大河ドラマ『べらぼう』第43話「裏切りの恋歌」（11月9日放送）は、蔦重（横浜流星さん）と歌麿（染谷将太さん）の長年の絆がついに断たれた切ない回でした。
歌麿が抱く蔦重への想いと、歌麿を大事に思っている蔦重の思いの違い。すれ違う2人の間に「恋歌」の情感が漂います。身重のていは無事なのか？も気になります。政の世界では松平定信（井上祐貴さん）が失脚します。
本記事では、「べらぼう」42話の徹底レビュー＆感想をわかりやすくご紹介します。
見逃してしまった方や、もう一度じっくり振り返りたい方にもおすすめです。
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べらぼう43話「裏切りの恋歌」あらすじ（ネタバレあり）
寛政五年、吉原の衰退を前に、蔦重は活気を取り戻すため歌麿に女郎絵50枚の制作を依頼します。
しかし、歌麿の心には迷いがありました。描く女性たちの姿に、蔦重への歌麿の秘めた「恋心」が重なっていたのです。
歌麿は、西村屋の跡継ぎ・万次郎（中村莟玉さん）との新しい仕事を決意。
「蔦重はいつも“お前のため”と言いながら、俺の欲しいものは何ひとつつくれない」
その言葉を残して、歌麿は去っていきます。
一方、蔦重の妻・てい（橋本愛さん）に突然の陣痛が。
産婆（榊原郁恵さん）が駆けつけるも……抜け殻のように呆然とする蔦重の姿。
政治の舞台では、松平定信が大老の座を目前にしながら、一橋治済（生田斗真さん）に裏をかかれて失脚する事態に。
そして、高岳（冨永愛さん）が「死を呼ぶ手袋」を定信に手渡し、物語は「平賀源内生存説」へと繋がっていきます。
【べらぼう】第43話の感想と徹底レビュー
蔦重と歌麿、すれ違う思いと絆
切ないし、なんだかなぁ…という回でした。
「べらぼう」では、歌麿の中に「恋」という感情が流れていることが丁寧に描かれています。
蔦重は鈍感で、弟として信頼している歌麿の本心に気づかないまま、歌麿を当代一の絵師にすること、吉原を救う事、仕事のことを優先して考えています。
一方の歌麿は、売れることより“心のままに描くことを選び、蔦重のもとを離れます。
まだ歌麿が描けだしの頃の21話で二人が「お互いを支え合う」関係だった頃を思い出すと、今回のすれ違いが余計に胸に沁みます。
蔦重の「何でもするから」という言葉も、観ている側には軽々しく響いてしまいました。
蔦重と歌麿の別れは、互いに愛しながらも届かない「裏切りの恋歌」そのものでした。
映画『写楽』では、蔦重をフランキー堺さんが演じられています。歌麿との関係は「べらぼう」とは全く違う描かれ方をしています。見比べにぜひどうぞ。
ていの悲しみと榊原郁恵さんの登場
ていが急に産気づき、産婆役で登場したのが榊原郁恵さん。まるで『鎌倉殿の13人』で占いのおばば（大竹しのぶさん演）登場のような終盤の重みを感じました。
悲しい知らせを前に、無精ひげの蔦重が仏壇の前で祈る場面が胸に刺さります。どうにか、ていの命は助かるものの、子を失った夫婦の喪失感が痛いほど伝わってきました。
定信と治済、権力の裏側にある「人形つかい」
将軍・家斉を演じる城桧吏さんが手の平を返したように梯子を外す場面。定信は失脚することになります。
一橋治済（生田斗真さん）が能面をずらりと並べるシーンは、まるで政治そのものが操り人形で操る舞台であるかのようでした。定信の悔し涙と、治済の冷笑が印象的でした。
家斉を演じる城桧吏さんはドラマ『終活シェアハウス』では、純粋な若者を演じています。「べらぼう」とのギャップに驚愕です。
定信が巧みに操った情報戦略。瓦版で定信を持ち上げたり、コケ卸したりの「読売」の役どころで柳家小せんさんが登場しています。34話と今話、両方とてもいい声で「演じているのは誰？」と思った方もいらっしゃるかと思います。クレジットに役名は書かれていませんが、別記事のキャスト一覧には掲載しました
43話に登場した、地口や印象に残る言葉まとめ
今回は「ありがた山」「かたじけ茄子」「仕方中橋」は登場せず。
その代わり、瓦版を通して定信を操る「読売」役の柳家小せんさんの声が印象的でした。
情報を操るメディアの存在も、この時代の風刺として巧みに描かれています。
43話はシリアスな内容でしたので、吉原の親父様方も登場したものの、地口などは登場しませんでした。
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よくある質問
- Q『べらぼう』43話「裏切りの恋歌」はどこで見られますか？
- A
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- Qてい（橋本愛さん）は亡くなったのですか？
- A
いいえ。44話予告では生存が確認されています。子どもは亡くなりましたが、てい自身は回復途中にあります。
- Q歌麿役の染谷将太さんは他の大河にも出演していますか？
- A
はい。『麒麟がくる』で織田信忠役を演じており、繊細な表現力が高く評価されました。
- Q『べらぼう』第43話はどんな内容ですか？
- A
第43話「裏切りの恋歌」では、蔦重（横浜流星さん）と歌麿（染谷将太さん）の長年の絆がついに決裂します。
蔦重の鈍感さと、歌麿の秘めた恋心がすれ違い、二人は別々の道を歩むことに。
一方で、蔦重の妻・てい（橋本愛さん）が早産で子どもを失い、松平定信（井上祐貴さん）が政の表舞台から失脚。
人生と時代の両方で「崩れ落ちる瞬間」が描かれたとても切ない回です。
- Q『べらぼう』を全話まとめて見たいです。方法はありますか？
- A
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- Q再放送はありますか？
- A
再放送は 翌週土曜日の13時5分（NHK総合） に予定されています。
- Q次回（第44話）はどんな内容ですか？
- A
第44話「空飛ぶ源内」では、憔悴した蔦重が、駿府出身の若者・重田七郎貞一（井上芳雄さん）によって提示された“平賀源内生存説”に触れ、再び動き出します。蘭学者・杉田玄白や大田南畝らと接触。さらに吉原の下絵を巡る決断、死を呼ぶ手袋をめぐる陰謀の気配など、芸術・出版・政治が再び交錯する展開が描かれます。
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まとめ
『べらぼう』第43話「裏切りの恋歌」は、蔦重と歌麿のすれ違いを通して、創作に宿る愛と孤独が描かれました。
芸術とは、誰かを想う心から生まれる。けれど、その想いが届かないとき、作品だけが真実を語ることが、歌麿が描いた『歌撰戀之部』に余韻が残ります。
次回はいよいよ「空飛ぶ源内」。再び立ち上がる蔦重の姿に、希望の光が見えてきます。
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次回、第44話「空飛ぶ源内」では、源内先生に会えるかも？期待に胸が膨らみます。
本ページの情報は2025年11月時点のものです。最新の情報はU-NEXTサイトでご確認ください。
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