2025年9月21日放送の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第36話「鸚鵡(おうむ)のけりは鴨(かも)」。
寛政の改革が本格化して、黄表紙の絶版処分、朋誠堂喜三二の断筆、そして恋川春町の衝撃的な最期と、戯作者たちの運命が次々と描かれました。特に戯作者として最後まで「オチ」を貫いた春町の結末には胸が締め付けられます。
本記事では、「べらぼう」36話の徹底レビュー&感想をわかりやすくご紹介します。
見逃してしまった方や、もう一度じっくり振り返りたい方にもおすすめです。
>>こちらの記事で『べらぼう』のあらすじネタバレを全話紹介 しています。
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第36話のあらすじ

黄表紙の絶版と定信の怒り
蔦屋重三郎(横浜流星さん)が、次郎兵衛からの「定信は黄表紙が好きで蔦重びいきだそうだ」という情報を元に出版した黄表紙『鸚鵡返文武二道』や『天下一面鏡梅鉢』が、飛ぶように売れました。
しかし、その内容が松平定信(井上祐貴さん)の政策を露骨に茶化していたため、喜三二の『文武二道万石通』と併せて、計三作が絶版処分になります。
文武奨励を推し進める定信にとって、これらの作品は笑いでは済まされない挑発だったのです。
朋誠堂喜三二の断筆と壮行会
秋田藩士でもある戯作者・朋誠堂喜三二(尾美としのり)は、主君から叱責を受け筆を断つ決意を固めます。
「遊びってのは、誰かを泣かせてまでやるこっちゃねえ」という言葉を残し、江戸を離れることに。
吉原では壮行会が開かれ、仲間や遊女たちが彼の功績を振り返り、別れを惜しむ姿が描かれました。
恋川春町の最期と「豆腐の角」伝説
さらに厳しい結末を迎えたのは恋川春町(岡山天音さん)。
蔦重は「病死したことにして別人として書き続ける道」を示しますが、春町は武士として、そして戯作者としての本分を守るために自害を選びます。
その最期は「豆腐の角に頭をぶつけて死んだ」という、生真面目な戯作者らしい春町の“オチ”がついていました。
松平信義と蔦重の言葉
春町の死後、主君の松平信義(林家正蔵さん)は定信に、蔦重の言葉を伝えます。
「戯ければ腹を切らねばならぬ世とは、一体誰を幸せにするのか」権力に疑問を投げかけた蔦重の言葉は、定信の胸に突き刺さります。
自らが敬愛していた戯作者を死に追いやってしまった定信は、一人布団部屋に入って慟哭します。元々は黄表紙好きの文学青年。権力を背負った孤独に苦悩します。
平秩東作の病と死
文化人であり、蔦重とは長い付き合いの平秩東作(木村了さん)を蔦重や南畝(桐谷健太さん)、須原屋が見舞います。
かつて、源内先生と鉱山開発に奔走し、意次・意知の手足となって蝦夷地を駆け抜けた東作は、源内先生が夢枕に立つように。時代の移り変わりとともに、田沼時代に花開いた文化人たちが次々と去っていきます。
36話「鸚鵡のけりは鴨」の感想と徹底レビュー!
36話の前半を見ていると、緊迫した状況でも笑い飛ばして明るく、これは「べらぼう」新解釈で、恋川春町も歌麿や新之助とおふくのように、第二の人生が展開していくのかなぁと思った矢先の急転直下な展開でした。

喜三二の壮行会は、懐かしい顔・顔と、これまで出てきた戯作の数々も登場して、走馬灯のようなおさらいパートでした。この明るさで最後までいってほしかったです。
春町の最期に衝撃と喪失感

はじめは「別人として筆を続けるのでは」と、ほんの少し希望を抱いていました。
歌麿のように新しい名前で生き延びる。そんな展開を信じていたのです。
ところが春町が選んだのは、自害というあまりに残酷な道。
しかも最後まで戯作者らしく「豆腐の角に頭をぶつけて死んだ」というオチを残す。
その鮮烈さに胸をえぐられ、放送が終わってもしばらく呆然としました。
喜三二の壮行会と吉原の再会シーン
朋誠堂喜三二の壮行会は、懐かしい顔が次々に登場し、吉原全体が温かい空気に包まれていました。
年季を明けた松の井改め「おちよ」の姿まであり、見ている側も一緒に笑って、懐かしさに浸れる時間でした。

山東京伝/北尾政演が喜三二に次の戯作の案思をだすところなんて、さぁ、またこれから新作が誕生するぞ。という希望に満ちた明るさでしたので、その直後に訪れる春町の悲劇が信じられませんでした涙。
松平信義が語った「秘かな誇り」
松平信義(林家正蔵さん)が「倉橋格は秘かな誇り」と語った場面。
また、定信に「戯ければ腹を切らねばならぬ世とは、一体誰を幸せにするのか」という蔦重の言葉を伝えたのも胸を打ちました。
蔦重は出版人として、プロデューサーとして、春町の生き様を定信に突きつけずにはいられず、その思いは春町が仕える殿・信義も同じ思いだったと痛感しました。
文化人としての矜持と泣き笑い

