラマ初出演です。
松前藩主えなりかずきさん、弟も芸名はひらがな。ひょうひょうとした感じはそのまんまですね。
北尾政美（高島豪志さん）
22話で新登場の北尾政美（きたおまさよし）は、北尾重政の弟子。蔦重の忘年会に一緒に来ていました。鍬形蕙斎（くわがた けいさい）の名で活躍するようになります。
演じる高島豪志(たかしま つよし）さんは、1988年生まれ、名古屋出身。大河ドラマは初出演です。
続々と若い才能が登場しますね。
餅をつく人＆こねる人(小野まじめさん＆せんちゃん/クールポコ。)
年の瀬に餅つきで登場の二人は、「餅つきネタ」芸の「クールポコ。」の小野まじめさん＆せんちゃんのお二人です。そうきたか～。のキャスティングでした。
今後も餅つきシーンがある時に、熊つぁん、八つぁんのようにレギュラー出演されるかどうか、楽しみですね。
第22話の主要キャスト一覧
22話の主要な登場人物と新登場のキャストを舞台ごとにまとめました。
| 第22話の主なキャスト |
| 蔦屋重三郎：横浜流星 【吉原】 喜多川歌麿：染谷将太 次郎兵衛：中村蒼 誰袖：福原遥 【戯作者・狂歌師】 朋誠堂喜三二：尾美としのり 太田南畝：桐谷健太 平秩東作：木村了 土山宗次郎：柳俊太郎 朱楽管江：浜中文一 元木網：ジェームス小野田 北尾重政：橋本淳 北尾政演：古川雄大 北尾政美：高島豪志 恋川春町：岡山天音 志水燕十：加藤虎ノ介 勝川春章：前野朋哉 唐来三和：山口森広 【江戸市中】 小泉忠五郎：芹澤興人 四五六：肥後克広 【江戸城・幕臣】 松前廣年：ひょうろく 田沼意次：渡辺謙 田沼意知：宮沢氷魚 三浦庄司：原田泰造 工藤平助：おかやまはじめ 【クレジットなし】 餅をつく人：小野まじめ(クールポコ。) 餅をこねる人：せんちゃん(クールポコ。) |
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第22話の制作陣（抜粋）
| 脚本 | 森下佳子 |
| 音楽 | ジョン・グラム |
| テーマ音楽指揮 | 下野竜也 |
| 時代考証 | 山村竜也 |
| 版元考証 | 鈴木俊幸 |
| 戯作考証 | 棚橋正博 |
| 風俗考証 | 佐多芳彦 |
| 吉原風俗考証 | 山田順子 |
| 近世美術史考証 | 松嶋雅人 |
| 古文書考証 | 大石泰史 |
| 建築考証 | 三浦正幸 |
| 衣装デザイン | 伊藤佐智子 |
| 三味線指導 | 清元斎寿 |
| 江戸ことば指導 | 柳亭左龍 |
| 廓ことば指導 | 園英子 |
| インテマシーコーディネーター | 浅田智穂 |
| 演出 | 深川貴志 |
インテマシーコーディネーターについては、『50ボイス』の記事で詳しくご紹介しています。よろしければどうぞ＞＞『べらぼう50ボイス』番組に携わる50人にインタビュー
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まとめ
第22話は恋川春町が「酒上不埒」という狂名を名乗るまでの物語です。蔦重の周りにぞくぞくと戯作者、絵師、狂歌師、職人が集まってきます。そして、蝦夷の上知に絡んで、意知と誰袖、そして蔦重も絡んでいくのでしょうか…次回も見逃せません。
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