2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』第17回「小谷落城」は、まさに前半最大のクライマックス回でした。
今回『豊臣兄弟!』では初めて、冒頭にいつものテーマソングが流れず、画面下にクレジットが表示される映画のような演出でスタートしました。
「あれ?なんでこの形?」と思っているうちに、どんどん引き込まれ、気づけば息をつく暇もない45分となっていました。
武田信玄の死、足利義昭の追放、朝倉家の滅亡、そして浅井家の滅亡という、戦国時代の大きな転換点が、これでもかという濃密さで描かれた回でした。
さらに今回は、第12回「小谷城の再会」で描かれた、お市と小一郎たちの物語の続きも回収。
そしてラストは、宮﨑あおいさん演じる市の姿に、見終わったあともしばらく言葉を失いました。
この記事では、大河ドラマ『豊臣兄弟!』第17回「小谷落城」のあらすじ、みどころ、印象に残ったセリフ、そして感想をたっぷりお届けしていきます。
>>こちらの記事で『豊臣兄弟!』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
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『豊臣兄弟!』第17回あらすじ(ネタバレあり)
元亀4年(1573年)。足利義昭(尾上右近さん)は、武田信玄(髙嶋政伸さん)に織田信長(小栗旬さん)討伐を要請。信玄は三方ヶ原で徳川家康(松下洸平さん)を圧倒しますが、その後、陣中で急死します。
信長は「天が我らに味方した」と勢いづき、京へ進軍。明智光秀(要潤さん)に命じて二条御所を破壊させ、義昭を京から追放します。ここに室町幕府は事実上の終焉を迎えました。
一方、朝倉義景(鶴見辰吾さん)は側近・朝倉景鏡(池内万作さん)の裏切りによって討たれ、浅井久政(榎木孝明さん)も自刃。織田軍は小谷城へ迫ります。
藤吉郎(池松壮亮さん)と小一郎(仲野太賀さん)は、市(宮﨑あおいさん)と三姉妹を救うため、長政(中島歩さん)に和睦を説得します。
しかし長政は、「織田を倒し天下を掴みたかった」と語り、誇りを胸に死を選びます。
小一郎は「武士の誇りがなんじゃ」「生きたくても生きられなかった者のために生きてほしい」と訴えますが、長政の決意は変わりません。
市は三姉妹とともに落城する小谷城を離れます。小一郎は(第12回で約束していた)物語の続きを語ります。
「兄上は太陽、殿は月のよう」
そう語った市は、小一郎から刀を借り、長政の元へ戻ります。そして「楽にしてさしあげまする」と、自ら長政を介錯するのでした。

「首」と「血」、「武士の誇り」と「ぶざまでも生きること」が突きつけられた苦しい回でした。
第17回「小谷落城」のみどころ&感想
オープニングなし!映画のような特別演出
今回は、『豊臣兄弟!』では初めて、冒頭にいつものテーマソングが流れず、画面下にクレジットが表示される特別演出でスタートしました。
「あれ?なんでクレジットが下に?」
と思ったのですが、見ているうちにどんどん画面へ引き込まれ、「これは前半最大の山場回だ…!」と確信しました。
実際、
・武田信玄の死
・足利義昭追放
・室町幕府の終焉
・朝倉滅亡
・浅井家滅亡
という歴史の大転換が、一気に押し寄せる超濃密回。
最終回のような特別感と、「第一章完結編」を思わせるキリッとした空気が漂っていました。
武田信玄、まさかの「餅」で退場

冒頭、足利義昭(尾上右近さん)が、やっぱりまた自ら武田信玄(髙嶋政伸さん)の元へ参上。(演じる右近さんが『べらぼう』で市井に降臨したがる一橋治済を演じた生田斗真さんに見えました)
そして三方ヶ原。
武田信玄が立つ後ろ姿の画角が、『どうする家康』と全く同じ構図で、おおっ!となりました。
徳川家康(松下洸平さん)が敗走する際、石川数正(迫田孝也さん)に「この戦はすぐに忘れるぞ。おぬしは忘れるでない。そして私をいさめてくれ」という言葉も印象的でした。
そんな重厚な流れからの、まさかの信玄退場。しかも原因は「餅」。
個人的には、「人はいつどう死ぬかわからない」という戦国の不条理さと、小一郎の「人は放っておいても死にまする」という言葉に繋がっていた気がします。

