7月27日放送の大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』第28話「佐野世直大明神」は、江戸城内の刃傷事件から始まり、命が散り、志が燃える壮絶な展開でした。
佐野政言の刃に倒れる田沼意知。父・意次の“仇討ち”、誰袖の呪詛、そして蔦重の決意。それぞれの思いが交錯し、江戸の空気が激しく揺れ動きます。
本記事では、「べらぼう」28話の徹底レビュー＆感想をわかりやすくご紹介します。
見逃してしまった方や、もう一度じっくり振り返りたい方にもおすすめです。
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第28話のあらすじ
田沼意知（宮沢氷魚さん）が佐野政言（矢本悠馬さん）に殿中で斬られ命を落とし、政言も切腹。事態は緊迫の極みに。
意知の葬列には、ある男の引き金で石が飛び交い、誰袖（福原遥さん）が棺に駆け寄って仇討ちを蔦重に叫ぶ。人々の怒りは、意知や田沼家に向けられていた。
蔦重（横浜流星さん）は意知の志を継ごうと決意し、意次（渡辺謙さん）もまた、仇討ちの意志を燃やす。
北尾政演（古川雄大さん）の描いた絵から、新たな戯作構想が生まれようとしていた。
第28話のみどころ
誰袖の呪詛、涙と狂気が混じる慟哭
意知の死を前に取り乱す誰袖の姿に、視聴者の心もかき乱されました。呪詛の呪文「ちらちらそわか」の連呼に、「光る君へ」での明子や伊周の姿や、鎌倉殿の「オンタラクーソワカー」を彷彿とさせました。
佐野大明神と化した政言：民の怒りの矛先
政言は「佐野大明神」として神格化され、斬られた意知は石を投げられる。この2つのできごとはいずれも「丈右衛門」と名乗っていた男（16話で源内先生を凋落し、久五郎を殺傷）が人為的に起こしたこと。蔦重が感じたやるせなさは、忠臣蔵にも通じる理不尽な民意の構図でした。
意知の”志”を継ぐ者たち
「世話になったお方を打ち捨てるなど、人としてお話にもなるまい」
蔦重のこの一言に、意知の言葉が恩送りされる瞬間が描かれます。亡き者の想いを、次に繋げることこそが“志”なのだと伝わってきました。
28話「佐野世直大明神」の感想と徹底レビュー！
無念と志が交錯する、田沼意知の最期
政言の刃によって命を落とした意知。
治済に対峙する父・意次の姿。思わず息をのむ展開でした。
誰袖の呪詛に、思い出す歴代大河ドラマの名シーン
意知の死に取り乱す誰袖。
棺に駆け寄り蔦重にかたき討ちを願い、「ちらちらそわか」「みじんと乱れやそわか」と呪文のようなフレーズを唱える姿は、哀れで不気味で、そして涙を誘います。
デジャブ感があるのは、『光る君へ』の伊周（三浦翔平さん）や、明子（瀧内公美さん）、そして『鎌倉殿の13人』の 大姫（南沙良さん）の「オンタラクーソワカー」を思い出すからです……。
忠臣蔵になぞらえる新之助。蔦重の“やるせなさ”
斬った政言が「佐野大明神」と称えられ、石を投げられるのは斬られた意知。
蔦重が「やるせない」とつぶやいたその気持ちは、見ている側の心とも重なりました。
新之助が語った「昔も今も、大衆は忠臣蔵を望んでいる」という言葉も、深い含みを持っていました。
大衆の心を代表した、おふくの言葉で、蔦重の考える仇討ち物語が、生まれようとしています。
意知の“恩”が巡る。蔦重の言葉に涙
「世話になったお方を打ち捨てるなど、人としてお話にもなるまい」
蔦重を頼ってやってきた新之助とおふくを迎え入れる、蔦重のこの一言には、意知の志を受け継ぎ、恩送りをする想いがにじみ出ていました。
七変化の男「丈右衛門」を見抜いた蔦重、動き出す“黄表紙の志”
丈右衛門、意知の葬列に石を投げる大工、大明神の旗を掲げる武士……
その正体を見破った蔦重が、意次に「裏で糸を引く者がいるのでは」と進言する場面は見どころのひとつ。
そして、「意知のために戯作で真実を伝えたい」と動き出す蔦重。
