1997(平成9)年放送の大河ドラマ36作目「毛利元就」は、戦国時代、中国地方で領地を得るため家族と共に段々と家を大きくしていった毛利元就(もうりもとなり)を描いた作品です。
みどころはなんといっても、信長や秀吉のように豪快なサクセスストーリーではなく、周りを敵に囲まれながら細々と生き延び、機を見てじわじわと領地を拡大していった毛利元就の様子です。
主演の中村橋之助(現・芝翫さん)が、ぼやきながらも道を切り開いていく毛利元就を好演し視聴者の大きな共感を得ました。
さかのぼると2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で政子や義時を支えたフィクサー・大江広元の支子孫が毛利家になります。大河ドラマの面白さを感じますね。
有名な「三本の矢」のエピソードが当時も大流行しまして、割りばしとか鉛筆とか、なんでも「三本の矢」に見立てて、学校で怒られた記憶があります。
「毛利元就」のあらすじ
「三矢の教え」で知られる戦国時代の豪傑・毛利元就(中村橋之助さん)。幼名は松寿丸。
安芸の小領主の次男として生まれ、幼くして両親を亡くし、兄・興元(上川隆也さん)、甥・幸松丸(北尾亘さん)が急死し、27歳で毛利家を相続。
大内義興(細川俊之さん)の傘下に入り、硬軟織り交ぜた戦略を駆使して安芸国人の盟主となった。
その後、安芸武田氏を滅ぼし、三男・隆景(恵俊彰さん)を小早川氏に、次男・元春(松重豊さん)を吉川氏に送り込んで芸備の支配を確立する。
大内義隆(風間トオルさん)が陶春賢(陣内孝則さん)に謀叛されると、これと対峙。厳島合戦では数々の謀略で陶春賢を翻弄して勝利し、大内氏をも滅ぼした。のち尼子晴久(髙嶋政宏さん)の死に乗じて月山富田城に尼子氏を降し、山陰山陽10カ国を領有する中国の覇者となった。
混迷の時代を我慢強く、攻略を駆使して西日本最大の戦国大名になるまでの75年の生涯をダイナミックに描く。
『毛利元就』のみどころと感想
まず、中国地方でせめぎ合いながら領地拡大を狙っていた毛利・尼子・大内の三国志的な駆け引きが、面白いです。のるかそるかのタイミングが連続する中で、毛利元就が尊敬してやまない大物・尼子経久(緒形拳さん)の存在感がすごいです。今を時めく大物俳優さんたちが続々登場してくるので、毎話目が離せないです。
そして、女性脚本家・内館牧子さんならではの女たちの描かれ方も見ごたえがあります。杉の方(松坂慶子さん)と久(松金よね子さん)の掛け合い漫才のような会話が、緊迫したシーンの中でホワンとした雰囲気を醸し出していて緩急がありました。
どの武将でも初陣はちょっと情けないモノなのかもしれませんが、毛利元就もちょっと情けなくて、その上愚痴が多いので、人間味のある家族思いな面がうまく描かれていると感じました。
『どうする家康』の家康とどことなく似ているのですが、年を重ねるにしたがって元就の判断にもブレがなくなってきます。厳島合戦で嵐の中、陶春賢(陣内孝則さん)に奇襲をしかける時の名セリフ
人間には三つの坂がある。登り坂と下り坂、そしていま一つは「まさか」という坂じゃ。
このまさかの時の人の動きが人を登り坂に押し上げるか、下り坂に突き落とすかを握っておるのじゃ。
今、陶にとっても、この毛利にとっても、そのまさかの時じゃ。
まさか攻めては来ぬだろうと思う陶と、まさかを突くこの毛利。
みなみなの心配はもっともじゃ。なれどな、何も始めから船が沈むと決めてかかることはないのじゃ。先々起こるやも知れぬ不幸ばかりを考えておっては、そのことの方が不幸じゃ。
この嵐なれば、陶もおそらく油断しておろう。 われらはそこを突くのじゃ。
これは、自陣の村上水軍や小早川水軍の実力を把握しているからこその戦略で、ますます家康に似ているなぁと感じました。
三国志のような、男たちののるかそるかの駆け引きと謀略、おんなたちのたくましさが本作の最大の見どころです。時代は戦国時代の初期ですが、中国地方が舞台の作品が少ない大河ドラマの中で、水軍の働きや水の中での戦い方なども味わうことができる貴重な作品だと思います。
大河ドラマ「毛利元就」基本情報
大河ドラマ | 36作目 |
放送期間 | 1997年1月5日~12月14日 |
全回数 | 全50話(カラー作品) |
原作 | 永井路子『山霧 毛利元就の妻』 |
脚本 | 内館牧子 |
演出 | 松岡孝治、小林武。吉川邦夫 他 |
音楽 | 渡辺俊幸 |
キャスト | 毛利元就:3代目中村橋之助(32)/森田剛(18) 美伊の方:富田靖子(28) 妙:宮本信子(52) 香:秋本奈緒美(34) 毛利隆元:上川隆也(33) 寿の方:大塚寧々(29) 毛利輝元:森田剛(18)/中村国生(2) 毛利弘元:西郷輝彦(50) 祥の方:竹下景子(44) 杉の方:松坂慶子(45) 相合の方:松原千明(39) 毛利興元:渡部篤郎(29) 雪の方:一路真輝(32) 相合元綱:西島秀俊(26) 福原広俊:笹野高史(49) 志道広良:2代目中村梅雀(42) 桂 広澄:草刈正雄(45) 桂 元澄:鶴見辰吾(33) 井上元兼:片岡鶴太郎(43) 渡辺 勝:榎木孝明(41) 渡辺 通:勝村政信(34) 赤川元保:永島敏行(41) 吉川元春:松重豊(34) 吉川興経:京本政樹(38) 小早川隆景:恵俊彰(33) 井上春忠:生瀬勝久(37) 大内義興:細川俊之(57) 陶 晴賢:陣内孝則(39) 尼子経久:緒形 拳(60) 萩の方:高畑淳子(43) 尼子晴久:高嶋政宏(32) みつ:岩崎ひろみ(21) 尼子義久:中村獅童(25)ほか ( )内は当時の年齢 |
語り | 平野啓子 |
公式HP | 毛利元就 |
『毛利元就』の配信スケジュール
配信スケジュールについては、こちらの記事をどうぞ↓
「毛利元就」を配信で見るには
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まとめ
1997(平成9)年放送の大河ドラマ36作目「毛利元就」は、戦国時代、中国地方で領地を得るため家族と共に段々と家を大きくしていった毛利元就(もうりもとなり)を描いた作品です。
『毛利元就』を視聴するならU-NEXTでNHKオンデマンドがおススメです。
について、お届けしました。
「毛利元就」は強烈なカリスマキャラクターというより、家族や組織が一丸となってコツコツと目標達成していく。という姿が現代人にも非常に共感が持てる点だと思います。配信が始まって嬉しいですね。ぜひこの機会にU-NEXTのNHKオンデマンドで見逃していた名シーンや名作で、再び感動を味わっていただきたいです。
本ページの情報は2024年2月時点のものです。最新の情報はU-NEXT公式サイトでご確認ください。
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