織田が仕込んだ毒にはひっかからず、お餅を喉に詰まらせて。という思い切った二弾構え演出でした。
義昭と光秀の別れが切ない
信長によって京を追放される足利義昭(尾上右近さん)。
最後に小一郎へ、「光秀と仲良くしてやってくれ」と語る場面が印象的でした。
信長は光秀に、二条御所を跡形もなく壊すよう命じます。義昭との思い出が詰まった場所を、自ら壊さなければならない光秀。
義昭の悔しさがこもった「天下石」に刀傷をつける光秀は心まで削られていくようで、ここから本能寺へ繋がっていく怖さも感じました。

「天下石」だけに本能寺の変へ繋がる布石がドーンと置かれた感があります。
「武士の誇り」vs「生きること」
今回の最大のみどころは、小一郎と長政の死生観の違いでした。
長政は、
「織田を倒し天下を掴みたかった」
「あと一歩まで追い詰めたことを誇りに思う」
金ヶ崎から胸が高鳴っていたという言葉も、きっと長政の本心だったのでしょう。
義のためだけではなく、「天下を狙った男」として最後まで描いた脚本が本当に見事でした。
一方、小一郎は、
「武士の誇りがなんじゃ」
「人は放っておいても死にまする」
と必死に訴えました。
農民出身の小一郎だからこそ、生き延びることの重みを知っているのと同時に、言葉の裏に直(白石聖さん)の存在を感じました。

生きたくても生きられなかった大切な人がいたからこそ、小一郎は長政に「生きてほしい」と叫んでいたように思えます。
信長と長政の「義兄弟相撲」が重なる演出

長政が和睦か死かを賭けて、藤吉郎と小一郎へ挑んだ相撲。
この場面では、第12回「小谷城の再会」で描かれた、信長と長政の相撲シーンを重ねてきた演出に震えました。
長政にとって信長は、倒したかった相手であり、超えたかった相手。
だからこその「ざまあみろ信長」だったのだと思います。
優しく紳士的な夫の顔と、戦国武将の激しさを持ち合わせた長政の人生そのものが詰まっていたように感じました。長政を「悲劇の敗将」ではなく、天下を狙った戦国武将として描いた脚本が見事でした。
「湖の水を飲み干した大男」の続きに涙
最後の最後になって、小一郎が、
「そこでその大男がいきなり…」と話し始めた瞬間、
「あっ!第12回の続きだ!」と気付いて、完全にやられました。
管理人は、浅井家滅亡後に織田家に戻った辺りの、もっと静かな場面で語られると思っていたので、そうきたか…!と思いました。
「大男はいきなり湖の水を全て飲み干して、おぼれかけた娘を助けたのです」
から、藤吉郎も続きを語りますが、それが現実の状況にオーバーラップします。
そして、市の
「兄上は太陽、殿は月のよう」
というセリフ。もう涙でした。

演出は第12回と同じ渡邊良雄さん。物語も感情も、ずっと繋がっていたんですね。
市による長政の介錯が凄絶すぎた
小一郎から刀を借りた市。
管理人は、てっきり遺髪を持ち帰るのかと思いました。
ですが、市は長政のもとへ戻り、
「楽にしてさしあげまする」
と、自ら長政を介錯。
返り血を浴びる市の姿に、ただただ言葉を失いました。
信長の妹であり、浅井長政の妻でもある「市」の強さ、優しさ、悲しみが、一気に押し寄せてくるようなラストでした。