北尾政演の描いた“京伝鼻”の手ぬぐいの図案から、あの伝説の黄表紙『江戸生艶気蒲焼』が生まれるのでしょうか。
源内先生の幻の遺稿、蔦重と意次による“悪の退治”。どんな物語が紡がれていくのか、次回も楽しみです。
丈右衛門が登場して、源内先生を凋落したのは16話です。
16話で源内先生に普請を依頼した丈右衛門が出てきた😱
— いろは (@dramanihoheto) July 13, 2025
↓佐野家の家系図と16話の相関図です。
大河ドラマ館では乾いてて字もくっきり見えました。
16話の相関図見ると、陰謀ですやん😨#べらぼう #矢本悠馬 #宮沢氷魚 #矢野聖人 #生田斗真 pic.twitter.com/Zxq4SNSUnB
28に登場した、印象に残った言葉・地口まとめ
・いつの間にか生えた きのこみてえなんだよ（蔦重が唐来三和に向かって）
・ありがた山にございます（蔦重→意次）
・ありがた山、戯作の話はよそでしろ（意次→蔦重）
・いやさの善佐で血はさんさ（佐野善左衛門の唄）
・人を呪わば穴二つ（志げ→誰袖）
・俺は筆より重いもんは持ちつけねえんで（蔦重が意次から刀を抜けと言われて）
・お口巾着で（蔦重にあてた意次からの文を後ろからそっと読んだていが）
ちょっと解説：難しいことば
折伏（しゃくぶく）：仏法で相手を諭し、改心させること。仇討ちとは異なる。
足抜け：【ていの解釈】真に好き合った客と女郎が手に手を取り合い駆け落ちすること。
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よくある質問
- Q『『べらぼう』第28話「佐野世直大明神」はどんな話ですか？
- A
江戸城内で佐野政言が田沼意知を斬り、意知は落命、政言は切腹という事件から始まります。葬列に石が投げられ、誰袖は呪詛し、蔦重と田沼意次はそれぞれのかたちで“仇討ち”を決意。民衆の怒り、政言の神格化、戯作の構想など、激動の展開が描かれました。
- Q28話に登場する「丈右衛門」とは誰ですか？
- A
「丈右衛門」は、16話で源内に普請を持ちかけて凋落させ、久五郎を殺害した人物と同一人物です。今回、政言の葬列で石を投げた大工や、「佐野大明神」の旗を掲げた浪人にも変装していたことから、黒幕の指示を受けて動く実行犯として描かれています。丈右衛門を演じているのは、矢野聖人さんです。
- Q28話の感動的なセリフ・印象に残る言葉にはどんなものがありますか？
- A
蔦重の「世話になったお方を打ち捨てるなど、人としてお話にもなるまい」や、「ありがた山にございます」などが印象的です。また、「人を呪わば穴二つ」や「俺は筆より重いもんは持ちつけねえんで」など、人物の感情や立場を表す言葉遊びも多く登場しました。
- Q『べらぼう』28話はU-NEXTで見られますか？
- A
はい、U-NEXTのNHKオンデマンド「まるごと見放題パック」で視聴できます。U-NEXT経由で申し込むと31日間の無料トライアルがあり、初回登録時に1000円分のポイントが付与されるため、実質無料で視聴可能です。
- QU-NEXTでNHKオンデマンドを見るメリットは何ですか？
- A
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まとめ
「べらぼう」第28話は、28話は、“命”と“志”が交錯する濃密な45分でした。
政言の刃、意知の死、意次の悲しみ、誰袖の呪詛、蔦重の決意。すべての想いがぶつかり合い、新たな物語の扉が開かれました。
「志は無敵」という言葉を胸に、次回も見逃せません。
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本ページの情報は2025年8月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
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