春町の辞世の句「我もまた 身はなきものと おもひしが 今はの際は さびしかり鳧(けり)」を唐来三和がふざけて読み替え、周囲が泣き笑いする場面。
ふざけないとやっていられない状況と、涙と笑いが同居する光景は、文化人の誇りの証でもあると思いました。「死んでも世を笑わせる」生真面目な春町の生き様そのものが凝縮されていました。
平秩東作の最期が描かれたこと
平賀源内と共に夢を追った東作の最期が、丁寧に描かれたことがとても良かったと思いました。
源内と共に鉱山開発に駆け抜け、戯作者としても南畝を見出し、意次のために蝦夷地へも渡った彼。その死は、田沼の時代の完全な幕引きを表しています。
源内イズムを体現した仲間が一人、また一人と消えていく切なさに、時代の流れの残酷さを実感しました。
定信の孤独と文学好きの青年のジレンマ
定信は、本当は文学を愛する青年です。
黄表紙も、古典も、自ら筆をとって写すほどの教養を持つ人。
ですが、老中首座として政治改革を断行する身では、その純粋さは揶揄や批判に変わる。
その結果、敬愛する春町を死に追いやってしまった。
布団に突っ伏して慟哭する姿は、強権者の姿ではなく、一人の青年の絶望そのものでした。
見ているこちらも胸が締めつけられるほどでした。
一橋治済が定信に投げた黄表紙『悦贔負蝦夷押領』3冊の美しさ
一橋治済が、御三家の前で松平定信に『悦贔負蝦夷押領』恋川春町作を投げるシーンがあります。畳の上に投げられた三冊の本が美しく並ぶ画角に見惚れました。

この撮影はワンテイクだったのか、何回も撮り直してあんなに美しい画角になったのかを撮影裏話として知りたいです。
森下佳子さんの脚本に込められた「底流の明るさ」
脚本家・森下佳子さんが『べらぼう』の制作発表インタビューで
「蔦重の底流は明るい」と語っておられました。
今回の重苦しい展開を経て、その意味をかみしめています。
どれほど過酷な時代でも、笑いと希望を手放さずに歩んでいく。
「べらぼう」というタイトルに込められた底抜けの明るさを
これからの蔦重に見せてほしい……そう願わずにはいられません。
36話に登場した、印象に残った言葉・地口まとめ
地口や面白い表現
・まぁ遊びってのは、誰かを泣かしてまでやるこっちゃないしな(喜三二が)
・末永く、お願いの介にございます(蔦重が春町に)
・戯けをせんとや生まれけん(南畝が)
・ありがた山の昆布からす(松前道廣が一橋治済に)→この後に『悦贔屓蝦夷押領(よろこんぶひいきのえぞおし)』が出てくる
・それは打てぬ博打だなぁ(春町が蔦重に)
・嘘八百並べて這いつくばって許しを請うんですかい(蔦重が春町に)
・どうだろうまぁ(喜三二がこのところ連発)
・道楽息子の喜之介北里来足(山東京伝/北尾政演が仕組んだ喜三二の新作のタイトル)
・ありがた山です(蔦重が駿河屋の親父さまに)
・べらぼうでさぁ(蔦重が春町の最期のオチについて)
春町(倉橋格)の辞世の句
「我もまた 身はなきものと おもひしが 今はの際は さびしかり鳧(けり)」
※鳧(けり)は鴨のこと。『鸚鵡返文武二道』の“オウム返し”に「ケリ」を合わせて、辞世にひねりを効かせています。
唐来三和のひねり
「我もまだ 実は出ぬものと おもひしが 今はおかはが 恋しかり鳧けり」
ふざけないとやってられない。三和の思いが反映。
恋川春町のオチ
「豆腐の角に頭ぶつけて死んだ」ことにしたかった。 死してなお、世を笑わせることこそ戯作者の本懐だと思った。
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よくある質問
- Q『べらぼう』36話「鸚鵡のけりは鴨」はいつ放送されましたか?
- A
2025年9月21日(日)に放送されました。戯作者・恋川春町の衝撃的な最期が描かれた回です。
- Q第36話で描かれた主な出来事は?
- A
朋誠堂喜三二の断筆、黄表紙の絶版、春町(倉橋格)の辞世と最期、そして戯作者仲間が泣き笑いする場面が大きな見どころでした。出版人・蔦重の孤独な闘いが一層際立ちました。
- Q春町(倉橋格)の辞世の句は?
- A
「我もまた 身はなきものと おもひしが 今はの際は さびしかり鳧(けり)」です。
“鳧(けり)”は鴨の意味で、『鸚鵡返文武二道』のオウム返しをうけての春町らしい言葉遊びになっています。
- Q第36話の見どころを一言で言うと?
- A
戯作者たちの「笑いと誇り」です。春町が最後まで“オチ”をつけて世を笑わせようとした姿が、作品全体を象徴していました。
- Qタイトル「鸚鵡のけりは鴨」とはどういう意味ですか?
- A
「鸚鵡返文武二道」という黄表紙をもじったタイトルで、“けり”を鳧(鴨)に掛けています。つまり「オウム返しの結末は鴨」=春町の辞世の句の言葉遊びとリンクしており、戯作者らしい洒落と皮肉が込められています。35話の見どころをひと言で言うと?:
- Q『べらぼう』はどこで見逃し配信されていますか?
- A
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まとめ
第36話「鸚鵡のけりは鴨」は、戯作者たちの運命が大きく変わった回でした。
朋誠堂喜三二の断筆、平秩東作の死、そして恋川春町の最期。
これまで蔦重を支えてきた仲間たちが次々と舞台を去り、江戸の出版界も大きな転換期を迎えます。
春町の最期には「大真面目なおふざけ」を貫いて、死してなお世を笑わせようとする戯作者の誇りが込められていました。
辞世の句に記された「鳧(けり)」という文字こそ、『鸚鵡オウム』で始まった騒動を、『鳧(けり)=鴨(カモ)』で決着をつけたという36話のタイトル「鸚鵡のけりは鴨」の由来になっています。春町らしい言葉遊びとオチになっていました。
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