『篤姫』では、薩摩から遠い江戸に嫁いで、将軍の母という凛とした強さを演じ切った宮崎あおいさん。本作でも凛とした中のかわいらしさや悲しみを見事に演じられていて、本当にすごかったです。
血と首だらけ…戦国時代の無常が迫る回だった
17話は、市と長政の別れにとどまりませんでした。
民を救うために主君・朝倉義景(鶴見辰吾さん)の首を取った朝倉景鏡(池内万作さん)。
さらに、武田信玄の死を隠すため、味方を斬る山県昌景(石井一彰さん)。
「義」も「忠義」もありながら、自分が。というより家と民を救うためには殿も味方すら切り捨てなければならない。そんな戦国時代の恐ろしさと無常感が、これでもかというほど描かれていました。
一乗谷での朝倉義景の「全てわしのものじゃ」という言葉には、長く「井の中」にいた者の狂気が漂っていました。そして、そのすぐ側にいた腹心・朝倉景鏡に首を取られる展開。
「寝首を搔かれる」という言葉がありますが、調略や寝返りが当たり前に起こる戦国の世界では、殿を守るのか、民を守るのか。によって選ぶ道が変わってきて、絶対に裏切らないという保証などどこにもないのだと痛感させられました。

時々挟み込まれる豊臣兄弟のコントのようなやり取りと、半兵衛の松葉引きだけが、唯一のホッコリポイント。本当に息をつく暇のない神回でした。
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よくある質問
- Q『豊臣兄弟!』第17回「小谷落城」の最大のみどころは?
- A
最大のみどころは、市(宮﨑あおいさん)が自ら浅井長政(中島歩さん)を介錯するラストシーンです。また、第12回「小谷城の再会」で語られた物語の続きが回収された場面も心に残るみどころです。
- Q武田信玄は本当に餅を喉に詰まらせて亡くなったのですか?
- A
史実では武田信玄の死因には諸説あり、病死とも言われています。『豊臣兄弟!』では、「人はいつどう死ぬかわからない」という戦国の無常感を象徴するような演出として、餅による急死が描かれました。
- Q足利義昭はその後どうなったのですか?
- A
第17回で織田信長によって京を追放され、室町幕府は事実上滅亡しました。その後の義昭は各地を転々としながら、反信長勢力との連携を模索していくことになります。
- Q長政はなぜ最後まで戦う道を選んだのですか?
- A
『豊臣兄弟!』では長政自身が「織田を倒し天下を掴みたかった」と語っています。義理や立場だけではなく、「戦国武将として天下を狙っていた」ことが強調されていました。武士としての誇りを貫こうとした長政と、「生きてほしい」と願う小一郎の対比も大きなテーマになっています。
- Q「兄上は太陽、殿は月のよう」とはどういう意味ですか?
- A
市にとって、兄・信長は強烈に周囲を照らす「太陽」のような存在。一方、長政は静かに寄り添う「月」のような存在だったことを表していると思われます。
- Q明智光秀の「天下石」の場面にはどんな意味がありますか?
- A
信長の命令で二条御所を壊さなければならなかった光秀が、義昭との思い出が詰まった「天下石」に刀傷をつける場面です。義昭と信長の間で苦しむ光秀の葛藤が描かれており、本能寺の変へ繋がる重要な伏線のように感じられました。
- Q『豊臣兄弟!』はどこで見逃し配信されていますか?
- A
『豊臣兄弟!』は、放送後1週間はNHKプラスで見逃し視聴ができます。
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▶ 視聴方法の詳しいまとめはこちら:『豊臣兄弟!』どこで見れる?配信・見逃し・一気見ガイド
まとめ
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』第17回「小谷落城」は、武田信玄の死、室町幕府の終焉、浅井家滅亡という大きな歴史の転換点が一気に描かれました。
「武士の誇り」と「ぶざまでも生きること」がせめぎ合い、市と長政を軸に戦国の無常と、人を想う優しさの両方が深く刻まれた神回でした。

次回第18回では、羽柴秀吉・秀長兄弟の新章が始まります。石田三成や藤堂高虎ら個性的な若者たちが集まり「豊臣家臣団」の原型が動き始めそうです。
#豊臣兄弟 #大河ドラマ

